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「これで良いのか日本の賃金」―日本より5割高い韓国― [2025年03月21日(Fri)]

「これで良いのか日本の賃金」
―日本より5割高い韓国―


先般も産経新聞「正論」欄に投稿したが、日本の大企業は600兆円もの内部留保金がありながら働く人の賃金の上昇率は極めて低い。

以下、2月18日付アジア経済ニュースの記事を掲載します。

*******************
韓国大企業の賃金、日本より5割高い


韓国経営者総協会が16日発表した「韓日EU企業規模別賃金水準国際比較」によると、韓国大企業の購買力平価(PPP)換算での年間賃金総額(2022年時点)は8万7,130米ドル(約1,323万円)で、日本(5万6,987米ドル)より52.9%多かった。欧州連合(EU)20カ国の平均(8万536米ドル)と比べても8.2%上回った。

韓国は調査対象22カ国で、ルクセンブルク、ドイツ、フランス、アイルランドに次ぐ5位だった。市場為替レート換算(22年時点)で見ると韓国は5万4,656米ドルで、EU平均(5万2,639米ドル)や日本(4万1,075米ドル)を上回ったが、順位は7位となった。

1人当たり国内総生産(GDP)比では韓国は156.9%だった。EU平均は134.7%、日本は120.8%。

際立つ韓国の賃金上昇率
02〜22年の20年間の韓国大手の賃金上昇率は157.6%に上った一方、EU平均は84.7%増、日本は6.8%減と、韓国の賃金上昇率がずばぬけて高かった。

中小企業の年間賃金(PPP基準)で見ても、韓国は5万317米ドルで日本(4万2,022米ドル)より19.7%多かった。

【私の毎日】3月19日(水) [2025年03月19日(Wed)]

3月19日(水)

6:30 財団着

10:30 財団内打合せ

13:00 田南立也 日本財団特別顧問

13:30 財団内打合せ

14:00 グレッグ・クラーク 英国ジャパン・ソサエティ会長

IMG_0366.jpeg
クラーク会長と


15:00 東京財団政策研究所

18:00 海洋事業部・懇親会

終日 原稿書き、寄付金への礼状書き

「災害ボランティアセンター開所」―小型重機の使用教えます― [2025年03月19日(Wed)]

「災害ボランティアセンター開所」
―小型重機の使用教えます―


3月7日、つくば市にて日本財団ボランティアトレーニングセンターの開所式が行われた。本センターは、災害時に即応できる技術系ボランティアを養成することを目的として設立され、小型重機の操作をはじめとする実践的な訓練を提供します。開所式には、関係者をはじめ、災害支援に携わる多くの方々が参加し、重機を使ったデモンストレーションも行われました。

以下、開所式での私の挨拶です。

*******************
日本財団災害ボランティアトレーニングセンター開所式典


2025年3月7日(金)
日本財団会長 笹川陽平


おはようございます。足場の悪いところまでお越しいただき恐縮です。日本財団は1997年の日本海で発生したナホトカ号重油流出事故以来、災害には必ず出動しております。日本財団ボランティアセンターは、近いうちに災害が来ることを想定し、専門家のみならずボランティアを集めて教育しようということで、3.11の直前に立ち上げられました。当時は日本財団学生ボランティアセンターという名前で活動しておりましたが、学生の皆さんには東日本大震災発災直後から大いに活躍頂きました。日本のみならず、各国の学生にも協力いただきましたが、その先頭に立ったのが今司会をしている沢渡一登・日本財団ボランティアセンター常務理事です。彼は、まだ東京から東北への交通網が十分整備されていない中最初に現地に入り、事務所を開設しました。その後、日本財団が現地で何をさせていただいたかについては既に皆さんご存じと思いますが、大規模な支援活動を現地でさせていただきました。

東京大学教授で作家でもあった寺田寅彦氏は「災害は忘れた頃にやってくる」という名言を残しました。しかし、今は忘れた頃ではなく日常的に災害が起こる時代になりました。そうした中で若い人の間でボランティア活動に参加したいという人が沢山いらっしゃいます。現在ボランティアセンターには約4万2千人が登録されております。阪神淡路大震災の時からこの傾向は始まりましたが、発災後すぐに現地においでいただいても、ボランティア専門の人がいないと烏合の衆となってしまう課題もあります。発災直後に、どこで働くのか、食事はどこでとるのか、ということを誰かが指導しなければ、手ぶらで現場にいらしても残念ながら扱いにくいことになってします。ようやく組織的に日本財団ボランティアセンターとしてこうした指導をはじめ、沢山の志の高い方が集まっています。

