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「社会貢献支援財団表彰式典」 ―会長は安倍昭恵さん― [2026年08月14日(Fri)]

「社会貢献支援財団表彰式典」
―会長は安倍昭恵さん―


日本財団の姉妹財団である社会貢献支援財団は、安倍昭恵会長が就任以来、外国で活躍する団体を発掘するために東奔西走された結果、勿論厳格な選考委員会で認められた結果ではありますが、日本はもとより、諸外国で活躍する日本人の団体が数多く表彰されるようになりました。

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選考委員の皆さんらと(前列真ん中が安倍会長)

第65回の表彰式典に、数多くの推薦の中から選考委員会が30団体を選び受賞者として決定された。例えば、認定NPO法人「おてらおやつクラブ」はお寺の「おそなえ」を仏さまから「おさがり」として頂戴し、支援を必要とするひとり親家庭へ「おすそわけ」する活動を行っている。現在、全国約2,300以上の寺院、1,000以上の支援団体とのつながりのもと、20,000世帯以上の家庭に「おすそわけ」を届けておられるユニークな活動です。

外国で活動する団体は:

はちどりプロジェクト(カンボジア)
2011年よりカンボジアの農村部で学校建設・運営を行い、子どもたちへの教育機会の提供に取り組む。あわせて石鹸製造などの就労支援事業や奨学金制度を通じ、地域の自立支援と持続可能な地域づくりを推進している。

メータオ・クリニック支援の会(タイ)
タイ・メータオ・クリニックへの日本人医療従事者の派遣をはじめ、医療技術支援や設備整備、保健衛生教育などを通じて、ミャンマー難民・移民や避難民への医療支援を30年以上続く現地医療活動とともに支えている。

エクマットラJAPAN(バングラデシュ)
バングラデシュの路上生活児を対象に、教育やライフスキル指導、全寮制アカデミーの運営を通じて自立を支援。ソーシャルビジネスを基盤とした持続可能な活動と政策提言を推進している。

ASHA(ネパール)
ネパール山間部で電子カルテや地域保健人材の育成など、「医療が届く仕組み」づくりを推進。現地と協働し、テクノロジーを活用した持続可能な地域医療体制の構築と母子保健の向上に取り組んでいる。

Globe Jungle(カンボジア)
カンボジアで孤児院運営や学校・教育環境の整備、フリースクール運営、就労支援などを通じて子どもたちの自立を支援するとともに、日本との交流やフェアトレード事業を推進している。教育・自立・国際交流を柱に、20年以上にわたり持続的な支援活動を展開している。

AfriMedico(タンザニア)
タンザニアで日本の「置き薬」の仕組みを活用した「OKIGUSURI」事業を展開し、医薬品へのアクセスが困難な地域へ必要な薬を届けている。IoTや電子決済も活用し、持続可能な地域医療の実現に取り組んでいる。

e-Education(バングラデシュ)
映像授業やオンライン教育を通じて、バングラデシュをはじめ世界の教育格差解消に取り組み、これまで15か国・約5万人へ学習機会を提供。近年は日本に住む外国ルーツの子どもへの母語によるオンライン学習支援も展開している。

虹の学校(タイ)
タイ・ミャンマー国境地域で、無国籍や貧困家庭の子どもたちを対象とした全寮制学習センターを運営し、大学進学支援と「生きる力」を育む教育を実践している。自然体験や自給自足、民族文化の継承を重視した教育を通じて、子どもたちの自立と未来を支えている。

Cloudy(ガーナ)
ガーナでアパレルブランド「CLOUDY」を通じた雇用創出と、利益を教育支援へ還元する循環型ビジネスを展開。学校の設立・運営や職業教育を通じて、子どもたちの教育機会の拡充と地域の自立に取り組んでいる。

