福祉人材確保 [2009年10月29日(Thu)]
社会福祉法人旭川荘の森茂樹さん等と編集・執筆した、「社会福祉法人・施設の経営実務」(第一法規、2008.11)の追録が発行されました。
私も、Q&Aを2篇追加しました。 追加したQ&Aのうちjから「福祉人材確保の現状と課題」を紹介します。 一昨年まで景気が良いので「福祉なら」働けるという人が減ったことが福祉人材確保難の原因であるといわれていました。ところが、現在の厳しい不況の中で多くの失業者が生まれているのにも関わらず、福祉人材確保難は一向に解消されません。 人材確保難の原因について、私は次のように考えてきました。 (1)切り下げられ続けてきた福祉介護事業所での人件費 (2)給与以外の、人間観・福祉観など経営の根源的姿勢につながる問題。 給与だけを改善しても(2)が変わらなければ、人材確保難は解消しないでしょう。 そのうえで、社会福祉法人がとるべき道筋を次のように提唱しています。 (1)理念を基礎に置く経営 (2)経営=人件費をコントロールすること、という呪縛からの脱却 (3)専門職の配置と処遇を中心にした経営への転換 (4)研究・研修を基礎としたサービス向上の強化 (5)人材の確保や育成を法人経営全体の中にきちんと位置付けること この道筋は当たりまえのように思えますが、実行はなかなか難しいことです。 しかし、一昨日の佐倉〈ゆうゆうの里〉パートさんの言葉を借りれば、 「困難は利用者の視点に立てば解決できる」のです。 ⇒PDFファイルご覧ください |