「神在祭」とおろちがどう関係してくるのか。深い迷宮の底のほうのどこかでつながっているような気がしたものでほじっています。少しずつですけれど。ほんとに。
漱石の『吾輩は猫である』の中に、先生が本を読むといっては、2〜3頁読んでは涎をたらして寝てしまう、というようなところが冒頭に出てきますが、まあそのような感じ。名前のまだない猫からは「何をやっているんだか、のんきなものだね」と思われていますでしょうね、きっと。
「神在祭」についてですが、ここ数年、出雲地方では、ポスターや新聞や広告などで耳目にする機会がとみにふえました。稲佐の浜ではじまる儀礼に、全国から「観光客」が集まるようになったのも、ほんの数年前からのような気がします。数字をおさえているわけではないので、あるいはもっと前からかもしれませんが、少なくとも2013年、出雲大社の「平成の大遷宮」が契機になっているのは間違いないでしょう。
さて、8月は葉月、9月は長月、そして10月は神無月といいますが、出雲ではこの10月を神在月と呼び、全国から神様が出雲に集まって会議を開くのであると。そう世間一般には流布しています。そして皆がそれを信じている=少なくとも嘘っぱちやでたらめではないという心持ちでのぞんでいると思われます。
いやしかしですね、冷静にというかふつうに考えても、おかしなことだと、思いませんか。神さまは合理的な存在ではないとはいえ。まず、全国から神さまが集まるといいますが、その間、全国の神社からは「神」がいなくなるのでしょうか。その間の儀礼は? たとえば婚礼などは? 「今月は神無月でしてね、出雲へお出かけになっていらっしゃるので、式は挙げられませんのです」という話は聞いたことがないです。よもや、神官たちがはかって、神不在であることをかくしてもろもろの儀礼を執り行っているのであれば、けっこう重大な詐欺行為ともいえる。
いったいどうなっているのでしょうね。そこらあたりの事情は。
かような素人じみた懸念のみならず、おそらく江戸の中頃より盛んに流布された「出雲へ神が集まる」話については、その江戸時代より「眉唾だ」とされていたものです。
まあ、所詮は狐や狸と同様の民間信仰のお話であって(というと怒られそうだが)、そうしゃかりりきに言挙げするまでもないでしょうとも思うのですが、これ、どうやら、民俗学の世界の超大物が「そんなんでたらめじゃないか」と、王様は裸だ!的発言を繰り返したものだから、以後、ことの詮議は消沈していったようです。
そう。柳田国男に全否定されていたのです。出雲の神有月はね。
(つづく)
2015年12月29日
【まわる経済・そだつ環境・つかう技術】チラシをつくりながら……
チラシをつくらねば! その前に内容をつめねば! とあせりがちであるのだけれど。
はてさて、これ、やはり、出たとこ勝負である。
そこらへん、ふまえて進めていこうと、自分に叱咤。
https://www.facebook.com/events/908667762542657/
【まわる経済・そだつ環境・つかう技術】(仮題)
◉日時
2016年1月24日(日)10時〜16時
◉場所
松江市市民活動センター504講義室(松江市 白瀉本町43番地 STICビル)※JR松江駅から徒歩13分。ビル内駐車場あり。
◉内容
午後の部(13時〜16時)
講師…有田昭一郎(島根県中山間地域研究センター主任研究員)
講 演 13:30〜14:30
『中山間地域は子育ちを支えられるか〜家族のための働き方・暮らし方、経済と技術を考える〜』
質疑応答 14:30〜15:30
午前の部
ガイド…面代真樹(NPO法人さくらおろち)
展示と報告『竹紙と焼き畑をめぐるパズルをとくために』
※竹を繊維にほどいていく各過程の展示と説明。紙すきコーナーあり(要道具持参……身の回りにあるもので)。
◉参加費:一般 500円(資料代として)/大学生以下無料。
◉講師プロフィール
有田昭一郎(いたがき・たかし)
1969年熊本県熊本市生まれ
