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笹川 陽平
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「日本研究の専門家養成」―新たに20名に奨学金― [2021年10月12日(Tue)]
「日本研究の専門家養成」
―新たに20名に奨学金―


アメリカ・カナダ大学連合日本研究センター(IUC)は、横浜を根拠地に地味ではあるが長きにわたり外国人の日本研究者の養成に尽力されてきた。

アメリカの有力大学の日本歴史の教授に「中国人」が就任したとのショックな知らせを聞いて以来、日本財団は2012年から今年で10年目、145人の博士号取得を目指す学生たちにを来日させ、密度の濃い研修の実施に協力してきた。

今年も20人の奨学生が決定したが、いまだコロナで来日不可の学生もおり、ウェビナーでの式典となってしまった。

コロナの早期収束で、彼らの熱望する来日が早期に実現することを願わざるを得ない。

以下、私のスピーチと奨学生の紹介です。

*********************

20211004-452.PNG
オンラインで激励

2021年10月4日(オンライン)

こちらは午前中ですが、皆さん方のところでは夕方ですね、こんにちは。残念ながらコロナの影響もあり、ウェビナーでの入学式ということになりました。私は日本財団会長の笹川陽平と申します。

日本財団は様々な奨学金制度を提供すると同時に様々な社会課題への取組みを実施してきております。最近では、日本で開催されたオリンピック・パラリンピックを機会に、特にパラリンピックでの障害者の活躍もあり障害者の社会参画に一層注目が集まりました。そのような中、日本財団は世界的な大企業のCEOと連携して障害者雇用の促進を進めています。世界的な大企業には、マイクロソフトやグーグル、アマゾン、ユニリーバ、エコノミストなど錚々たる企業が含まれています。世界には15億人を超える障害者の皆さんがいらっしゃり、この障害者の方のニーズに即した市場の活用も大変重要な取り組みとなってくるでしょう。このようなポスト・パラリンピック、そしてポスト・コロナの時代は多様性の時代になると確信しています。

こうした時代の中で、皆さまが「日本研究をしたい」という熱い気持ちをもっていらっしゃるのを嬉しく思います。日本財団はこれまでも多種多様な奨学金を提供して参りました。例えば、世界44ヶ国、69の大学の修士・博士課程の学生への支援ということで、アメリカからも11の大学が参加下さっていますが、17000名を超える奨学生のネットワークがあります。そして、みなさんが参加下さっているIUCには日本研究をしたいという方が集まり、横浜のバートン先生が大変情熱的に皆さまの研究の為にお力になってくださっています。私はバートン先生なくしてこの事業は不可能であると思うくらいに素晴らしい指導者でいらっしゃいます、日本財団も皆さんのお力添えができるのは大変光栄であると考えています。IUCの事業は日本財団の奨学金の中では比較的新しいプロジェクトで、2012年から開始され、今年で10年目を迎えます。20人の皆さんを仲間に入れることができたということで、日本財団としても大変喜んでおります。パンデミックの影響で皆さんがすぐに来日できないのは残念ですが、この機会に日本理解の為にご努力をお願いしたいと思っています。

ご承知の通り、日本は大変珍しい国です。既に2000年の長きに亘り、4つの島国でありますが、文化・文明的には独立した国と言われています。当初、中国の漢字文化の影響を受けたことは事実でありますが、その後独自のカタカナややひらがな、或いはは現在中国で使われている社会科学系・自然科学系の言葉である資本主義、共産主義、労働者、賃金、経営、芸術、文化、哲学、質量、時間、空間という言葉は日本から中国に輸出されたものです。中国の近代社会科学・自然科学用語は日本語を使わずしては成立しないと言われるような状況です。

サミュエル・P・ハンティントンの「文明の衝突」という名著がありますが、日本は世界の8大文明の一つとして、学問的にも位置づけされています。こんな小さな国でありながら、大陸国家ではないという地政学的理由もあり、独特の文化・文明が栄えました。御高承の通り、1000年も前に「源氏物語」という長編の小説が女性によって書かれました。また、短歌は31文字、俳句に至っては17文字で、日本の自然界や四季折々、春夏秋冬、という世界の様々な事象を表現する文化も栄えてきました。和菓子一つをとっても、日本津々浦々に独特のお菓子というものも何万と存在するわけです。こういう話をするときりがありませんが、日本は4つの島国でありながら、多様性と歴史ある文化を育ててきました。これは世界的に見ても大変珍しいことです。

日本の天皇制は今上天皇で126代続いております。外国では王政もありますが戦争や或いは革命によって王室は崩壊してきた歴史があります。欧州で一番古い王政はイギリスではありますが、400年程度の歴史です。日本は2600年という長い伝統がありますし、日本の皇室は財産を保有していないので商売もしておらず、権力もありません。国民からの敬愛によって時代を超えて存続しているのです。

