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サービス向上の到達点と課題〜職員研究発表会の開催によせて [2009年12月04日(Fri)]
1.サービスは不断に向上させていかなければならない

デフレ・不況の進行の中で、有料老人ホームにも影響が出ている。倒産や身売りのうわさが絶えないホームがあったり、保有資産の目減りによる「買い控え」も入居検討者の一部に出ていたりしている。

こうした厳しい経済状況の中にあっても、〈ゆうゆうの里〉は、職員の奮闘に支えられ、多くの入居者を迎え入れることができている。11月末現在、入居対象戸数2,192に対し契約戸数2,082(入居者2,458名)、入居率は95.5%と京都施設開設以来最高の数字に達している。

これは、施設長以下、ケアサービス、生活サービス、食事サービス、事務管理、募集、施設維持、診療所などすべての部門が、「待っても入りたい施設」にするために、それぞれの担当するサービスを磨いてきた結果に他ならない。しかし、高い評価に甘んじそこに止まっていれば、そのサービスはいずれは「当たり前」のことになり、そのうちに「遅れた」ホームになってしまう。サービスは、不断に(絶え間なく)向上させていかなければならないのだ。

10月31日現在、財団の職員数は1,020.3名(正職員455、契約職員565.3)と、前年度末(09.3.)に比べ6%増加した。言うまでもなく、〈ゆうゆうの里〉を支える財政は、入居者からいただく入居金や管理費などに支えられてる。このため、収入には限りがあり、職員を増やし続けることはできない。業務の効率化を図ってサービスの質を向上させていくことが大変重要になるのである。

2.これまでの成果をしっかり確認し、これからの前進の糧にしていく

私は、事故ゼロ運動、職員研究活動、相談対応活動、をサービスの質を向上させるための3本柱と位置付けてきた。

事故ゼロ運動は、今年度に入ってからヒヤリハット報告が増加して事故報告が横ばいとなる傾向が定着し、早期の対策立案の実施が多くの施設で出来るようにもなった。

相談対応は、残念ながらまだ全体に浸透しきっていないように感じている。即日対応(「解決」ではない…即日解決できれば良いことはもちろんだが)を徹底すること。困りごとや苦情、提案を受け止める「鋭敏さ」をすべての職員が本当に身につけることが重要な課題である。

職員の研究活動はすべての部門で、現場からの発想に基づき、自主的に意欲的に研究が行われるように変化しつつあると捉えている。「こうしたらもっと喜んでもらえるのではないか」「無駄や重複を省いて、効率的な仕事に変え、もっと入居者の傍らにいるようにしたい」などの動機から研究が行われる例が多く見られるようになってきた。内発的な動機で勉強・研究することの楽しさを全員が身につけることが大切であろう。忙しい仕事の中で研究活動を展開することは厳しいことではあるが、仕事の中で成長し自己実現の課題に迫ることではないかと思うのである。

職員研究「全国」発表会開催に合わせて、〈ゆうゆうの里〉ケア実践報告シリーズの第1冊目「食べる楽しみをいつまでも」を発刊することができた。一つの到達点であると喜びを持って受け止めているが、これに満足することなく「bQ」を早く発行できるようにしたいと心から願っている。

3.クオリティ・マネジメントでさらにサービス向上を

クオリティ・マネジメント(Quality Management=品質マネジメント)とは、私達が提供するサービスの品質を保ち・向上させていくために、サービスの質の目標を設定しそれを実現するための計画を立てて実行し、検証・改善をしていくことである。難しいことではなく、これまで取り組んできた計画=Plan、実施=Do、検証=Check、改善=Act==uPDCA」をすべての部門・場面できちんと回しましょうということだ。

PDCA の重要さは事業計画を作成するときには理解できたと思っても、毎日の仕事な中では忙しさに追われきちんと実行できていない事が多いのではないだろうか。ブックレットになった神戸〈ゆうゆうの里〉食事サービス課の研究は、クオリティ・マネジメントを継続的に実践した結果生まれたものである。詳しくはブックレット冒頭の私の文章を読んでもらいたいが、いきなりソフト食を作り始めたのではないところに、神戸〈ゆうゆうの里〉の研究の「肝」がある。クオリティ・マネジメントを上手く実践した結果と受け止めている。

入居者や検討者の喜びが私たちの喜びと成長の糧になり、私達の成長が入居者・検討者の喜びになるような関係を作りあげるため、(肩の力を抜きながら)頑張っていきたいものである。