鳥取大学農学部連合大学院博士課程中退後、(株)関西計画技術研究所にて産業・保健・医療分野の調査・計画・事業サポートを携わる。2003年度から島根県にIターン、中山間地域研究センターの職員となり、コミュニティビジネス(直売所や加工)や地域運営の組織づくり、中山間地域の子育て世帯の家計・働き方・暮らし方、地域経済循環の研究に携わる。野外体験産業研究会事務局、Came.Lab(地域経営技術研究室)メンバー。
妻、長男(中3)、次男(中1)、長女(小3)とともに飯南町に暮らす。ライフワークは家づくり・庭・組織づくり・経済研究
◉申込み・お問い合わせ:NPO法人さくらおろち
島根県雲南市木次町平田779-1
tel&fax.0854−48−0729
参加ご希望の方は、資料や席の準備の都合上、事前にメッセージをいただけると大変助かります。このイベントページの参加ボタンを押されるだけでもよいです。
†しまね自然と環境財団助成事業(竹と山の学校〜斐伊川流域圏で考え、動くための連続環境セミナー)
主催:特定非営利活動法人さくらおろち
はてさて、これ、やはり、出たとこ勝負である。
そこらへん、ふまえて進めていこうと、自分に叱咤。
https://www.facebook.com/events/908667762542657/
【まわる経済・そだつ環境・つかう技術】(仮題)
◉日時
2016年1月24日(日)10時〜16時
◉場所
松江市市民活動センター504講義室(松江市 白瀉本町43番地 STICビル)※JR松江駅から徒歩13分。ビル内駐車場あり。
◉内容
午後の部(13時〜16時)
講師…有田昭一郎(島根県中山間地域研究センター主任研究員)
講 演 13:30〜14:30
『中山間地域は子育ちを支えられるか〜家族のための働き方・暮らし方、経済と技術を考える〜』
質疑応答 14:30〜15:30
午前の部
ガイド…面代真樹(NPO法人さくらおろち)
展示と報告『竹紙と焼き畑をめぐるパズルをとくために』
※竹を繊維にほどいていく各過程の展示と説明。紙すきコーナーあり(要道具持参……身の回りにあるもので)。
◉参加費:一般 500円(資料代として)/大学生以下無料。
◉講師プロフィール
有田昭一郎(いたがき・たかし)
1969年熊本県熊本市生まれ
鳥取大学農学部連合大学院博士課程中退後、(株)関西計画技術研究所にて産業・保健・医療分野の調査・計画・事業サポートを携わる。2003年度から島根県にIターン、中山間地域研究センターの職員となり、コミュニティビジネス(直売所や加工)や地域運営の組織づくり、中山間地域の子育て世帯の家計・働き方・暮らし方、地域経済循環の研究に携わる。野外体験産業研究会事務局、Came.Lab(地域経営技術研究室)メンバー。
妻、長男(中3)、次男(中1)、長女(小3)とともに飯南町に暮らす。ライフワークは家づくり・庭・組織づくり・経済研究
◉申込み・お問い合わせ:NPO法人さくらおろち
島根県雲南市木次町平田779-1
tel&fax.0854−48−0729
参加ご希望の方は、資料や席の準備の都合上、事前にメッセージをいただけると大変助かります。このイベントページの参加ボタンを押されるだけでもよいです。
†しまね自然と環境財団助成事業(竹と山の学校〜斐伊川流域圏で考え、動くための連続環境セミナー)
主催:特定非営利活動法人さくらおろち
2015年12月27日
タケヤブヤケタ シンポジウム報告(転載)
facebookイベントページに載せたものを、以下に転載しておきます。
https://www.facebook.com/events/1648542025389125/
年の瀬のご多忙の折、島根大学まで足を運んでいただいたみなさま、ほんとうにありがとうございました。一般参加45名、学生スタッフ10名、出演6名、計61名で、充実したシンポジウムとなりました。
現在、テープ起こしをはじめています。全文公開となるかは未定ですが、記録は「奥出雲山村塾」のここ(下記)などにアップする予定です。
http://s-orochi.org/…/taketo…/竹の焼き畑2015/takeyabuyaketakiroku
