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resize.png日本財団はハンセン病の差別撤廃を訴える応援メッセージサイト「THINK NOW ハンセン病」を開設。皆様からのメッセージを随時募集・配信しています。
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「日本科学協会」―研究助成決定― [2024年05月31日(Fri)]

「日本科学協会」
―研究助成決定―


日本科学協会(高橋正征会長)に1924年に創立され、今年で100年になるという。昭和天皇が二度ほど寄稿されたこともあり、日本初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹博士も一時期会長を務められた由緒ある団体です。文部科学省の科学研究費助成はなかなかの難関であり、少壮学者の支援のために日本科学協会では助成金申請の方々に今年からは1人150万円の助成を行っている。

この助成金制度は1988年に日本財団の関係団体として発足後、37年間で11,214件68億4,580万円の規模になっており、2024年の応募件数は1,395件で採択された案件は307件で採択率は22%と極めて厳しい情況になっており、再考の余地もあるのかもしれない。この中には12ヶ国の外国人留学生も含まれています。内訳は下記の通り。

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いつもながら即興の挨拶で文脈に一貫性がありませんが、恥を忍んで掲載しました。

********************

笹川科学研究助成「研究奨励の会」挨拶


2023年4月19日(金)
日本財団会長 笹川陽平
於:ANAインターコンチネンタルホテル東京


本日はおめでとうございます。皆さんに心からお祝を申し上げると同時に橋会長、理事、選考委員の皆さんらの協力により、素晴らしい科学助成が実現していることに心から御礼を申し上げます。

司会者よりキリマンジャロの話がありましたが、大変汚い顔で恥ずかしいのですが、キリマンジャロのお話を致します。登山中は紫外線が強いのであります。キリマンジャロを登頂するにあたり、片道6日間歩きますし、頂上は酸素濃度が地上の半分で紫外線も極めて強く、このように汚い顔になっております。今シミを液体窒素で焼いてとっているので、2週間後には綺麗な顔になるはずです。しかし心は綺麗なので心配ご無用であります。

50年もの間ハンセン病と病気にまつわる差別の撤廃に向けた活動を続けて参りました。旧約聖書の時代から人が人を差別してきたハンセン病は現在進行形の病気で、数多くの患者が世界中にいます。新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、アフリカでのハンセン病制圧活動が停滞しておりました。これを何とか再度力を入れてもらえるように、アフリカの象徴的な山でありますキリマンジャロに登頂し”Don’t Forget Leprosy”(ハンセン病を忘れないで)というバナーを掲げました。まさにアフリカ諸国に気合をかけるために頂上まで登りました。

年齢のことは言いたくありませんし、自身は65歳くらいのつもりでおりますが、85歳という紹介もありました。皆さんから見れば相当な年配かもしれません。また、高橋会長から学術的に素晴らしい話がありましたので、それを真似してお話しするわけにはいかないので、年配者としていくつか皆さんの参考になる話をしたいと思います。

人生は、1度しかありません。幸運に恵まれて、出生し皆さんは社会にいます。たった1回の人生をどう生きたらいいのかということは、大変重要なテーマであると思っています。決して私の言うことが参考になるか分かりません。しかし、年齢に関わらずどんな環境においても溢れる情熱をもって生きていくこと、どんな困難に直面しても乗り越えていく精神力、そして結果が出るまで努力を続ける継続性、この3つが私にとっての生き方であると考え、今日まで努力してきました。

恐らく、皆さんもそれぞれの分野で研究され努力されていますから、時として困難に直面し、精神的にもダメージを受けることもあると思います。私はそれを乗り越えるには、3人の友人を作ることが大切だと考えます。昨今SNSが発達していますが、現実世界で3人の友達を作ってください。私自身人には言えない困難を乗り越えるにあたり、3人の友人は大変有難い存在でした。しかしこの友人は単なる友達ではありません。心の友、即ち心友を3人作ってください。一人は10歳年上、もう一人は同年代、もう一人は自身より10歳年下の人、です。そして何でも話せ、秘密も守ってくれる心友を何とか作っていただくことが、将来役に立つと思います。是非心友を作ってください。長い人生、特に研究分野で努力されている皆さんは、時と場合によっては行き詰ることも、悩まれることもあるでしょう。その時に、会って話をしただけですっきりし、元気が湧いてくる心友を3人作ることをおすすめいたします。

