福岡市博物館との共同企画を実施
[2018年11月20日(Tue)]
11月17日、九州大学大橋キャンパスのデザインコモンにて、志賀島自由大学の3回目のワークショップと4回目のレクチャーを開催しました。講師を務められたのは福岡市博物館の学芸員のみなさんです。専門的な観点から古代の塩作りの解説と実演、出土物等に裏付けられた弥生〜古墳時代の博多湾周辺の人々の暮らしについてお話ししていただきました。
ワークショップの講師は福薗美由紀さん。万葉集の中には志賀島の海人が「藻塩焼(もしおや)き」をしている様子が残されていることを紹介したうえで、古代の塩作りの複数の方法について話されました。海藻を焼いて塩を取る方法、海藻を積み重ねながら塩分濃度の濃い海水を作って塩を作る方法などいろいろ考えられるが、昔の人が実際にどのような製法で藻塩を作っていたか、はっきりとはわかっていないそうです。

今回のワークショップでは、あおさで作った藻塩と、ひじきでつくった藻塩、岩塩、食塩などの食べくらべなども行い、参加者はその香りや色、味の違いに驚いていました。


最後は、実際に塩分濃度をあげた海水をコンロで煮詰めて塩を取る実験も行いました。水分が蒸発するにつれて粘り気のあるテクスチャーへと海水が変容し、独特の磯の香りが漂う中でだんだんと塩がかたちになっていく様子を、まさに五感で楽しむワークショップとなりました。


後半は、森本幹彦さんから弥生時代〜古墳時代にかけての博多沿岸の砂丘の実態と、そこに住む人々および海外との交流の様子について詳しくお話しいただきました。

福岡市内の西新町遺跡からは、東アジアのものだけでなく、西アジアからもたらされたと考えられるガラス玉なども出土したそうです。また市内の諸岡遺跡からは、ゴホウラ貝を加工した装飾品(貝輪)なども出土しているそうです。男性の権威の象徴としても、海でとれたものが使われていたのです。博多湾沿岸が古くから日本の玄関口として機能し、海を介した活発な交流を行っていた様子がありありと見えてくるレクチャーでした。

ワークショップの講師は福薗美由紀さん。万葉集の中には志賀島の海人が「藻塩焼(もしおや)き」をしている様子が残されていることを紹介したうえで、古代の塩作りの複数の方法について話されました。海藻を焼いて塩を取る方法、海藻を積み重ねながら塩分濃度の濃い海水を作って塩を作る方法などいろいろ考えられるが、昔の人が実際にどのような製法で藻塩を作っていたか、はっきりとはわかっていないそうです。

今回のワークショップでは、あおさで作った藻塩と、ひじきでつくった藻塩、岩塩、食塩などの食べくらべなども行い、参加者はその香りや色、味の違いに驚いていました。


最後は、実際に塩分濃度をあげた海水をコンロで煮詰めて塩を取る実験も行いました。水分が蒸発するにつれて粘り気のあるテクスチャーへと海水が変容し、独特の磯の香りが漂う中でだんだんと塩がかたちになっていく様子を、まさに五感で楽しむワークショップとなりました。


後半は、森本幹彦さんから弥生時代〜古墳時代にかけての博多沿岸の砂丘の実態と、そこに住む人々および海外との交流の様子について詳しくお話しいただきました。

福岡市内の西新町遺跡からは、東アジアのものだけでなく、西アジアからもたらされたと考えられるガラス玉なども出土したそうです。また市内の諸岡遺跡からは、ゴホウラ貝を加工した装飾品(貝輪)なども出土しているそうです。男性の権威の象徴としても、海でとれたものが使われていたのです。博多湾沿岸が古くから日本の玄関口として機能し、海を介した活発な交流を行っていた様子がありありと見えてくるレクチャーでした。