先般の能登半島地震では知事から「ボランティアは来ないでほしい」という発言があり、これが影響し、我々も努力しておりますが、ボランティアの集まりが悪いという状況が続いています。本来であれば「ボランティアの力を頂きたいが、もう少しお待ちいただきたい」と伝えたかったものと思いますが、「お断り」という表現となってしまいました。少し説明したしますと、発災から72時間が生存の分かれ目でして、この期間は自衛隊などプロで、人命救助を行うほか、避難場所の設置なども行います。従いまして、技能を持っていない一般のボランティアの方にお手伝いを頂くのは、現場が落ち着いて、食料の配布などが出来るようになってきた時となります。例えば、足湯といってバケツにお湯を入れて学生が足をマッサージする、炊き出しをする、といったお手伝いをいただきます。特に一番大切であり難しいのは、家屋の中に入った床下の泥かきでして、これは行政はやりません。日本財団ボランティアセンターは、一軒一軒まわり、時間が経って固まってしまった泥を、床下という活動が難しい場所で泥かきを致します。こうした活動は発災以来ある程度時間が経ってからの活動となります。

本日の趣旨はプロフェッショナル・ボランティア、プロボノの活動でして、日本財団では約30の団体に常に300万円ずつ資金をお渡ししております。発災するとこの団体がこの資金を活用して我先に全国から現場に入ってくださいます。彼らはプロボノであり、重機その他の扱いに慣れています。重機を扱うにしても、例えば家屋の中に重機を入れるとなると、取り壊す柱を間違えれば屋根が落ちてしまい人災となりえるので、重機のライセンスがあれば仕事が出来るわけではなく、こうした経験・知識も必要となります。我々のネットワークでは、こうした専門のボランティアが全国から駆け付けてくれるようになっています。熊本地震の時は、消防士、警察官の方が「休みに手伝いをしたい」と多くの方がおいで下さいました。そのときに「重機のライセンスを取ってもらえば、一層素晴らしい活動をしてもらえることになる」と考えました。72時間の人命救助を含め自衛隊らと一緒に活動できるプロボノを拡充したいという考えで、この度重機を扱える人を養成していこうとしております。

また、日本財団が実施しているHEROsという事業があります。著名なアスリートが参加下さっており、例えばラグビーの五郎丸歩選手やサッカーの中田英寿選手らが長野県で講習をうけ、能登で活躍下さいました。アスリートもこの日本財団ボランティアセンターで訓練を受けており、これからは警察官、消防士、アスリートその他多くの方々に小型重機の使い方を学んでいただき、行政だけではどうにもならないことが多々あるので、大いにご協力を賜りたいということであります。やはり、発災時は自衛隊や現地の消防署だけでは対応できないところで活動をして参りたいと思います。

今は毎日のように災害が起きております。一人でも多くの国民の参加により助け合うということが重要でありますが、日本人には昔から「利他の心」をもっています。「利他の心」とは、世の中は自分だけで生きていくことはできず、他者との交わり、社会があるから生活できるのだからこそ、社会のために何かお手伝いしたいという気持ちのことであります。技術を身につけ、高度な救援活動に参加してほしいという趣旨でこうしたセンターを作り、一人でも多くの人にライセンスを取得頂き、それぞれの地域で活動いただきたいと願っています。歴史的なこともお話しした方が分かり易かろうと話が長くなりました。ありがとうございました。(了)



以下、3月7日付NEWSつくば・鈴木宏子氏の記事を掲載します。

*******************

写真@.png
開所式で重機を操縦し、土砂を撤去するデモンストレーションをする災害ボランティアで東京学芸大学3年の白鳥里桜さん


つくば市南原、日本財団つくば研究所跡地に、日本財団ボランティアセンター(東京都港区、山脇康会長)の災害ボランティアトレーニングセンターが7日、開所した。災害時に重機を操縦してがれきや土砂の撤去などを行う技術系ボランティアを養成する施設で、ショベルカーやダンプカーなど重機16台と資機材を配備する。災害発生時は重機や資機材を災害現場に貸し出す。民間の災害支援拠点としては国内最大規模という。

