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「ちょっといい話」その77―マグロの養殖― [2017年03月24日(Fri)]
「ちょっといい話」その77
―マグロの養殖―


日本財団は、世界人口100億人時代を指呼(しこ)に、人類の生存に関する海洋の諸問題解決のために、40〜50年後を見据え、世界中から優秀な人材を集めて養成している。特に漁業問題では、乱獲、不法操業、海の酸性化などによる魚類の減少は大問題である。

既に中国の渤海湾には魚類はほとんどいなくなり、豊かな漁場であった西アフリカの海も乱獲が激しく、漁獲量は激減している。

一昨年、日本財団は記者会見で、「日本の沿岸は急速な酸性化で蝦、蟹の甲殻類、それに貝類のほとんどはいなくなり、30年後は寿司が食べられなくなるだろう」との警告を、世界の海洋学者と共に発表したことがある。また、クロマグロは乱獲で親魚の数が漁業本格前のたった2.6%にまで急減。2014年に「絶滅危惧種」に指定された。

11月25日の日経新聞は、「クロマグロ魚日本矢面に、違反操業発覚、欧米、一段の反発必至」との長文の記事を掲載した。今回の事件は長崎県対馬市で、漁船16隻が承認を受けず34カ月にわたり約12トンを水揚げした事件のことである。このことは、日本の漁業に対する対応について、国際的に批判の的にされかねない。慎重かつ大胆な対応が望まれる。」とあった。

どうも最近、本題よりも前書きが長くなる傾向があり、反省はしているが改善されておらず、読者の迷惑そうな姿が目に浮かぶ。

今から40年ほど前、亡父・笹川良一は、いずれ日本は魚の取りすぎ、特にマグロ好きで国際社会から批判を浴びる時期が訪れる。したがって、今からマグロの養殖を研究して実現しようではないかと、学者たちを集めて研究を依頼したことがあったが失敗に終わったようだ。現在は近畿大学でマグロの養殖に成功し、このせいか、近畿大の入学志望者が日本一になったことは既に読者の知るところである。

ただ、笹川良一の当時の考えはスケールが大きく、養殖の稚魚の頭に「日の丸」のシールを張って放流する。そうすれば世界中で成魚となって外国の漁船がマグロを捕獲した時、日本が放流したマグロだと感謝される。何時も30年後、50年後を考えて仕事をしろ。今日、明日、今年一年を考えて仕事をする人はいくらでもいると、よく説教されたものである。

冒頭の海洋に関する人材養成プログラムは、そのような笹川良一の哲学に基づいた活動である。
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