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leprosy.jp
resize.png日本財団はハンセン病の差別撤廃を訴える応援メッセージサイト「THINK NOW ハンセン病」を開設。皆様からのメッセージを随時募集・配信しています。
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「障害者とビジネスフォーラム」―日本財団とTHE Valuable 500― [2021年09月07日(Tue)]
「障害者とビジネスフォーラム」
―日本財団とTHE Valuable 500―


日本財団は、アイルランドの視覚障害者・キャロライン・ケーシー女史が設立し、世界的大企業・ユニリーバのCEOを務めたポール・ポルマン氏が会長を引き受けた「THE Valuable 500」の活動を3年間で5億5000万円を支援し、著名な企業のCEOに直接働きかけ、世界の障害者12億人の雇用の確保と新しいマーケットの発掘に寄与し、アフターコロナの時代をインクルージブな社会にしたいと考え、世界の有力企業500社が結集して活動を開始しました。8月20日には日本で最初のフォーラムを大手町サンケイプラザで開催し、菅首相からも力強いビデオメッセージをいただき、盛会でした。

下記は筆者の冒頭挨拶です。

*****************

ご紹介いただきました日本財団会長の笹川です。この度Valuable500と共催で「障害とビジネス」フォーラムを開催致しました。現下のコロナの情勢もあり、会場に出席する方の人数は限定させていただいておりますので、多くの方にはYOUTUBEを通じてご覧いただいていることに感謝申し上げます。

日本財団は50年の長きに亘り、障害者の社会参画について努力をしてきた組織です。国際的な取り組みを紹介しますと、アメリカにあるギャローデット大学やロチェスター大学などで、世界中のろう者のみなさんに学んでいただく機会を提供し、修学後はそれぞれの国に帰ってろう者の組織化、或いは指導者として活躍していただくことを目的にした活動で30年続けています。

また、フィラデルフィアのオーバーブルック盲学校でも人材養成を長く続けています。東南アジアにおいては、特にカンボジアやスリランカでは、内戦や自動車社会になるにつれて増加した交通事故で義手義足を必要とする人が沢山いらっしゃいましたが、義手義足を製作する人も学校もないという問題に直面し、義肢装具士養成学校の設立を支援いたしました。今ではカンボジア、タイ、スリランカ、インドネシア、フィリピン、ミャンマーに義肢装具士養成学校を開校しました。義手義足の製作技術の中でもフィッティングは重要で、肉体と義手義足をフィットさせるには大変な技術がいります。こうした技術を持つ人を育成するために、我々は1つの学校を10年程度支援し、その後政府に引き渡してきました。こうした支援には6ヶ国で80億円を投じて参りました。義手義足を手に入れることは社会参画のきっかけとなってきました。

国内の我々の活動のほんの一部を紹介しますと、障害者の方で花屋さんを営み胡蝶蘭を温室で栽培し成果を出している方もいらっしゃいますし、文京区にはろう者だけのレストランもあります。店員からコックまで全員ろう者で、メニューを指させば素晴らしい料理がサーブされます。皆様には是非一度訪問いただければと思います。このように日本財団は長年にわたり、障害者が働くことができる環境を整備して参りました。

今回の東京パラリンピック開催が1つのきっかけとなり、障害者の競技団体事務所は日本財団ビルの中に一括して入っていただきました。競技ルールの変更や、協会から届く英語の通知を翻訳するなど、様々なサポートを提供しています。従来は小さな事務所で、ともすると夫婦で帳面を付けながら頑張ってきた団体が一堂に会することになり、パラスポーツに携わる人の横につながる仕組みが出来たということです。

ロンドンオリンピック・パラリンピックが契機となり、パラリンピックの成功なくしてオリンピックの成功なしと言われています。本当は是非、子どもたちにパラ・アスリートの活動を見てほしいところですが、コロナ禍の影響もあり叶わないのが現状です。しかし、パラ・アスリートの方は学校を訪問し、どのようにして様々な障害を乗り越えたかという話を子供たちにするという活動をされており、彼らの話は子供たちに感動をもって受け止められています。未来を背負う子供たちに夢と希望、そして自信を与える活動をされているのです。