研究所跡地約5.7ヘクタールのうち、約1.2ヘクタールに開所した。施設は、座学の研修などを行う2階建ての「研修棟」、重機などを駐車する「重機ステーション」のほか、盛り土やU字溝などが設けられ、がれきや土砂の撤去、U字溝の泥かきなど災害現場を想定した重機の操縦方法を学ぶ「訓練フィールド」がある。車両は、小型から大型までショベルカー9台とダンプカー4台など車両16台と、投光器などの資機材を配備する。訓練フィールドには今後さらに家屋の模型を設置し、重機で床板をはがし、泥をかき出す訓練などもできるようにするという。

写真A.png
ショベルカーやダンプカーなどが駐車してある「重機ステーション」前でテープカットする関係者ら


同センターのスタッフのほか、技術系災害ボランティアとして全国各地の災害現場で活動する団体のスタッフなどが操縦方法を指導する。日本財団ボランティアセンターに登録している災害ボランティアのうち希望者を対象に、技術レベルに応じた幅広い研修を実施する。1日30人程度の研修を月3回程度、年間1000人程度の研修受け入れを予定している。受講料は重機の燃料代等、実費(2000円程度)で実施する。

同研究所跡地では開所に向けて2年前から準備が行われてきた。仮開所の期間中も訓練フィールでは重機の操縦方法などを学ぶ講習が実施されており、仕事とは別に災害ボランティア活動をしている消防士らが重機の操縦方法などを研修などが開催されてきた(23年5月23日付)。今回、研修棟、重機ステーションが完成し正式開所となった。

写真B.png
研修棟


開所式では日本財団の笹川陽平会長が「災害が起きると行政だけではどうにもならないことがある。一人 でも多くの国民の参加によって助け合っていかなくてはならない。重機の使い方を学んでいただいて、具体的な技術を身に付け、高度な救援活動に参加いただきたい」などとあいさつした。

日本財団ボランティアセンターの山脇会長は「被災地に寄り添った活動を行うためには(重機や資機材を扱うことが出来る)技術系のボランティアと(炊き出しや傾聴などを行う)学生のボランティア両方が復旧復興に欠かせない。災害ボランティアトレーニングセンターは重機を配備し災害現場でいち早く活動できる人材を育成し、重機の貸し出しを行う。有事の際、迅速に活躍できる施設になる」などと話した。

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開所式であいさつする(左から)日本財団ボランティアセンターの山脇康会長、日本財団の笹川陽平会長、災害エキスパートファームの鈴木暢さん


同センターに配備する重機の選定に関わった都内の技術系災害ボランティア団体「災害エキスパートファーム」の鈴木暢さんは「(災害ボランティアの)経験の中からフットワークがいい小型重機を選定した。(被災した)住宅などは狭い場所があったり、裏山が崩れていたり、土砂が道路の側溝を埋めるなどの状況がある。人の手で1日50人から100人かかる動きを重機1台でできるし、女性でも重機を扱える。訓練では、現場で事故を起こさない、自分たちもけがをしないことが大事になる。大きな災害に立ち向かえる免疫を養っていけたら」と話す。

テープカットの後は、災害ボランティア活動で実際に重機を動かした経験のある岩手県花巻市消防本部消防士の藤岡茜さん(28)のほか、東洋大学4年の横尾幹さん、東京学芸大学3年の白鳥里桜さんらが重機を操縦して、盛り土の土砂を掘ったり、U字溝の泥をかき出すなどした。藤岡さんは昨年3月、能登半島で災害ボランティア活動をし、重機を操縦して倒壊した民家のがれきを撤去するなどしたという。藤岡さんは「(つくばのセンターで)これからもっとトレーニングを積んで、よりスムーズに災害現場で活動できるようにしたい」と話していた。(鈴木宏子)

写真D.png
小型重機を操縦しU字溝から泥をかき出すデモンストレーションをする岩手県花巻市の消防士、藤原茜さん

【私の毎日】3月18日(火) [2025年03月18日(Tue)]

3月18日(火)

6:30 財団着

7:00 角南 篤 笹川平和財団理事長

7:30 財団内打合せ

8:30 日本財団役員会議

9:30 ウェズリー・W・シミナ ミクロネシア連邦大統領

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「ハンセン病を忘れないで」のバナーと一緒に


10:00 日本財団理事会

15:00 財団内打合せ

16:00 自民党ダイバーシティ就労に関する勉強会での挨拶

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WORK! DIVERSITYの実現に向けての提言書を野田聖子衆議院議員に手交する


18:00 安住 淳 衆議院議員

終日 原稿書き、寄付金への礼状書き

【私の毎日】3月17日(月) [2025年03月17日(Mon)]

