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2015年11月08日

芒の軸

 茅の簀をつくろう。半紙ほどのサイズならどうだろう、できるだろうか。
 そんなことを考え始めると、にわかにススキが目につきはじめた。いや、群生しているところはこの写真のようなところが広いほう。ほとんどは耕地の端にまとまって少しあるのみ。



 そして、どのススキでもいいわけではない。やせて、細く、強いもの。まだ青くてはいけないし、穂が枯れて、軸も枯れてしまっていてはいけない。





 条件にあうものはわずかである。時期は11月いっぱいまでか。何本ほど、どのくらいの長さで、ということを、もう少し調べて、集めてみよう。

posted by 面代真樹 at 15:19| Comment(0) | TrackBack(1) | 竹紙

2015年11月04日

竹麻を天日干し

 今日は快晴で気温もあがりました。色づきはじめた山の向こうには青い青いまぶしい空! どこか遠くへ出かけたくなる気持ちを、ちょいと横におきつつ、今日は竹麻の整理を事務仕事の合間にこなしました。

 まず煮熟した繊維を水洗い。10月31日に3時間、11月3日に4時間、合計7時間火を通しています。もう3〜4時間はかけたほうがいいのか、どうなのか。



これを水で洗っていくと、



こうなったと。

十分すぎるほどにほどけてやわらかくなった部分と、まだ粗い部分とがあります。うーん、もう一度煮てみましょうか。まずは、30分火を入れてみようかと。

そして、水にさらしてあった繊維をさらにすすぎ洗って天日干しに。



多少は白くなった「気がします」。楮や三椏は、雪の上で陽にあてて漂白することもあるときくので、竹の繊維の天日干しも、そこそこに漂白効果はあるのではないかと、この日、思いました。
posted by 面代真樹 at 22:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 竹紙

2015年11月03日

漉簀に茅を使うこと

 浜田市金城町の博物館で、紙漉きの展示がある中、茅の漉簀がなんとはなしに気になっていた。いま現在、手漉き和紙を漉く簀のほとんどすべてが竹ひごとなっている中で、奇異に思ったのだろうか。しかし、茅の漉簀で抄造された和紙は、それはそれは驚くほどになめらかなものであった。本当だろうかと、もう一度見に行きたいほどだ。
 今日、丹下哲夫『手漉き和紙のできるまで』を読んでいたら、漉簀についての記述があった。
簀は昔は、何処でも萱簀を使用していたようですが、明治中期頃から竹簀を使うようになった。その頃萱簀は大きな「ヒゴ」跡がついて不細工だということで、競って竹簀に変更したようである。この竹簀を使用しはじめた頃は改良簀と呼び、誇らしげに使ったものらしい。

 ところが、丹下は、簀が紙の面に影響を及ぼしており、たとえば毛筆で文字を書く場合に、細字ならば平滑を必要とするものの、太字ならば粗い面の方がよいとこを知る。以来、萱簀をつくり、それぞれの目的にあわせるようにしたのだという。
 うむ。これを読んだとき、萱で簀をつくってみようという思いつきに、勢いがついた。この書に萱簀を使うときに留意すべきことがあるので、引用しておく。
萱の採取時期は、秋になってよく成熟して雪霜があまり降らないうちがよいようです。使用するのは穂首の一節で、太さにより選別する。

 まさに、いまからの時分です。しかし、先日、上意東でのワークショップで話題にもなった萱簀における萱の太さの均一性が問題となる。同じ太さでそろえるのはなかなかに手間暇がかかる作業です。「日本人ならそういうのはおてのもの」だとはいえ。ま、やってみることですわ。
萱簀を造るには、予め調整した萱ヒゴに、極細の竹ヒゴを継ぐ萱に差し込んで、簀の長さのものを造る。これを萱継ぎと喚ぶ。萱継ぎを終わったものをすが糸で編むわけであるが、萱の芯は灯心状で、強く締めるとくびれて細くなるものなので、よほど手を決めて編まないと簀の長さが違ってきたりするので、老練の人でないとできないと聞いて居ります。

 これを読むと、腰が折れそうになるが、老練とはほど遠い我が身ながら、下手でもやってみることだと、言い聞かせようぞ。
萱は表皮に蝋分が多く、仲々水に馴染まないので、ヒゴをいためないよう灰汁をつけて刷毛で洗い、ヒゴが水に馴染むまで水に浸しておく、紙がつくようになったら使い始めますが、当分の間は洗ったら湯を通したら又水に浸して、乾かさないようにする。
 乾かすと紙がつかないので、大体50日くらいはこのように使用していると、毎晩乾かしておいても紙がつくようになる。

 メンテナンスにも気をつかわねば、なのですね。
簀は毎晩湯を通して乾かさないと、網糸やヒゴが腐ると言われているわけで、このようなことを続けると、簀のために悪いので、使い始めを寒い時期にすると心がけることが肝心です。
 なお、萱簀は編糸の跡がくびれて、編み替えをするとよく折れるので、編み替えは1回が限度とされています。

 桁についての記述は少なかったのであるが、狂いが出やすいこと。ヒノキの柾目がよいこと。などがあった。
 まあ、とはいえ、まずはステン網をつかった簀をとっととつくらねば、です。明朝、手頃な桁の材をホームセンターで買うことにした。
posted by 面代真樹 at 21:42| Comment(0) | TrackBack(22) | 竹紙

