まつやまNPOサポートセンターBlog

11月7日（日）に松山市市民活動体験研修が行われました。この研修は、ＮＰＯの活動を体験し、ＮＰＯへの理解を深める機会とするため、松山市の職員を対象に実施しています。

今回は、坂本屋運営委員会での活動を見学させていただきました。

　坂本屋運営委員会は、明治末期から大正初期にかけて建てられた旧遍路宿「坂本屋」を運営しています。坂本屋は歩き遍路をする人々にとって難所と言われる三坂峠を降りたところにあり、急な坂道を下りてきた人やこれから坂道に挑む人が一息つけるよう、お接待をしています。

　研修では、まず坂本屋運営委員会の活動について説明をしていただきました。坂本屋の運営のほかにも、四国のお遍路文化の継承にも取り組んでおり、お遍路文化を世界遺産に登録することを目標にしているとのことでした。また、次の世代へお接待の活動を繋いでいかなければならないとの話も聞けました。

　次に、三坂峠から坂本屋まで、実際に遍路道を歩きました。菅野会長を先頭に、急な坂道を約２時間歩きましたが、途中坂本屋から坂を上ってきたお遍路さんとすれ違いました。ゆっくりでも一歩ずつ険しい坂を上るお遍路さんに感動したほか、道のそばに生えた木に括りつけられた、「がんばって！」の短冊に心を癒されました。

　午後は、お遍路さんへのお接待を体験しました。市の職員からは、お遍路さんを温かく迎え入れる姿が印象的であり、相手を思いやる気持ちや行動は、自身の今後の業務に必ず生かしていきたいとの感想がありました。

　最後は、ひとりひとりが本日の振り返りを発表し、研修は終了となりました。

　今回の研修を通じて、坂本屋でのお接待の活動を継続していくためには、坂本屋運営委員会のメンバーの熱意や地元の住民の協力が重要であると感じました。

研修に参加した市の職員は、ＮＰＯと行政の協働を理解するきっかけになったものと期待しています。