3月17日(月)

6:30 財団着

8:00 トレーニング

9:45 災害対策事業部との打合せ

10:30 加納雄大 ユネスコ大使

11:00 武藤 顕 駐ロシア日本国大使

14:00 志野光子 駐ドイツ日本国大使

15:00 寄稿に対する奨励金渡し

17:00 小高幹雄 日本モーターボート競走会会長

終日 原稿書き、寄付金への礼状書き

「日本財団は敗けないぞ」―いいとこ取りの国際社会― [2025年03月17日(Mon)]

「日本財団は敗けないぞ」
―いいとこ取りの国際社会―


近年、海洋問題が急速に国際社会で中心テーマの一つになってきた。日本財団は海洋に関する人材育成を50年前より実施しており、既に156ヶ国1800名以上のササカワ奨学生が世界中で活躍している。

某大国は今年、大々的に持続可能な海洋の為の国際プラットフォームを立ち上げる国際会議を開催する準備を行っているが、それは私が2017年6月ニューヨークで開催された国連海洋会議で問題提起したことであり、某国の開催趣旨は私の問題提起に酷似しており、日本財団の担当者が厳重に注意をしたところ「まったく知らなかった」とのことであった。専門家であれば知らないわけはなく、注意をしなければ自国の手柄として会議を開催し、主導権を取るつもりであったのだろう。

39年前に開始したアフリカの小規模農家支援は「緑の革命」でノーベル平和賞を受賞したノーマン・ボーローグ博士とカーター元大統領、そして亡き父である笹川良一の三人で開始したものであるが、近年この「緑の革命」の言葉を使用してアフリカで活動を開始した団体もあるが、最近は竜頭蛇尾の傾向にあるようです。

かつてハンセン病の治療薬を世界に無料配布するために製薬会社に国際機関が交渉したところ、話は不調に終わった。その為、日本財団は治療薬を5年間5000万ドルで購入、世界中で約500万人の治療に成功し、患者数は激減した。その後この製薬会社は無料で治療薬を提供するようになった。

最近ではロヒンギャ問題でバングラデシュのバサンチャール島への移住に「台風の通過地帯への移住は人権問題だ」と声を大にしていた。この問題で日本財団が支援活動を開始して、その様子をビデオで外国メディアに提供したら様相は一変、批判はなくなり、外国からの現地視察と援助の申し込みが多数寄せられているという。日本政府も5億円の援助を決定しており、これは有難い話で歓迎すべきことです。

日本財団は別に支援活動を独占するつもりは全くなく、逆に先駆けをしたことで多数の団体・組織が参加することは大歓迎ではありますが、冒頭の例のように国際社会は「横取り」する悪習(?)があることも事実で、しっかりとしたエビデンスと広報活動の重要性を実感しており、日本財団は今後、国際広報の充実が最大のテーマの一つになってきました。反省を込めての一文です。

【私の毎日】3月14日(金) [2025年03月14日(Fri)]

3月14日(金)

6:25 財団着

8:00 トレーニング

10:00 磯俣秋男 駐スリランカ日本国大使

10:30 財団内打合せ

11:00 吉武将吾 駐ミャンマー日本国臨時大使

11:30 マックス・メヒア 世界海事大学(WMU)学長

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WMUの方々と(筆者向かって左 メヒア学長)


12:00 多田隈 亨 日本行政書士会連合会理事

13:00 ヒョン・インテク 元韓国統一部長官

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韓国国防協会の方々と(筆者向かって右 インテク元長官)


14:00 終活・遺言・遺贈セミナー挨拶

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遺贈セミナーで挨拶


14:30 宮崎 正 日本財団特別顧問

15:00 中林美恵子 東京財団政策研究所常務理事

16:00 笹川平和財団

終日 原稿書き、寄付金への礼状書き

「ワールド・オーシャン・サミット」−日本財団・エコノミスト共催− [2025年03月14日(Fri)]

「ワールド・オーシャン・サミット」
−日本財団・エコノミスト共催−


3月12日と13日の二日間、日本で初めてワールド・オーシャン・サミットが日本財団と英国の有力メディアであるエコノミストとの共催でANAインターコンチネンタルホテルで開催され、50ヶ国から750名を超える外国からの専門家が参加して海洋汚染対策や健全な漁業の在り方などが議論された。

