そんなことを考え始めると、にわかにススキが目につきはじめた。いや、群生しているところはこの写真のようなところが広いほう。ほとんどは耕地の端にまとまって少しあるのみ。

そして、どのススキでもいいわけではない。やせて、細く、強いもの。まだ青くてはいけないし、穂が枯れて、軸も枯れてしまっていてはいけない。


条件にあうものはわずかである。時期は11月いっぱいまでか。何本ほど、どのくらいの長さで、ということを、もう少し調べて、集めてみよう。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
簀は昔は、何処でも萱簀を使用していたようですが、明治中期頃から竹簀を使うようになった。その頃萱簀は大きな「ヒゴ」跡がついて不細工だということで、競って竹簀に変更したようである。この竹簀を使用しはじめた頃は改良簀と呼び、誇らしげに使ったものらしい。
萱の採取時期は、秋になってよく成熟して雪霜があまり降らないうちがよいようです。使用するのは穂首の一節で、太さにより選別する。
萱簀を造るには、予め調整した萱ヒゴに、極細の竹ヒゴを継ぐ萱に差し込んで、簀の長さのものを造る。これを萱継ぎと喚ぶ。萱継ぎを終わったものをすが糸で編むわけであるが、萱の芯は灯心状で、強く締めるとくびれて細くなるものなので、よほど手を決めて編まないと簀の長さが違ってきたりするので、老練の人でないとできないと聞いて居ります。
萱は表皮に蝋分が多く、仲々水に馴染まないので、ヒゴをいためないよう灰汁をつけて刷毛で洗い、ヒゴが水に馴染むまで水に浸しておく、紙がつくようになったら使い始めますが、当分の間は洗ったら湯を通したら又水に浸して、乾かさないようにする。
乾かすと紙がつかないので、大体50日くらいはこのように使用していると、毎晩乾かしておいても紙がつくようになる。
メンテナンスにも気をつかわねば、なのですね。
簀は毎晩湯を通して乾かさないと、網糸やヒゴが腐ると言われているわけで、このようなことを続けると、簀のために悪いので、使い始めを寒い時期にすると心がけることが肝心です。
なお、萱簀は編糸の跡がくびれて、編み替えをするとよく折れるので、編み替えは1回が限度とされています。