以上の9団体が表彰されました。以下は私の即興の挨拶です。

****************
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表彰式典で挨拶

この表彰式において、日本国内はもとより、世界各地で活動されている皆さんお一人おひとりのお話やご経歴を拝見しますと、いずれも心から尊敬に値する方々ばかりです。近年、社会貢献支援財団は、安倍会長のご指導のもと、理事、評議員、選考委員の皆さんが一致団結し、厳正な審査を行ってこられました。本日表彰を受けられる皆さんは、多数の候補者の中から選ばれた方々です。どうかそのことを誇りに思っていただき、これを契機として、今後の活動をさらに広げていただきたいと思います。特に安倍会長は、海外で活躍されている日本人にも光を当てたいとの思いから、世界各地に足を運ばれ、私たちの知らないところで素晴らしい活動を続けている方々を発掘してこられました。そして、その活動を支えるための表彰を行ってこられた結果、今やこの表彰式は、国際的にも広く知られるものとなっています。

日本国内はもとより、世界にはさまざまな困難を抱えている方々が数多くいらっしゃいます。そのような中で、「自分はこの分野で社会に貢献したい」という志を持つ方々が大勢いらっしゃることは、日本にとって大きな財産です。その根底には、日本人が古くから持つ「利他の心」があるのではないでしょうか。私たちは、決して自分一人の力だけで社会を生きてきたわけではありません。さまざまな方々の支援や協力があって、初めて今日まで活動することができています。だからこそ、少しでも社会のために役立ちたいという思いが生まれるのだと思います。海外では、教会や寺院への寄付など、宗教を基盤とした寄付文化が広く根付いています。一方、日本には、必ずしも宗教的な背景によらず、一人ひとりが自発的に社会のために何かをしたいという思いを持つ、世界的にも珍しい文化があります。

日本財団が災害支援のための募金を呼びかけた際には、10万人を超える方々からご寄付を頂戴しました。金額の多寡ではなく、これほど多くの方々が、被災された方々のために何かをしたいという思いを寄せてくださったことに、大きな意味があります。近年は、自らの財産の一部を社会に還元したいと考え、遺言書に日本財団への遺贈を記される方も増えています。日本財団には、不登校の子どもたちへの支援、社会的養護を必要とする子どもたちへの支援、災害支援をはじめ、さまざまな寄付の選択肢があります。自分の財産を、こうした活動のために役立ててほしいという遺贈寄付は、すでに約500件となりました。仮にお一人当たりの遺贈額を平均7,000万円としますと、500件で約350億円に上ります。今後、2,000件を目標にしており、そうなると総額は約1,400億円に達する可能性があります。私は、そのようなお気持ちを持つ方がいらっしゃれば、北海道であろうと大阪であろうと、可能な限り直接伺い、丁寧にお話をさせていただいています。そして、ご本人の意思を遺言書に正確に記していただくためのお手伝いをしています。

このように、日本には、世界的に見ても珍しい「利他の心」を持った方々が数多くいらっしゃいます。本日表彰された皆さんはもちろん、表彰には至らなかったものの、各地で素晴らしい活動を続けている方々も大勢いらっしゃいます。政府や行政だけでは手の届かないところで、きめ細かな活動を行い、それぞれの地域や社会を支えてくださっています。改めまして、皆さんの日頃の活動に、心から感謝を申し上げます。

日本社会の健全性を保つためには、市民社会の中から、皆さんのような強い志を持った方々が立ち上がり、それぞれの分野でリーダーシップを発揮していくことが重要です。しかしながら、残念なことに、日本では、こうした市民活動がまだ十分に広がっているとはいえません。日本財団はこれまで、数千件に及ぶ市民活動を支援してきました。しかし、その活動が2倍、3倍へと拡大したり、団体同士が横の連携を深め、互いに協力したりするという点では、なお発展途上にあります。皆さんにおかれましては、同じ志を持つ方々との連携を一層強化していただきたいと思います。政府や行政の役割も、もちろん重要です。しかし、地域の中で生活し、人々が抱える問題を最も身近に感じている皆さんこそが、市民社会の主役です。皆さんの活動をさらに広げていただくことが、これからの日本にとって極めて重要です。少子高齢化が進む今後の社会において、市民活動の重要性はますます高まっていきます。