皆さん様々な研究テーマは素晴らしいものであるので、日本に来て実際に色々と見ていただくことが重要であると思っています。日本は農耕民族であるので、お米を主食として生きてきました。お米をはじめとする農作物の収穫に感謝するお祭り一つをとっても、日本各地に何千というお祭りが独特の文化に支えられてあります。これを見るだけでも面白いことです。今やSNSが発達しているので、皆さんのお住まいからご興味があればこういうものにアクセスできると思います。皆さんの専門的な研究は最も重要でありますが、それに付随した日本の文化と伝統にも興味を持っていただきたいと思っています。我々は、皆さんが日本研究をして良かったなと思えるような具体的な成果が上げられるように、これからも末永くネットワークを組んで協力していきたいともいます。

日本財団の奨学金の制度は単に学問をするための資金を援助するというだけではありません。この奨学金制度を活用いただいた後、生涯にわたって日本財団と皆さんとの交流、ネットワークを構築して末永く相互理解の為の仕組みを作っていますので、ぜひともご活用いただきたいと思います。今回は日本財団の奨学金をお受けいただいたことに喜びを申し上げると同時に、新しい素晴らしい仲間を迎えられたことに心から歓迎を申し上げます。バートン先生にはこれまでも大変お世話になっておりますが、これからも改めてご指導を宜しくお願い申し上げます。改めて20名の皆さんおめでとうございます。ありがとうございました。

*********************

Nippon Foundation Fellows
IUC Academic Year 2021–22


博士課程在籍者

Zahid Daudjee ザイエド・ダウジー[カナダ国籍]
プリンストン大学大学院博士課程(東アジア研究)〈2025年博士号取得予定〉
専門分野: 日本文学
研究テーマ:明治・大正時代の国語国字問題
2018年 トロント大学卒業(東アジア研究・言語学)
2020年 トロント大学大学院修士課程修了(東アジア研究)

Rosaley Gai ロザリー・ガイ[アメリカ国籍]
スタンフォード大学大学院博士課程(東アジア言語・文化)〈2025年博士号取得予定〉
専門分野: 日本文学
研究テーマ: 日本の現代文学に見られる共食い行為
2016年 シカゴ大学卒業(東アジア言語・文明)
2020年 ブリティッシュ・コロンビア大学大学院修士課程修了(アジア研究・日本)

Alexander MacNeil アレクサンダー・マクニール[カナダ国籍]
シカゴ大学大学院博士課程(人類学)〈2024年博士号取得予定〉
専門分野: 人類学
研究テーマ: 2025年日本国際博覧会におけるデザイン、科学技術、都市空間、政治の新たな関係
2014年 ダルハウジー大学卒業(人類学/宗教学)
2017年 ヨーク大学大学院修士課程修了(人類学)

Elena Mailander エレイナ・マイランダー[アメリカ国籍]
カリフォルニア大学サンタバーバラ校大学院修士・博士一貫教育課程(歴史)〈2027年博士号取得予定〉
専門分野: 日本史
研究テーマ: 第二次世界大戦前の日本の活字メディア文化
2009年 ゲティスバーグ大学卒業(日本研究)
2018年 ネバダ大学リノ校卒業(歴史)

Alexandra Mathieu アレクサンドラ・マシュー[アメリカ国籍]
コロンビア大学大学院博士課程(政治学)〈2023年博士号取得予定〉
専門分野: 政治学
研究テーマ: 国際社会におけるオリンピック開催国の地位
2015年 ボウディン大学卒業(アジア研究/行政学・法研究)
2019年 コロンビア大学大学院修士課程修了(政治学)
2021年 コロンビア大学大学院博士前期課程修了(政治学)

Elena Paulsen エレナ・ポールセン[アメリカ/ドイツ国籍]
ミネソタ大学大学院博士課程(歴史)〈2025年博士号取得予定〉
専門分野: 歴史
研究テーマ: 少女の視点から見た日本の近代化と大日本帝国
2014年 マカレスター大学卒業(日本語・日本文化)
2018年 ハイデルベルク大学大学院修士課程修了(日本研究)

Sarah Puetzer サラ・ピュツァー[ドイツ国籍]
オックスフォード大学大学院博士課程(東洋学)〈2024年博士号取得予定〉
専門分野: 日本文学
研究テーマ: 最果タヒと村田沙耶香に見る現代作家のジェンダー描写
2015年 ベルリン自由大学卒業(比較文学/日本研究)
2020年 ポツダム大学大学院修士課程修了(比較文学)
2020年 オックスフォード大学大学院修士課程修了(日本研究)