ただ、アップはだいぶ後になりそうですので、簡単に感想のようなものを以下に入れて、速報的レポートと致します(やや長文です)。
◉川野和昭氏からは、九州南部そして東南アジアでのフィールドワークをふまえた竹の焼き畑と共生・再生について講演いただきました。共生の場は、相手の都合を受け入れる姿勢をとることからしか開けないのだということを思い知りました。
◉聞き書きにしても然り。山村に暮らす生きた叡智(つまりはおばあちゃん・おじいちゃんね)は、こちらが聞かなければその深淵なる知を開いてはくれません。リストと質問表から漏れているものを丹念にひろうこと。それは今からでも遅くないのだという勇気づけをいただいた気もします。
「なんで教えてくれなかったの?」
「だって、あんたは聞かなかったじゃないか」
そして、その植物の知とて、聞いてすぐに出てきたわけでありません。
たずねて、首をかしげられ、「さぁ、どうだったか」と。
そして、その場から帰る道すがら、「おーい、思い出した」と後を追いかけてこられてはじめてでる。そんなものなのだと。
◉川野氏が語ったエピソードは、山村の知というものの深淵さを物語ってもいます。そして、従来の日本民俗学がほとんど収集しえてこなかったものでもあると。生態学・植物学・地質学・気象学……サイエンスの知を保有するものとして見てきただろうか。そして「山村=定住=自給」というローカルナレッジではない、アジア圏で共有されてきた森と共生するための思想と智慧が「移動=循環=経済圏」としてあった時代の痕跡とその記憶の現代的価値。焼き畑のもつ可能性は人文知のあり方そのものへの問いかけにもつながっていました。
◉佐野淳之氏からは、蒜山地域の火入れ調査の内容と意義について森林生態系管理学の立場から講演いただきました。
火入れ地の遷移の過程を写真で追いながら、森林に戻る過程で開空率が低下し、種の多様性が低下していくこと。また、火入れ地付近の湿地の堆積物調査から、1600年以前の層からの炭化物を多く含む泥炭が出ていることなどから、AD400年頃には蒜山で火入れが行われていた可能性があることをお話いただきました。
木地師による木材利用、たたら製鉄での薪炭林の利用、もののけ姫、多岐にわたる話題はそれぞれに刺激的でありました。
◉パネルディスカッションは、ぶっつけ本番でしたが、「燃えにくかった孟宗竹をどう燃やせばいいのか」「都市から人を呼ぶことについて」「竹林の管理手法についてイノシシの導入」など、おもしろい問題が出ました。なにせ時間不足。ここらはまたテープ起こしを中心としたレポートでお伝えいたします。
◉最後に。椎葉村の焼き畑農法が世界農業遺産に認定されました。ただ、その存続についてはなにより、椎葉の人たち自身が危機感をもっておられます。新聞報道をみても、<誇りや励みにはなるが引き締めていきたい>というところです。いま、何が失われていこうとしているのか、大事なものはなんなのか。間違わないように、見失わないように、これからも一歩一歩をふみしめていきたいと思います。
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/kantai/151215.html
https://www.facebook.com/events/1648542025389125/
年の瀬のご多忙の折、島根大学まで足を運んでいただいたみなさま、ほんとうにありがとうございました。一般参加45名、学生スタッフ10名、出演6名、計61名で、充実したシンポジウムとなりました。
現在、テープ起こしをはじめています。全文公開となるかは未定ですが、記録は「奥出雲山村塾」のここ(下記)などにアップする予定です。
http://s-orochi.org/…/taketo…/竹の焼き畑2015/takeyabuyaketakiroku
ただ、アップはだいぶ後になりそうですので、簡単に感想のようなものを以下に入れて、速報的レポートと致します(やや長文です)。