2015年10月31日

竹紙ワークショップ@松江市上意東

 8名の参加による、竹紙づくりワークショップを、松江市で開催しました。
 とにかく1日で、竹紙づくりをひととおりおさえて、来年からはひとりでもはじめられることを目標として、詰め込みました。
 午前からのフルコース参加は3名ほどでしたが、パツパツの人数でしたね、いまおもえば。それだけ内容は濃厚であったと思います。
















タグ:竹紙
posted by 面代真樹 at 22:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 竹紙

2015年09月25日

9月20日・竹の繊維の掻き出し

 ひとまずは終了〜。遠路世羅町から、そして松江市から、きていただいて、3人で取り組みました。
 竹の繊維束はほぐしにくい状態のものが多かったです。ほどけないものは再度漬け込んで、3ヶ月後取り出してみようかと。取り出せたものは、今回煮熟まではやらずに、ブルーシートのうえで乾燥させてとりおくことに。
 一方の煮熟。炭酸ソーダの入手ができず、セキス炭酸で代用しました(熱していくと炭酸ソーダと同じ成分になると聞いたので)。10時間ほどたったところで、ようやくほぐれた感が得られたので、あともう10時間は煮てみます。
 はじめてのことなので、いろいろ試せるのは楽しいことです。昨日の準備とあわせて、やったのは約1樽ぶん弱。あと6樽あります。3樽ほどは11月に開催予定のワークショップ用にとっておきます。



 日差しがきつかったのですが、たんたんと。水がそばにあるといいですわ。きれいな涌水、山水、井戸水がそりゃ理想ですけれど。紙を漉く水くらいはそうしたい。



 なべに入っていると、ほんと、おいしそうにみえてしまう。



 セスキ炭酸で8時間くらい煮熟したもの。もっと黒くなるくらいは煮ないと。まだまだです。煮る前より少し線が細くなっている気もする。この状態で叩きほぐしても、そこそこほぐれます。



 天日乾燥中。

タグ:竹紙
posted by 面代真樹 at 09:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 竹紙

2015年08月12日

マダケを漬けたのはいつだったっけ

 怒涛の日々です。たまっています。仕事。とりわけ「記録」と「整理」が。日にちを確認しておかないと、いろいろ忘れてしまいますので、写真にメモを付けておきましょう。

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 この写真は8月1日の土曜日ですね。水の日です。林原周辺を中心に真竹の若竹を切っていきました。えらく暑かったはずです。身体がきつかったです、軽い脱水と熱中症の手前くらいだったのではなかろうかと。ひとりで作業するときはとくに気をつけてはいます。倒れても誰も助けてくれませんからね。

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 同じ日の写真をいくつかのせておきます。採取場所は「あそこ」と「あそこ」ね。思い出せるかな。

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 そう。この写真のそばで8本くらいとったはず。

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 この日は切るところまではやらなかった、はず、です。三所の家の中においておいたときの図。


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 そして翌日の8月2日。樽漬けを開始するわけです。午後から。この日の午前には、みざわの館へ「水源ラリー」の打診材料をつくって、そろえて、もっていっています。
 作業は三所の家でコツコツと。ひとりで。ふう。暑かった。途中雷がなり、雨が降り始めたため、屋根の下に移動して続行してます。

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 60リットル樽2つぶんです。確か手前が重曹入り。700〜800gぶんくらいをいれてます。アバウトですが。100日後に開ける予定です。11月10日くらいですね。


◉そしてもうひとつ前のときのもの。

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 これ、7月12日らしい。

タグ:竹林 竹紙
posted by 面代真樹 at 09:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 竹紙

2015年06月02日

マダケはどこかいな

 真竹を探しています。
 破竹がちらほら筍からぐいぐいとのびてきています。そろそろ真竹も筍が地上に出て、伸び始める頃。6月が終わる頃には切ってきて、樽につけこまねばなりませぬ。探索の日は続く、、、のです。

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▲ハチクの筍。皮に紋がなくて白いことと、このぐにゅぐにゅとした芽?が特徴。マダケはこの芽の部分がぐにゅぐにゅしてなくて、細くすらっと(ペロンと)しています。ハチクの筍はアクが少ないので、そのまんま調理してもよいらしい。バイクの荷台に山積みにしたおばちゃんの姿が目撃されます。

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▲けっこう背をのばしてきたハチク。
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2015年05月24日

竹を伐り、つけおくの巻

 竹紙への道のりは遠い。。。
 モウソウチクがとりごろとなってきました。タケノコが順調に育ち、まさに枝葉を伸ばしはじめた頃がよいといいますが、加減がよくわかりません。
 なにはともあれ、やってみましょうぞ。

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 倒しました。先端部分は簡単に折れてしまいます。根元部分から3分2くらいでしょうか。使えそうな気がするのは。あくまで「気がする」です。このモウソウチクでは枝葉がでてませんから、そもそも全体にやわらかすぎる可能性だっておおいにあります。
 気がする……という観点からすれば、「まだ早い」気がするのです。
 これから3週間ほど週末の伐採と漬け込みを続けるので、どれかが「あたり」とはなるはずです。

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 節の部分をはずしてきって、わって、、、、

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 ここまでね。
 土日の2日間、合計6時間でしょうか。40リットルの漬物樽に2個弱です。
 漬け方も5種類は試したいので、最低でもあと3樽だね。モウソウチクだけでも。
 本命はマダケなのです。しかし、マダケが見つからない。。。。
 つづく。。。
タグ:竹紙
posted by 面代真樹 at 23:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 竹紙