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ステロイド性骨粗鬆症の予防と治療 [2015年09月06日(Sun)]
骨粗鬆症の治療について、昨日教育研修講演を聞いてきました。ステロイド性の骨粗鬆症に関しても、2014年のガイドラインが紹介されました。ご存じの方も多いと思いますが、ポイントを簡単に説明します。
 まず、一日量が10ミリグラムを超えている人は必ず骨粗鬆症の薬を飲まなくてはなりません。また、60歳を超えている人はどんなに少量のステロイドであっても骨粗鬆症の薬を飲む必要があります。
 有効な薬は二つだけ。リセドロネート(商品名アクトネルなど)とアレンドロネート(商品名ボナロン、フォサマック)のいずれか。高齢者の骨粗鬆症にはほかに推奨されている最強の骨折抑制効果があるデノスマブ(商品名プラリア)という6か月に1回の皮下注射をするモノクローナル抗体製剤があるのですが、ステロイド性骨粗鬆症の予防に認められていないのは「骨折を抑制したというデータがまだないから」なのだそうです。
 ステロイドを長期大量に使っている難病患者にとっては将来の自分の骨がどうなるのか大変気になるところです。プラリアが使えるように患者団体側から厚生労働省に働きかけていく必要がありそうです。必要なら、治験をやってもらうことを含め、後に続く患者さんの役に立つなら協力できると思います。
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