日本財団は長く、人材養成を第一の柱として活動してきました。なぜなら、日本は無資源国であり、人材以外に誇るべきものはありません。いかに優れた人を養成することかが大事です。こうした優れた人材は過去にもいましたし、これからも出てきてほしいと思います。日本財団は18歳の意識調査を実施しておりますが、残念ながら若い人の中には日本の将来或いは自身の人生に非常に悲観的に見ている方が増えているという結果があります。その中で、皆さんは素晴らしい研究テーマを持って人生を生き抜く糧とし、社会の為に役立つという崇高な道を歩んでいらっしゃいます。

日本財団は35年前から世界69の大学に奨学基金を設置し人文社会学系の修士・博士課程の学生に奨学金を提供していますが、その卒業生だけで16,000人を数えます。中には中央銀行総裁、閣僚になられた方も沢山います。こうしたネットワークが日本にとって重要と考えています。障害者の高等教育支援や海洋専門家の育成などを含めると既に4万人以上のフェローが世界中にいます。しかし我々はそれに満足することなく、新たな取り組みも始めております。それは、昨今の偏差値教育ではなく、特定の分野に興味を持つ方や、不登校の方も出てきている中で、好きな分野を伸ばす教育に変えていくというものです。現在ZEN大学ということで、文科省に申請をしておりますが、8月には1学年5,000人規模の大学として認可が下り、自宅で好きな分野だけ勉強できるネットを中心とした大学となる予定です。勿論直接学生が交流する機会も設けることで、地域で協力できるモデルを作ろうと考えております。

また、世界的に既にハーバード大学やプリンストン大学よりも優れていると言われるミネルバ大学という大学があります。この大学はキャンパスを持たず、在学時に6ヶ国を回ってそれぞれの国の社会課題を学び解決してくというスタイルであり、日本にも招致することと致しました。どちらかというと内向きな日本の学生に対し、世界の学生の視点という刺激を与えていきたいと思っています。文科省の先生から見ると嫌なことかもしれませんが「好きこそものの上手なれ」ということで、好きな分野で生きていくことができるようにしたいと考えています。現在IT分野で成功されている方のほとんど引きこもりの方と言われています。好きなことを突き詰めるのが大事な時代になってきました。皆さんは好きな分野を見つけていらっしゃるので、研究をさらに充実させ、日本をもっと世界にアピールできる成果を出していただけることを期待しています。

日本科学協会は設立して100年になるとのことですが、戦後は湯川秀樹先生も会長を務めたことがあります。今から40年前になりますが、東大の茅誠司・総長、SONYの創設者である井深大さんと交流があり「年齢も重ねたから何とか引き受けてほしい」と言われ、高橋先生を中心に、未来を背負う学者の育成ということで快諾いただき、既に12,000人を超える方々が奨学金を受給され、各界で活躍されていると伺い嬉しく思います。既に様々な研究が成果を出し、また日本科学協会はネットワークの構築にも努力していると伺っています。どうぞ、これからの人生のなかで科学協会とのご縁を持ち続けてください。

最後にたった一回の人生ですから、溢れる情熱を持ってください。年齢は関係ありません。徳川家康もいうように「人生とは重荷を背負って坂道を登るようなもの」であり、困難が伴うのは当然のことと考え、それを乗り越える努力をして下さい。どんな長いトンネルでも出口があります。どんな闇夜でも夜明けはあります。悩みがあっても解決します。その為には、楽観する精神力が重要です。「今晩寝れば明日は新しい朝が来るさ」という楽観的な気分、反対に言えば強い精神力かもしれませんが、そうした気持ちを、なにか壁に直面した時に思い出していただきたいと思います。そして、結果を出していくためには継続する粘り強さが必要です。諦めないでください。一番つらい時に、次のチャンスが生まれてくるというのが85歳の私の経験から言えることです。これからの活躍を期待します。おめでとうございました。(了)
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