内閣総理大臣で総合海洋政策本部長も兼ねる石破茂首相が登壇し「国民が海と親しむ機会がものすごくものすごく減っている。今は『海で泳いだことがない』という子どもたちが非常に多い。そして、泳げない先生もたくさんいる。そうして海に親しむ機会が減っていることは、非常に憂慮すべきことだと思っている。これから先わが国は“島国”から“海洋大国”を目指していきたい。そして、海の安全・平和・資源の利用に向けてもっと責任を果たしていきたい」など、内外の海洋問題に対して見解を述べられた。

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スピーチする石破総理


以下は開会式での私の挨拶(原文英語)です。

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開会式でスピーチ


各国首脳の皆さん、ご来賓の皆さん。日本財団はエコノミスト・グループと共に「ワールド・オーシャン・サミット」を共催出来ることを嬉しく思うと同時に、サミットにご参加の皆さんにおかれては、世界の各地からご足労下さり、誠にありがとうございます。

日本財団は1962年の設立以来、海の保全と持続的な利用の実現に一貫して取り組んできました。この60年のあいだ、20を超える姉妹財団の中心的な存在として、世界の人々の平和と繁栄を国境の枠を超えて実現しようと、連携と協働を積極的に進めて参りました。

ますは、このすべての財団に共通する理念について紹介させてください。それは「互いの痛みを知り、理解しようすることは、互いの希望を分かち合うための礎になる。そして共に目指すことのできる明るい未来を切り拓くことにつながる」というものであります。

今の「海」ほど、この理念を実行することが求められている現場はないと私は感じています。私たちは、これまでの常識がことごとく覆されてしまうような、予測がつかない時代に生きています。各国を取り巻く国際情勢も、自国民の利益を露骨に追求する大国の新たな指導者たちなどによって急激に変化しています。

しかし、世界に180以上の国がある一方、海は1つしかありません。そして各国による自国の利益を追求した行動をすべて吸収してその影響を被るのは他でもない私たちの海です。各国が直面している海にまつわる危機を互いと共有し、効果ある対策を皆で協力して見出さない限り、人類は共通の目標を思い描くことすら難しくなるでしょう。地球温暖化問題が、私たちに個人としての未来だけでなく、人類全体の未来について考える必要があると気づくきっかけをくれたことを忘れてはならないように思います。

皆さんは世界が直面する数々の課題を解決するためにここまで足を運んだのだと推察いたします。言い換えれば、国籍に関係なく、世界各地のコミュニティや個人が耐え忍んでいる「痛み」を学び、共有するために来ているのだと理解しています。そして世界の人々が共有できる未来を追い求めることがこれまで以上に困難になっていることも承知しています。しかし、そんな未来こそ私たちは希求すべきではないでしょうか。

私たちが力を合わせたとき、成し遂げることができることの大きさを、ぜひ、世界に示しましょう。「海」こそが、人類が直面する未曽有の危機を乗り越えるための結束をもたらしてくれると信じてやみません。

このたびはサミットにご参加いただき、誠にありがとうございます。重ねてお礼申し上げますとともに、皆さんの叡智から学べることを、心から楽しみにしております。ありがとうございました。

「職親プロジェクト」―刑務所出所者の発表会― [2025年03月14日(Fri)]

「職親プロジェクト」
―刑務所出所者の発表会―


刑務所や少年院から刑期満了により出所・出院した方々を、中小企業の経営者が親代わりとなって支援しながら働いてもらう「日本財団職親プロジェクト」。その参加企業と、出所・出院後に現在は工場長や企業の幹部として働いておられる方々の報告会が、2月28日、法務省幹部の皆さんのご出席のもと開催されました。

以下、私の挨拶です。

*******************
第1回日本財団職親プロジェクト職親企業・社会復帰実践発表会挨拶


2025年02月28日(金)
日本財団会長 笹川陽平
於:AP日本橋


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ご紹介賜りました日本財団の笹川陽平です。本日はご多用の中、多くの方にお集まりいただき心から感謝致します。職親事業を始めて既に12年の歳月が経ちます。その間、千房株式会社代表の中井政嗣さん、開会宣言をされました副島勲さんを中心に、小さいところからスタートしここまで参りました。12年で多くの方の賛同を頂き、法務省の皆さんにはご無理なこともお願いして参りましたが、真摯な態度で話を聞いて下さり、最大限改善可能なところは改善して頂いています。

