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がん対策基本法改正法案。難病にもこれくらい熱心にやってほしい。 [2016年11月18日(Fri)]
共同通信記事より。
参院本会議は11月16日、がん患者が安心して暮らせる社会を目指す「がん対策基本法」の改正案を全会一致で可決した。衆院に送付し、今国会での成立を目指す。
改正案は、がんになっても雇用を続けるよう事業主に配慮を求めるほか、患者数の少ない希少がんや難治性がんについても研究を促進する。
超党派の議員連盟による議員立法で、参院厚生労働委員会が15日、委員長提案として本会議に提出することを決めていた。基本法は、日本人の死因の1位になっているがんの対策を総合的に進めるため、2006年に成立した。

 10年目の見直しだそうです。中身は厚生労働省のホームページから見ることができます。

病気をきっかけに仕事はどうなったか、これががん患者さんの実態です。がん対策―5.png
私たちも難病患者の就労実態調査をやって同じような結果が出ました。数値がほぼ同じなのは、とても興味深いです。しかし、少数の人間に限定された、希少・難治性疾患ということでは社会に与えるインパクトも少なく、問題視されなかったのではないかと感じます。

就労について改めて考える。
障害者(難病者も含む)差別解消法、雇用促進法も同じような構成の図が出てきます。
( 医療、行政、就労支援機関、企業などの連携や、離職者の再就職に向けての手法のモデルが類似しています。)がん対策―1.png
 病気の治療をしながらの就労継続や離職を「社会的問題」と位置づけています。がん対策―2.png
治療と職業生活の両立支援に関するガイドラインに重点を置いて、当事者のニーズにこたえようとしているのも、印象的です。取り巻く人たちへの教育に力を入れる姿勢もうかがえます。とてもきめ細かで、調査とモデル事業例などの実績を反映した現実味を帯びたものとなっています。

つまり、本気で就労支援しようという「熱さ」が、ずいぶん違います。
がん対策―3.pngがん対策-4.png
 難病患者の就労支援に関しては、「就労力がほぼ元通り」という現実的な想定がなかったのでは?


 がんの当事者が職業生活と治療を両立させるうえでのニーズのあたりで、医療機関に「土日の診療の試行」という項目があります。難病患者でも、定期の通院だけで有給休暇を使い切ってしまうケースは多いです。土日に医療機関が対応してくれたなら、助かります。病気固有の治療薬の点滴など、薬も量も型通り決まっているけれど一日がかりのものとか。がん対策―6.png

 この機に、難病患者もがん患者並みの就労支援体制を!と声を上げていきましょう。
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