「中国の小話」その294―話の真偽の判断基準― [2022年07月29日(Fri)]
「中国の小話」その294 ―話の真偽の判断基準― 中国では、厳しい行動制限により感染を封じ込める「ゼロコロナ」政策が一定の成果を挙げてきましたが、疲弊した住民からは制限緩和を求める声も高まっています。 各レベルの行政機関は頻繁に記者会見を開き、具体的な制限措置や理由などを説明し、住民からのクレーム対応に明け暮れています。 しかし、各レベルの行政機関が公表した制限措置には内容のずれが多く、説明も一貫性に欠けるので、どちらの情報を信用すればよいか分からないと、住民の不満が溜まっています。 そんな中で、ある都市の感染対策を担当する副市長が記者会見に臨むとき、どういうわけか、マスクを逆さまに着け「明日から外出制限を解除、自由に外出可能」と発表した。 以下は会見をテレビで見た住民の対話です。 住民A:「よかったね。やっと外出できて、自由に空気を吸えるぞ!!」 住民B:「副市長の発表は疑わしいぞ。だって、考えてご覧よ。 マスクさえ逆さまに着けている副市長の口から、正確な情報が出ると思うかい?!」 |