「新聞報道から」その43―海の民話― [2020年09月03日(Thu)]
「新聞報道から」その43 ―海の民話― ※8月14日付、愛媛新聞(松山)です。 佐田岬灯台沖舞台 二つの物語 日本各地の残された海にまつわる民話を子どもたちに語り継ぐ「海ノ民話のまちプロジェクト」実行委員会(東京)が、伊方町の民話を組み合わせたアニメーション「速吸瀬戸(はやすいのせと)の守神(まもりがみ)」を制作することを決めた。11日、委員会が町を訪れ「海ノ民話のまち」認定証を授与した。 財団プロジェクトに認定 選ばれたのは佐田岬灯台沖の岩礁「黄金碆(おうごんばえ)」を舞台にした二つの物語。「黄金碆と海賊」は悪い神を閉じ込めた黄金色の岩礁を海賊がはぎとってたたりが起きる話。もう一つの「金の玉を抱いたタコ」は、地元の海士(あま)がタコが抱いた金の玉を見つけて神社にまつり、地域が守られたという言い伝えだ。 「速吸瀬戸の守神」は二つを組み合わせて約3分間にまとめ、海の恵みや危険性を伝える。 日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環で、実行委が2018年度から実施。今回は事務局が推薦するなどした全国の7市町村が認定された。 授与式は町役場であり、委員や町関係者ら約10人が出席。新型コロナウィルス感染防止のため、認定委員長でプロデューサーの沼田心之介さんはリモート参加し「物語を通して(豊予海峡は)潮の流れが速く、豊富な資源に恵まれていることが伝わってきた」と述べた。 認定証を受け取った高門清彦町長は「日本一細長い半島にとって海は身近な存在。民話のアニメ化により海の恵みや、漂流ごみなどの問題について改めて考えるきっかけになれば」と期待した。 21年1月に完成させ、3月までに町内で上映会やワークショップを開催する予定。プロジェクトのホームページでも公開する。 |