以前にもご紹介した、ドアの自動開閉装置。普通の蝶番式のドアに後付けで取り付けてリモコン操作で自動ドアとして開閉できるスグレモノ。その名も「かいへい君」
集合住宅に住む車椅子ユーザーにとって、玄関の出はいりに通常の土井あを開けて出はいりするのは至難の業です。そこで見つけたのがこれでした。
何年か使って、欠点というか限界が見えてきましたので、皆さんのご参考になればと思います。
車椅子で玄関のドアを出はいりするには開角が90度よりも少し大きく開かないと、ドアの内側の新聞受けなど突出した部分が邪魔で通過できません。高層階ですと風が強い日にはモーターの力が負けてしまって設定の角度まで開け閉めできないことがあります。センサーが感知して無理だと判断すると動作をやりなおすので開きかけては閉じるを延々と繰り返し結局開かない。仕方ないので電源をオフにする。手動で対処。
障害物や妨害があった時もセンサーが反応します。宅配便とかで、ドアが開きかけた時に訪問者が触ってしまうと、誤作動します。
見た目が自動ドアらしくないのでたいていの人はノブを持って引っ張ってしまいます。「自動」のステッカーはあるのですけど、目に入らないみたいで自動で開くまで誰も待ってくれません。
閉じているときはマグネットでドアを枠とくつけています。マグネットが強く働く距離にすると、開ける時の抵抗が大きくて開かないし、抵抗が小さいと窓を開けた時に風に吹かれて勝手にドアが開いてしまいます。そんなわけで、自転車の鍵すらかけない程のどかな片田舎ですが、安全面から在宅でも必ず玄関のカギはかけています。
モーターが劣化してきて、症状がだんだん悪化してきました。そもそも家庭用電源100ボルトですので、パワーを期待するのが無理だったと思います。ずいぶん頑張ってもらいましたが、とうとう使えなくなりました。電源をオフに、手動にしています。
メーカーさんに相談したのですが現地まで見に行くスタッフの交通費人件費など負担が大きくなるのでどうしますか?という話。取り付けをしてくれた代理店は現在廃業してしまって、取り扱う業者さんは近隣にはありません。
画期的な福祉用具なので、もっと普及してほしいし、もっとグレードアップしてほしかった。
念のため申し上げますが住宅改修の給付制度の対象には認められていません。これも普及しないしメーカーさんががんばろうにも売れていない原因でしょうか。
「かいへい君」をこれから使う方にアドバイス。屋内のドアが一番の適応でしょう。屋外使用なら、平屋とか低層階乃玄関ドアで風当たりの強くない場所で乃使用をお勧めします。