障害者のビジネスについては、V500と共に、障害者の社会参加を世界規模で推し進めようと、世界の大企業とのネットワークの構築を図っています。V500の創設者はキャロライン・ケーシー氏で、彼女には視覚障害があります。V500のバックボーンとして、ユニリーバのCEOを務められたポール・ポルマン氏が会長を引き受け、活動を開始しました。有難いことに、日本からも多くの企業にご参加いただいています。世界的にはアップルやグーグル、マイクロソフト、BBC放送などが参加しており、日本からは朝日新聞、読売新聞社、ソニー、日立、資生堂その他50社近くの企業に参加いただきました。障害者の雇用促進を世界規模にしていくために、日本財団はV500に対し3年間で5.5億円を提供して参ります。

障害者も共に働けるインクルーシブな社会を実現するというのは私の夢でもあります。私はこれまで国連の障害者に関する多くの会議に出席してきましたが、世界には12億人を超える障害者がいます。彼らには能力も働く情熱もあります。ないのは働く環境だけです。世界の潮流はインクルーシブな社会を目指そうというもので、その中で日本から50社近くの企業が参加したということは、日本の企業の皆さんの意識の高さの証左であり、正直申し上げて驚いてもいます。世界の投資家の視点も、インクルーシブな社会を目指す企業に向いています。今や企業は良い製品を生み出すだけでなく、多様なハンデを持つ人を含めて働くことができる環境を作る責任が生じてきたのではないでしょうか。

世界12億人の障害者は、労働者としてだけではなく、消費者としても存在しています。彼らの生活を豊かにする商品作りも大きな市場といえるのではないでしょうか。こうした市場では何が求められているのか、何が必要なのかについては、当事者が何よりも良く知っています。本日参加されている垣内氏からも後でお話があると思いますが、当事者が「ここはこうした方が良い」ということは一番理解しており、彼らの話に耳を傾けることで改善点も見えてきます。東京オリンピックそしてパラリンピックが終わった後の日本そして世界は、インクルーシブな社会を目指す方向に急速に発展していくものと確信しています。彼らの才能や情熱、その他様々な能力を我々も学ぶことで、12億人の市場と雇用が生まれてくるのではないでしょうか。

これまで我々は国内そして海外において精一杯活動をしてきましたし、特に障害者権利条約という素晴らしい条約が国連でも生まれました。しかしながら、政府だけに訴え続けても十分ではありません。私は、ハンセン病制圧活動に40年以上従事し、世界120ヶ国をまわってきました。国連ではハンセン病の患者、回復者その家族に対する差別撤廃決議を全会一致で可決させましたが、それでも大きく物事は動きません。お集りの企業や皆さん個人が先導することで、国や行政が動き出すのです。国や地方行政が先頭に立ってこうした課題を解決することはもはや難しい時代になってきているのです。V500に参加した企業、そしてこれから参加する企業の皆さんが、世界の様々な社会課題を解決するリーダーシップをとっていただくことで社会と世界が変わるものと確信しています。

今日は日本で初めての会合ではありますが、これからも世界を回ってこの活動を続けていきたいと考えております。お忙しい中集まっていただいたことに感謝すると同時に、ポストコロナのなかでインクルーシブな社会を作ることこそが世界にとって重要であると理解いただきたいと思います。ありがとうございました。
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コメント
8月20日のフォーラムの会場でご挨拶させていただきました。
今、V500の日本企業のネットワークを作るお手伝いをさせていただいております。世界の大企業500社が変わると、大きく社会も変わりますね。その中で、日本企業は53社。イギリスに次ぐ多さです。
インクルーシブ社会の実現のために、パラリンピックで盛り上がった機運を継続していきたいです。
障害当事者として、日本財団のこのプロジェクトのお手伝い出来ること、とても嬉しく思います。ありがとうございます。
Posted by: 奥平真砂子  at 2021年09月07日(Tue) 22:10

ハンセン病撲滅とハンセン病患者への支援のみならず世界各国の聾者への就職活動への経済的援助やパラリンピックへの物的経済的支援活動への日本財団の絶大なる御貢献には本当に頭の下がる思いと共に笹川様の早朝からのご活動とご努力には感動させられています。どうぞご健康の維持にご留意戴き日本財団の益々のご発展に寄与されますようにと祈念致しております。
Posted by: 小松雄介  at 2021年09月07日(Tue) 09:23