「子ども第三の居場所」―沖永良部島― [2022年08月15日(Mon)]
「子ども第三の居場所」 ―沖永良部島― 家庭や学校以外の子どもたちが集う「子ども第三の居場所」作りは全国から注目が集まり、嬉しい悲鳴をあげている。 近代化の中でコミュニティーが崩壊し、子どもたちを中心とした異世代間交流の場がなくなってしまった。 私たちが幼かったころは、大人から地域の昔話を聞いたり碁や将棋を教えてもらい、竹トンボ、タコ、飛行機の作り方なども教えてもらった。又、上級生に連れられて里山に入り、昆虫採集や川遊びを通じて年齢による上下関係も自然に身についたものである。 私は今一度、現在の子どもたちにその機会を提供したいと「子ども第三の居場所」作りを全国に展開している。 奄美大島と沖縄の中間にある人口13000人の沖永良部島にも最近完成した。 以下は7月15日付奄美新聞の記事を全文拝借しました。 ************** 【沖永良部】家庭環境や心身の事情により困難に直面している子ども達をサポートする施設「e.lab〈みんなのおうち〉」の開所式が23日、知名町下城の同施設であった。日本財団(東京)が全国で進めている事業「子ども第三の居場所」の支援を受けて整備された。運営は、知名町で環境保護事業や教育事業に取り組む一般社団法人「えらぶ手帖」が行う。 施設は5月23日にオープン。同町出身で現在島外に住む西田末男さんが所有する空き家を改修した。今後、キッチンやカフェスペース、アトリエなどを整備する予定。 事業費は約3千万円。現在、児童生徒37人が登録し、開所から2ヶ月間で延べ237人が利用しているという。 開所式には、地域の子ども達や関係者ら約20人が参加。えらぶ手帖代表理事のかまゆきみさんは「島に暮らす子ども達が新しい時代を自ら切り開いていけるよう、地域に根ざした探究的な学びの機会を作っていきたい」と述べた。 今井力夫町長は「子どもは地域の宝。島留学制度で上城校区ににぎわいが戻ってきている。日本全国から多くの子ども達が集まり、この場所で育ってほしい」と話した。 日本財団こどもサポートチームの金子知史チームリーダーは「子ども第三の居場所を活用している全国の子ども達と交流する場や、学びが深まる企画などを考えていきたい」と述べた。 式では、施設にピアノを寄贈した同町の南哲治郎さん(87)に、「えらぶゆりの島留学制度」で今年度から同町上城小学校に通う児童2人から花束が贈られた。このほか、参加した子ども達によるウミガメの産卵調査報告会などもあった。 |