「ある母親の苦悩」―努力は実を結ばないのか― [2021年11月08日(Mon)]
「ある母親の苦悩」 ―努力は実を結ばないのか― 私はガラ系でスマホを持っていません。 ガラ系の携帯はいずれ廃止になるようで、今から心配です。 以前ブログに書いた通り、機械音痴で運転免許証なし、カメラなしで、したがって新婚旅行の写真もなし、時計その他、近代的な電気器具や電子レンジも駄目。 この便利な世の中に化石のような人間も生存しているのです。 時々妻がスマホ情報を話してくれるがほとんど興味なしで、ウンウンと聞いているふりはするが、頭の中は他のことを考えています。 しかし昨夜話してくれたのはちょっと胸に響く話だったので掲載しました。 「努力は実を結ばないのね」 虫歯で苦労しないよう仕上げ磨きを欠かさなかったのに、今じゃ歯磨きしない男に。 毎晩本を読み聞かせていたのに、今じゃケータイ以外の活字は読まない男に。 保育園や学校の給食表を冷蔵庫に張り、献立が重ならないよう手作りしていたのに、今じゃカップ麺大好き男に。 環境のため親子でエコ活動していたのに、今じゃ一面ごみの部屋で暮らす男に。 少子化バンザイ。 こんな理不尽な母親になれなんて、未来ある人に絶対言えない。 徒労感いっぱいで、私は卒親する気満々だ。 ただ、あふれる愛で、大切な存在を守ることに必死だった日々。 幻でも一時それがあったことに感謝している。 卒親にあたって息子らにひと言。 「努力が全く実を結ばない世界があるってこと、教えてくれてありがとう」 (西東京市、疲れた母、55歳) |