「国連との提携」―海洋に関する人材養成― [2021年06月09日(Wed)]
「国連との提携」 ―海洋に関する人材養成― 日本財団は設立以来、世界中で人材養成プログラムを実施してきた。 先進国から途上国まで、修士・博士課程から聴覚・視覚障害者の高等教育、農業大学、義手義足の製作学校の建設、あるいは35年前に設置したヒューストン大学宇宙建築学部からは4人の宇宙飛行士も誕生した。 今回の報告は、今や世界の喫緊の課題になっている海洋問題に対する国連における人材養成についてである。 5月19日、ソアレス国連事務次長とのウェビナー会議で、今後も両者で海洋の諸問題に関する専門家養成について更に協力していくことで同意した。現在までの日本財団が支援したフェローは既に82ヶ国182名が研修を修了。各国の第一線で活躍してくれている。 詳細は下記の通りです。 @ UN-NF Ocean Affairs and Law of the Sea Fellowship 期間:計9ヵ月(3ヵ月のDOALOS研修+6ヶ月のホスト機関への派遣) ※24ヶ国48機関の大学・研究機関と提携 対象:途上国を中心とした各国行政官(中堅クラスの海洋担当者) 内容:持続可能な海洋の統合的管理のための法的枠組みおよび体制の構築 A Thematic Fellowship(テーマ別能力発) 期間:計4ヵ月(3ヵ月のDOALOS研修+1ヵ月の国際機関への派遣) ※国際機関:FAO、IMO、UNDPなど 対象:特定の海洋問題を担当する各国行政官 内容:海洋ゴミや生物資源管理など、特定の海洋問題に係る政策の立案 B Critical Needs Fellowship(重要な地域に対する能力支援) 期間:計4ヵ月(3ヵ月のDOALOS研修+1ヵ月の国際機関への派遣) ※国際機関:FAO、IMO、UNDPなど 対象:海洋に関する十分な情報や知識を得ることが難しい国の行政官 内容:地域的には重要であるにも関わらず、海洋問題を学ぶための体制が整っていない 国の行政官が戦略的かつタイムリーな取り組みを行えるよう個別に支援 C BBNJ(国家管轄権外区域の海洋生物多様性)条約締結に向けた研修 期間:国連本部にて年1回の短期研修を実施 対象:BBNJプロセスに関わる行政官および関係機関の職員 内容:BBNJに関する条約締結プロセスのための交渉能力の向上 |