◉川野和昭氏からは、九州南部そして東南アジアでのフィールドワークをふまえた竹の焼き畑と共生・再生について講演いただきました。共生の場は、相手の都合を受け入れる姿勢をとることからしか開けないのだということを思い知りました。
◉聞き書きにしても然り。山村に暮らす生きた叡智(つまりはおばあちゃん・おじいちゃんね)は、こちらが聞かなければその深淵なる知を開いてはくれません。リストと質問表から漏れているものを丹念にひろうこと。それは今からでも遅くないのだという勇気づけをいただいた気もします。
「なんで教えてくれなかったの?」
「だって、あんたは聞かなかったじゃないか」
そして、その植物の知とて、聞いてすぐに出てきたわけでありません。
たずねて、首をかしげられ、「さぁ、どうだったか」と。
そして、その場から帰る道すがら、「おーい、思い出した」と後を追いかけてこられてはじめてでる。そんなものなのだと。
◉川野氏が語ったエピソードは、山村の知というものの深淵さを物語ってもいます。そして、従来の日本民俗学がほとんど収集しえてこなかったものでもあると。生態学・植物学・地質学・気象学……サイエンスの知を保有するものとして見てきただろうか。そして「山村=定住=自給」というローカルナレッジではない、アジア圏で共有されてきた森と共生するための思想と智慧が「移動=循環=経済圏」としてあった時代の痕跡とその記憶の現代的価値。焼き畑のもつ可能性は人文知のあり方そのものへの問いかけにもつながっていました。
◉佐野淳之氏からは、蒜山地域の火入れ調査の内容と意義について森林生態系管理学の立場から講演いただきました。
火入れ地の遷移の過程を写真で追いながら、森林に戻る過程で開空率が低下し、種の多様性が低下していくこと。また、火入れ地付近の湿地の堆積物調査から、1600年以前の層からの炭化物を多く含む泥炭が出ていることなどから、AD400年頃には蒜山で火入れが行われていた可能性があることをお話いただきました。
木地師による木材利用、たたら製鉄での薪炭林の利用、もののけ姫、多岐にわたる話題はそれぞれに刺激的でありました。
◉パネルディスカッションは、ぶっつけ本番でしたが、「燃えにくかった孟宗竹をどう燃やせばいいのか」「都市から人を呼ぶことについて」「竹林の管理手法についてイノシシの導入」など、おもしろい問題が出ました。なにせ時間不足。ここらはまたテープ起こしを中心としたレポートでお伝えいたします。
◉最後に。椎葉村の焼き畑農法が世界農業遺産に認定されました。ただ、その存続についてはなにより、椎葉の人たち自身が危機感をもっておられます。新聞報道をみても、<誇りや励みにはなるが引き締めていきたい>というところです。いま、何が失われていこうとしているのか、大事なものはなんなのか。間違わないように、見失わないように、これからも一歩一歩をふみしめていきたいと思います。
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/kantai/151215.html
里山の竹林とつきあう技術研修その3
2年ぶりに、みざわの館で竹林整備研修をやります。このときにできたチップですが、しゃんと検証できなかったので、ことしはやるぞ。自家の畑と三所の畑で。
下の写真は2年前に実施したときの様子です。そして、今年はチェーンソー講習をしっかりやりたいと思います。
詳しい案内はこちらから。
年があけて1月31日の日曜日です。雪が降るかなああ。
https://www.facebook.com/events/566330580182527/
下の写真は2年前に実施したときの様子です。そして、今年はチェーンソー講習をしっかりやりたいと思います。
詳しい案内はこちらから。
年があけて1月31日の日曜日です。雪が降るかなああ。
https://www.facebook.com/events/566330580182527/
2015年12月15日
里山の竹林とつきあう技術研修その1
2015年度の「竹と山の学校」、その中での竹林整備研修を昨日行いました。計3回行ううちのの第1回めです。午後からは雨が降ってくる空模様ではありましたが、事故もなく怪我もなく、充実した内容で終えることができました。
