腕力が弱くなって以来、屋外の傾斜があるところでは車いすの自走が難しくなりまして、電動アシスト車いすを使っています。

パワーがあって少々の上り坂でもいけますし、路線バスのスロープでもこう配が急ですが上がれます。

弱点もあります。ニッケル水素電池バッテリーは20km走行可能となっていますが、使っているうちに性能が落ちてきて長く走れなくなります。リフレッシュすれば復旧しますが、これはものすごく時間がかかります。ほぼ一晩かかりました。
坂道では消耗は早いです。東京の街中では車いすではアクセスできる出入り口が限られるので駅界隈で迂回することも多く、かなり長距離走行になりました。充電器をもっていかないと途中で電池切れになりかねません。(ホテルや新幹線の中で充電しました)
リチウム電池は値段も走行距離も約2倍(12万円!)です。問題は飛行機の機内持ち込みが制限される可能性があること。躊躇しますね。
私の場合は腕力が左右で全然違いますので右をアシスト強めに設定しています。右手をこがなくてもまっすぐ走れるくらい。と言っても傾斜が付いている路肩では歯が立たず、ジグザグ走行しないと流されてしまいます。
転倒防止装置をつけています。バスの乗降時に地面とスロープの教会で急に角度が変わるところではこれが接地して、駆動輪が浮き上がって空転することがあります。

通常の路線バスでスロープが出るタイプの車両なら概ね乗れます。困るのは高速バスやエアポートバス、シャトルバスなど。入り口が前一か所で休なら線会談の形式の車両です。車いす自体はトランクルームに入るとは言うものの人間が自力で乗り込めない限りは乗車不能。
タクシーになると通常の車両ではトランクルームに入らないので無理です。重量と、横に倒せないことと背折れ機構がないことが問題なわけです。介護タクシーは急に必要になったときには使えませんし、基本的に深夜早朝は対応しませんので、使える場面は限定されます。
これは自家用車でも同じです。クレーンみたいな装置は誰かが操作してくれないと車いすを降りた自分が移動する手段がありません。何とか、後部席の足元に乗せられないこともないのですが、スロープ板の市販のものでは幅が広すぎて、車にかかりません。40センチくらいのホームセンターに売っている合板を渡して、転がして乗せることが現実的ですがやはり介助者頼み。
自力で積めるのは超軽量の自走用車いすまでです。これは約6キロ。かろうじてつかまり立ちはできるのでもたれかかりつつ運転席の真後ろに載せています。

行った先でほとんどバリアフリーのフラットな屋内で行動することがわかっている場合は自家用車と自走式ででかけることもあります。
車いすを積み込めるウェルキャブで屋根の上に釣り上げてボックスに収納するタイプ、障害者本人が運転することを前提で設計してあるわけですが、電動アシスト車は、ボックスの許容サイズをわずかにオーバーします。つり上げ重量はOKなのですが。むろん原則横倒しになります。実際に展示場で機会を調整してやってみました。無理やりぎりぎり入ることは入るのですが、面倒くさいです。畳むときに座面が山折りになるので懸垂装置に干渉しますし、懸垂ベルトを描ける時点で運転席に座った自分が転落しそうになりますし、並大抵ではないです。
結局、公共交通機関、路線バスと電車が一番楽です。荷物が多いのはカッコ悪いのですが、出張の時は宿泊用のカバンとパソコンと先ほど申しました充電器を持っていきます。後ろにかけすぎると不安定になるので座席の下に充電器を下げるようにカバンを取り付けています。
新幹線の車両、オープン席はこだまでは自由席のぞみでは指定席です。適当に自由席に乗りたいときは望み号のデッキつまりトイレの前にいるしかありません。車いす対応の昇降口は11号車限定なので。
個室は、長距離の移動時には使います。ここでもできればベッドを出して横になりたいのですが、ベッドを半分まで出した(リクライニング)状態で車いすがいっぱいいっぱいになります。ベッドを全部出してしまうと車いすが入らないんです。(多分畳むことを想定している?)



私は小柄なので、座席の横幅でも足を曲げれば寝ることはできます。とはいえ、少々窮屈です。せっかくだから、手足伸ばして休んでいきたいんですけど、どうにかならないもんでしょうか。
一応、新幹線の通常の車両にある通路はぎりぎり通過はできます。(たいてい荷物や足が出っ張っていて、スミマセンの連呼になります。)現実的には、自由席までゆっくり移動したくても走行中の移動になりますし、公共マナー上は控えるしかありません。
新幹線以外でも特急列車は要注意。通路が狭くてせっかく指定席をとったのに客室に入れなくて、車いすのままデッキで過ごしたことがありました。レトロなイベント列車も注意がいりますね。例えば「ゆふいんの森」は入り口が皆、階段式になっている列車があります。乗れる便が限られます。乗りたかったのですがスケジュールと列車が対応せず、諦めました。
直進モードと回旋モードがあります。直進モードは直視何帝政を重視した走行。現実的にはせいびされたふるふらっとなところ、駅の構内や建物の中の広いところを走る時だけしか使えません。人込みや不整地傾斜のあるところではキャスターがぶれた方向に持っていかれるのと急に進路が買えられないので、危険です。
雨に降られたときに制動をしたいとき、滑り止め手袋をしていてもリムが結構滑ります。冷房の効いたところから蒸し暑いところに出てもリムが結露してずるずる滑ります。これは結構怖い。
いろいろ手袋を試しましたが、一番いいのはドライビンググローブ。自動車運転用の皮手袋でした。それと、サイクリング用の皮手袋。どちらもお値段はしますが長持ちするし高性能だし、最高ですね。なくしたらどうしよう?!だけが問題。サイクリング用は片方なくしてしまいまして悔しいです。安い滑り止め付き軍手は滑り止めゴムの消耗が激しいので、結局はお得感がありません。