最近では関係者が集まり、「塀のない刑務所」を作ろうと勉強会を行い、法務大臣にも提言書を提出いたしました。結果、日本財団のHPは炎上しました。「何という馬鹿なことをするのか」「犯罪者を野放しにするのか」といった厳しいご意見が多数寄せられましたが、我々と致しましては、どうやってこの「塀のない刑務所」を実現していくかを世の中にしっかりと説明していけば、必ずやご理解を頂けるものと自信を持っております。

かつて、第一次安倍内閣の時に、総理が「再チャレンジ」という言葉を使われましたが、いつの間にか消えてしまいました。当方から「総理もったいないのではないでしょうか」と申し上げたこともあります。たった一度の人生ですが、やむを得ないことでつまずくこともあります。人生一度ですから再チャレンジできる環境を作り、それに協力するというのが、日本人の古来からある「利他の心」ではないかと思います。

「利他の心」は伝統的に続いてきた日本人独特のもので、人生は自分だけでなく社会の中の交わりで存在するから多少なりとも社会のために役に立ちたいという気持ちであります。日本人は皆さん「利他の心」は持っていますが、ただ一歩を踏み出せるか出せないかの違いです。日本財団には14万人を超える方から能登半島地震への支援金をお預かり致しました。寄付金額は平均1000円でありますが、金額の多寡ではありません。また、寄付者の多くは20代・30代の若い人です。現代に生きる若い人が何か社会のために力を出したいという気持ちが、宗教心を除いて存在するのは、世界で日本人だけであろうと思いますし、素晴らしい伝統です。

職親事業においては、中小企業の社長が企業の経営だけでも大変にも関わらず、出所者を我が子のように面倒を見て下さり、手を取り足を取り、何とか一人前に育て上げたいという深い愛情と情熱をもってお手伝いを頂いている方が本日も多くお越しいただいています。こうした方々の力によって日本の底力が発揮されると思いますし、何より世界に誇れる日本の素晴らしい伝統の一つが「利他の心」の象徴ではないかと思っています。

正直申し上げて我々の努力がまだまだ足りません。まだまだやるべきことがたくさんあります。しかし、本日お集まりの皆さんを中核として、これから広がりをもっていけるものだと確信しております。社会的に困難な立場におかれた出所者に自信と勇気を与え、深い愛情を捧げてくださることによって、彼らが再チャレンジのチャンスを得られなければなりませんし、得られるようにしていくのが同じ日本人の役目ではないでしょうか。

本日は、多くの成功例のみならず、出所者自らの話があると伺っています。まだまだ多くの愛の手を必要とされている方もおりますし、法務省には様々な規則の改正に向けて無理を申し上げる必要もあります。しかし職親に参加する皆さんは深い愛情と情熱をもって一人でも多くの人を社会参画に導き、素晴らし後半の人生を歩んできただくために協力していこうという人ばかりです。この輪を日本全国に広げていこうというのが我々として一致した考えです。有意義な会議にしていただくと同時に、互いに手を携えて、悩める人々、困難に直面する人々に、救いの手というと語弊がありますが、同僚に手を差し伸べるという気持ちでやっていきたいと願っています。ご参加の皆さんには、更にご協力を賜り、この職親事業によって多くの若者が再チャレンジして社会の一員として素晴らしい人生を送れるように、取り組んで参りましょう。有意義な会合になることを願っています。お集まりいただきありがとうございました。(了)

【私の毎日】3月13日(木) [2025年03月13日(Thu)]

3月13日(木)

6:30 財団着

7:00 財団内打合せ

9:00 金弘傑 韓国国会議員(金大中元大統領子息)

10:00 大鷹正人 駐タイ王国大使

11:00 カルロス・ドゥアルテ キングアブドゥッラー科学技術大学教授

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ドゥアルテ教授(日本国際賞受賞者)と


11:30 M.サンジャヤン コンサベーション・インターナショナルCEO

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サンジャヤンCEOと


13:00 スランゲル・S・ウィップス・ジュニア パラオ共和国大統領

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ウィップス大統領と


14:30 赤松秀一  駐パキスタン大使、
    石神留美子 駐モルディブ大使、
    籠宮信雄  駐ミクロネシア大使、
    鈴木亮太郎 駐サモア大使

16:50 ワールド・オーシャン・サミット閉会式 挨拶

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来年のワールドオーシャンサミットはカナダで開催されるため、カナダの代表者へ引き継ぐ


18:30 ワールド・オーシャン・サミット夕食会(日本財団主催)

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サミット出席者たちを招いて「Chef's for the Blue」ディナーを開催


終日 原稿書き、寄付金への礼状書き
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