2014.09.04 16:30〜20:00
山梨県の聖愛幼稚園の園長ならびに職員さん(12名)へ「きこえないって」どんなこと、と題してお話を聴いていただきました。
まず、難聴児の親御さんがお子さんのお友達に向かって作られた、人工内耳への理解を求める紙芝居をお見せしたあと、遠隔支援システムの実際の教室での様子を映像でみていただき、難聴のお子さんの現状について、お話をさせていただきました。
ほとんどの職員さんには、はじめての体験、知らないことばかりだったそうですが、この幼稚園は、園長が障碍児支援についてたいへん前向きで、他園で断られた園児も積極的に受け入れてきた経緯もあり、自然と、職員さんの意識も高く、共感をしていただきました。
「ついつい障害児に対しての配慮が優先していましたが、周囲の園児への理解がとても大切であることに気が付いた」
「保育の在り方、普段からの配慮について 改めて振り返ることができた」
などのうれしいご感想もいただけました。
主任さんには、約10年程前に、難聴児さんの担任経験があるとのこと。
今でも、親御さんとはお手紙のやりとりがあるそうですが、ご本人の中では、もっと出来ることがあったのではないかと、今でもその想いで、胸が締め付けられていると話してくれました。
難聴児さんにとっては、お友達が「遊ぼう〜」と寄ってくる声が聞こえないため、突然寄ってくること自体、恐怖で、周りとのコミュニケーションがとれず、また、健聴児にこの恐怖をどう教えたらよいのかがわからなかったともお話くださいました。
また、職員さんのお一人からは、「聞こえ」の研修を受けた経験があるが、とにかく「聞こえなくなったら」恐怖、この一言に尽きたそうです。
その経験があるのに、普段の保育では関係なく過ごしてきてしまったとコメントされました。
支援教室では、ろうあのお母さんの相談者もいるそうで、自身のお子さんの聴力について不安を抱えているとのこと。しかし、新生児聴覚スクリーニング検査については、ご存じなく山梨県での検査機関の情報をご提供させていただきました。
当初考えていた予想以上に、この企画は重要なものであると感じました。
幼児さんを預かる現場の皆さんと、ひとつひとつ、共有しながら認識を高めていくことが急務だと思いました。
山梨 聖愛幼稚園
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