本日表彰を受けられたことを、一つの契機としていただきたいと思います。ご自身の活動をさらに強化すると同時に、その活動に共感し、支えてくださる方々を増やしていく努力も、非常に重要です。私たちは幸いにも、この世に生を受け、今日まで生活することができています。私自身、6歳のときに東京大空襲を経験しました。わずか2時間半ほどの間に10万人を超える方々が亡くなり、数十万人もの方々が住まいを失いました。その中で、私は奇跡的に生き残ることができました。多くの犠牲者の存在の上に、私たちは今日の生活をさせていただいています。

そこで、87歳の年寄りから、あえて一つ申し上げたいことがあります。皆さんには、ご自身が「良い仕事をしている」とは、決して考えていただきたくありません。「良い仕事をさせていただいている」という謙虚な気持ちを持ち続けることが、何よりも重要です。大変失礼な言い方かもしれませんが、私自身、これまでに127か国を訪問し、海外で過ごした日数は4,000日を超えました。世界各地でさまざまな問題に直面し、微力ながら、その解決のために活動してまいりました。しかし、それは、戦争を生き延び、健康な身体を与えていただいた者として、恵まれない状況にある方々のために、ささやかであっても協力をさせていただいているにすぎません。

しかし、日本財団がこれまで支援してきた数千件の活動の中には、ご自身が元気な間は活動を続けていても、7年、8年が経ち、体力が衰えると、「私はもう辞めます」と活動を終えてしまう方も少なくありませんでした。それでは、せっかくの活動が次の世代に残りません。後継者をきちんと育てること、活動を組織化すること、そして、多くの方々から少額ずつでも資金を集め、活動を支える応援団を増やすことが重要です。どれだけ多くの方々が活動を支えてくださっているかによって、初めて、その活動が社会から正しく評価されていることが分かるのです。日本のNPOや市民活動の大きな課題の一つは、資金を集めることが不得手であるという点です。「私たちは良い仕事をしているのだから、誰かがお金を出してくれて当然だ」という考えは、大きな間違いです。皆さんの活動がどれほど評価されているかは、どれだけ多くの方々から支えられているかによって示されます。

表彰の場で、あえて厳しいお話を申し上げました。しかし、それは、私たちが皆さんに大きな期待を寄せているからです。かつて海外で活動する日本人といえば、青年海外協力隊など限られた方々が中心でした。しかし現在では、世界各地において、本日表彰された皆さんのように、地道な活動を続けている日本人が数多くいらっしゃいます。皆さんの活動は、「日本人とは素晴らしい人々である」と世界の方々に感じていただくための、最前線の外交でもあります。

改めまして、皆さんの活動に心から敬意を表します。そして、皆さんの活動が、今後さらに広く、深く社会に根付いていくことを願っています。それが、日本社会の健全な未来をつくることにつながります。また、世界においても、日本人ほど心のこもった支援を行う人々はいないと、私は考えています。欧米のキリスト教文化を背景として発展した外国のNPO活動の中には、ともすれば支援する側が上からの目線で指導し、「こうすべきだ」「こうしなさい」と教えるような形になることがあります。しかし、日本人の支援は、悩み、困難を抱えている方々と共に働き、共に汗をかき、共に悲しみ、そして共に喜ぶものです。そのような支援の在り方を実践していることは、日本人の大きな特徴であり、誇るべきことだと思います。

本日表彰を受けられた皆さんは、その中でも特に優れた活動を続けてこられた方々です。どうかお身体を大切にされ、今後もさらなる活動を続けていただきたいと思います。そして、未来志向の素晴らしい日本をつくるための礎となっていただくことを、心から願っています。本日は、誠におめでとうございました。
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