「中国の小話」その79―よく似ている― [2016年05月11日(Wed)]
☆今、習近平政権は国内の言論統制を徹底しているが、それでもネットユーザーたちは一向におびえる様子はなく、冷めた目でその特有のユーモアセンスと巧妙な表現で中国共産党や政府に対する痛烈な批判と皮肉を毎日のようにまき散らしている。
「中国の小話」その79 ―よく似ている― 軍の高級幹部の息子が北京の街を歩いていると、通りがかりの農民工(農村からの出稼ぎ労働者)の顔が自分に酷似していることに気づき、愕然とした。 彼は軽蔑の口調で、「おい、お前の母さんは若い頃、釣魚台国賓館(中国の迎賓館)のウエートレスで、指導者たちの世話をしていたんじゃないの?」と聞いた。 農民工は、「いいえ、母は田舎者で、一生村を出たことがありません。しかし、親父は体が頑丈で、若い頃要人のボディーガードをしていたよ。」 ************ この小話に中国人は大笑いするが、日本人にはわかりにくい。 小話に解説はいかがなものかと思うが、一応説明します。 「似ている」は、高級幹部の夫が農民工の母親と密通していたのではなく、高級幹部の妻が農民工の父親と密通して生まれたので顔が似ている息子が生まれたということです。 |