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NPO会計・税務リクツとコツ
中尾さゆり(税理士・准認定ファンドレイザー)

NPO法人ボランタリーネイバーズ(https://www.vns.or.jp/)理事長
税理士法人TAG経営(https://tagkeiei.tkcnf.com/)社員税理士
個人としての、NPOの会計税務専門家

さまざまな立場の経験を活かして、
バックオフィサー・経営者向けにリクツとコツをかいています。

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「社会的インパクトとは何か?」を考えるためのフレームワーク[2016年01月18日(Mon)]
「社会的インパクトとは何か?」を考えるためのフレームワーク

前回のFR研修で大人買いした本の1冊。
あいちモリコロ基金に関わるようになって、
個人負担で評価士の勉強をして、
助成金の評価事業にも関わる身としては、超ストライク。

初見の人は、第12章に目を通してから、自分の関心に合わせて読んでいくとよいかも。
また、「未読座談会」手法も有効かと思われます。
https://blog.canpan.info/sally_nakao/archive/2459

【新しい視点】
●「投資家」という概念
←あえて「寄付者」などといわない。投資するものはお金だけではない。寄付という贈与行為に限定しない。

●「投資家」が何を求めているのかを掘り下げている
が、一般論にはしないで、「個人的好み」ということを多用。
一律に定義できない=あなたの場合どう?を考えないといけないという投げかけ

●営利/非営利という区分にこだわらない

【新しいフレームワーク】
●P.83 社会的問題に対する6つの解決策
イノベーション、研究
サービス提供、アドボカシー
能力開発、インフラ

●投資の範囲;投資家の思考を分析P.89ー90
「解決策」思考、
「社会的課題解決」思考
「ポートフォリオ」思考

●SROI
うちのやっていることって、金銭換算するとこんな意味があるよー、って風呂敷を広げすぎるきらいがあると思っていた。が、ここでの説明によると、同じ成果を出すためにこれだけの投資ですんだという、効率性を評価するという視点もあり、新鮮だった。(P.202)

【雑感】
●セオリーオブチェンジ、ロジックモデル
→ここは従来の評価の世界の概念を整理している。
インプット→アウトプット→アウトカム→インパクト
・なぜ活動家がロジックモデルなどを活用していないかについて、もう少し踏み込んでほしかった。
・また、アウトカム、インパクトについては、自らが取り組んだ直接の結果から発現するだけでなく、たまたま別の要素があって結果的にいいほうに転がることもあるので、自分たちでやったこと、他の主体の動きの影響として起きたことという概念の整理はしておいたほうが良いと思う。その上で、我々はどの程度、その発現に影響を与えたのかを振り返られるような思考。
・実は、モリコロ基金を始め、私が制度設計に関わったものはかなりロジックモデルをもとにした申請書設計になっている。説明会で説明している図もそのもの。ただし、カタカナを多用すると、難しいから嫌になってしまう人が多いので出し方はジミ。
・モリコロ基金相談コーナーでは、申請書作成相談の中で、対話をしながら、それがインプット、アウトプット、アウトカム・インパクト、どこの部類に入るのかを一緒に整理している。というか、それはこっちの概念いいれたほうがわかりいいよねー、って切り貼りしている。ロジックモデルって、初めての人には一発でこの形に整理していくのは難しい。でも考えていないわけじゃない。「このフレームワークに当てはめていくと、ロジカルに考えることに慣れている審査員などに親切設計」という読み手を意識して加工するということなんだけどね。

【結論】
・結局、●●をしたらインパクトがあった!と万国全分野共通でつかえるようなものを提示することはできない。それぞれの「価値観」による。

・個人的に重要だと思うのは、「誰の」価値観からみてインパクトがあるといえるか、ということを説明することだ。資金提供者の価値を慮りすぎると、世間受けするような、情感に訴えるようなものになってしまう。私たちがやりたいことって、そこじゃないよね。

・だから、まずスタート地点は、評価の前に「私が」「私たちが」大事にしたい価値観を言葉にすることである。

・ちなみに、モリコロ基金の評価でもインパクトの視点は後出しだった。いろいろなものを振り返って、この活動がいい、高くできるのはなんでだろう?ということで要素を言葉にしてみた。ただし、言葉にすると以外と平凡で、なんか凄い感がなくなってしまう。
でも、自分たちにとっては当たり前のことが外から見ると新鮮、価値があるということはよくあること。助成金を出す側はこういうことを高く評価するんだ、へーというのを知るための一助にはなる。

http://morikorokikin.jp/Topics/index.html#chosa_houkokusyo
ちなみに、この評価報告書は、「市民社会論」的な感性を下敷きにしていると意識している。つまり、一介の市民が、課題に気づき、何かを始め、自らが変わっていく、周りを変えていく、その物語を評価しているということ。



中尾さゆり
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https://blog.canpan.info/sally_nakao/archive/2462
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