James Wronoski ジェームズ・ロノスキー[アメリカ国籍]
スタンフォード大学大学院博士課程(日本文学)〈2026年博士号取得予定〉
専門分野: 日本文学
研究テーマ: 日本の近代文学
2018年 オクシデンタル大学卒業(フランス研究)

修士課程修了者・在籍者

Cassidy Charles キャシディ・チャールズ[アメリカ/トリニダード・トバゴ国籍]
ジョージ・ワシントン大学大学院修士課程修了(アジア研究)〈2021年修士号取得〉
専門分野: 日米関係
研究テーマ: 日米同盟下の東・南シナ海における無人航空機を用いた未来の戦争
2017年 ウィリアムズ大学卒業(アジア研究)

Brittany Fitzpatrick ブリタニー・フィッツパトリック[アメリカ国籍]
インディアナ大学大学院修士課程修了(東アジア言語文化)〈2021年修士号取得〉
専門分野: 日本の民俗学
研究テーマ: 現代日本の山姥への理解
2011年 ゴンザガ大学卒業(国際政治学)

Jaylene Laturnas ジェイリーン・ラターナス[カナダ国籍]
ブリティッシュ・コロンビア大学大学院修士課程(アジア研究)〈2022年修士号取得予定〉
専門分野: 日本の近代文学
研究テーマ: 太宰治の人生と著作
2019年 カルガリー大学卒業(東アジア言語)

Dean Leininger ディーン・ライニンガー[アメリカ国籍]
コロラド大学ボルダー校大学院修士課程修了(アジア言語・文明)〈2021年修士号取得〉
専門分野: 近世・近代日本の言語と文学
研究テーマ: 大正・昭和期におけるモダニズムとアバンギャルドの分析
2018年 ポートランド州立大学卒業(日本語/応用言語学)

Raffaele Papa ラッファエーレ・パパ[イタリア国籍]
ヴェネツィア大学大学院修士課程修了(日本研究)〈2019年修士号取得〉
専門分野: 日本の言語・経済・制度
研究テーマ: 日本の児童文学が社会に与える影響
2016年 ローマ・ラ・サピエンツァ大学卒業(東アジア言語・文明)

Christopher Shimamoto クリストファ・シマモト[カナダ/アメリカ/日本国籍]
コロンビア大学大学院修士課程修了(国際安全保障政策)〈2021年修士号取得〉
専門分野: 東アジア地域研究
研究テーマ: 安全保障にかかる日米の共通課題への両国の取り組み
2013年 ペンシルベニア大学卒業(主専攻:国際関係 副専攻:日本研究と政治学)

Arden Taylor アーデン・テイラー[アメリカ国籍]
ワシントン大学大学院修士課程修了(日本文学)〈2021年修士号取得〉
専門分野: 日本の古典文学
研究テーマ: 源氏物語における「あわれ」の概念
2010年 ウェスタン・ワシントン大学卒業(日本語/言語学)

学士課程卒業者

Matthew Carroll マシュー・キャロル[アメリカ国籍]
ミシガン大学卒業(アジア研究)〈2021年学士号取得〉
専門分野: アジア研究・日本研究
研究テーマ: 日本の災害映画が社会全体のグリーフケアに果たす役割

Josh Feng ジョッシュ・フェン[アメリカ国籍]
イェール大学卒業(社会学)〈2018年学士号取得〉
専門分野: 社会学・東アジア研究
研究テーマ: 日本の植民地主義が現在の東アジアに及ぼす影響

Andrew Fischer アンドリュー・フィッシャー[アメリカ国籍]
セントルイス・ワシントン大学卒業(日本語・日本文化)〈2019年学士号取得〉
専門分野: 日本史 研究テーマ: 日本におけるキリスト教布教時代の主要人物の戦略とモチベーション

Mohamed Wafyedeen Gasmi モハメド ワフィエディーン・ガスミ[カナダ/アルジェリア国籍]
ブリティッシュ・コロンビア大学卒業(主専攻:政治学 副専攻:日本語)〈2021年学士号取得〉
専門分野: 比較政治学
研究テーマ: 日中関係

Christine Johnston クリスティーン・ジョンストン[アメリカ/日本国籍] シカゴ大学卒業(東アジア言語・文明)〈2021年学士号取得〉
専門分野: 日本史、民俗伝承
研究テーマ: 針供養等に見られる日本の物への供養儀式

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コメント
日本財団は素晴らしい活動を多方面でしていますがこの日本研究者育成事業は特に日本にとって必要だと思います。なお、日本には縄文人が1万5千年前から定住しており自然と共存する独特の文化を作り日本文化の基調となったので、日本文化は中国の文化より古いものと思います。
Posted by: 藤井宏昭  at 2021年10月12日(Tue) 14:31