参加者は雲南市内の各所、それに出雲市、松江市からと、広いエリアから集まった10名ほどでありました。
チェーンソーの目立てから伐倒技術の基本のいくつかまで。けっこうな盛り沢山ぶりでありました。今回、とてもよかったのは、参加者にあわせて、内容とレベルを修正しながら対応いただいた講師の響さんと陶澤さんの技能の素晴らしさ。
山仕事をかじってみたい、かじっている、はまっている、はまってみたい人には、ほんとにおすすめです。取材にいらっしゃった方の感想コメントをフェイスブックから転載させていただきます
そういうわけで、女性歓迎、親子歓迎ですし、そもそも年齢経験不問ですので、どうぞよろしくよろしく。
参加者は雲南市内の各所、それに出雲市、松江市からと、広いエリアから集まった10名ほどでありました。
チェーンソーの目立てから伐倒技術の基本のいくつかまで。けっこうな盛り沢山ぶりでありました。今回、とてもよかったのは、参加者にあわせて、内容とレベルを修正しながら対応いただいた講師の響さんと陶澤さんの技能の素晴らしさ。
山仕事をかじってみたい、かじっている、はまっている、はまってみたい人には、ほんとにおすすめです。取材にいらっしゃった方の感想コメントをフェイスブックから転載させていただきます
山仕事って男の人のものって勝手に決めていましたが、基本を知っていれば女性にもできるということが参加してわかりました。ただ、日頃運動していない50歳は山の斜面がキツくてキツくて。次回までにもうちょっと体を鍛えねばです。チェーンソーで竹を切る講師の響先生と陶澤先生の姿が、もうね、カッコいい!女性の参加をお勧めします。
そういうわけで、女性歓迎、親子歓迎ですし、そもそも年齢経験不問ですので、どうぞよろしくよろしく。
タグ:竹林整備
2015年12月01日
奥出雲町そば打ち交流会
11月の最後の日曜日、島根県仁多郡奥出雲町の布勢公民館で行われた「奥出雲町そば打ち交流会」の様子の動画をアップしておきます。
どことどことの交流なのか?……斐伊川の上流(水源)地域と、下流地域(都市)地域との交流です。奥出雲町へ、松江市・出雲市から35名をお迎えしましたのです。
エプロン姿の老若男女が、地元の蕎麦打ち同好会の皆さんに教わりながら、地元の前布施の農場でとれた蕎麦粉を使った10割蕎麦に挑戦。初体験の人がほとんどながら、よく打ててましたよー。しかも美味しい(自分でつくったからとかそういう次元の話ではなく)。そう。この奥出雲のそば打ち交流で打つ蕎麦は、いつも、味と香りが絶品なのです。そもそも奥出雲の蕎麦は美味いんですが、寒暖差がいいとか、なんとか、いろいろありますが、なぜなのでしょう。訳を問うてみると、長年蕎麦打ちの「先生」としてやってこられた老人曰く。蕎麦を育てることも、乾燥も、粉挽きも、水も、打ち方も……、「按配」「加減」しだい。
"L'essentiel est invisible pour les yeux."(肝心なことは目には見えないんだよ)。……そう言われた気がします。
どことどことの交流なのか?……斐伊川の上流(水源)地域と、下流地域(都市)地域との交流です。奥出雲町へ、松江市・出雲市から35名をお迎えしましたのです。
エプロン姿の老若男女が、地元の蕎麦打ち同好会の皆さんに教わりながら、地元の前布施の農場でとれた蕎麦粉を使った10割蕎麦に挑戦。初体験の人がほとんどながら、よく打ててましたよー。しかも美味しい(自分でつくったからとかそういう次元の話ではなく)。そう。この奥出雲のそば打ち交流で打つ蕎麦は、いつも、味と香りが絶品なのです。そもそも奥出雲の蕎麦は美味いんですが、寒暖差がいいとか、なんとか、いろいろありますが、なぜなのでしょう。訳を問うてみると、長年蕎麦打ちの「先生」としてやってこられた老人曰く。蕎麦を育てることも、乾燥も、粉挽きも、水も、打ち方も……、「按配」「加減」しだい。
"L'essentiel est invisible pour les yeux."(肝心なことは目には見えないんだよ)。……そう言われた気がします。