自然と育つ
[2019年06月26日(Wed)]
人は自然と育つ生き物だ。
コモンビートのミュージカルプログラムの期間は100日間。昔、「農ミュージカル、農ライフ」と題して、ミュージカルをつくりながら、大豆を使ったことがある。当時のプロデューサーのこだわりで、自然や命を感じ取る機会を提供していた。
ある農園さんから畑を借りて、種を蒔き、グループに分かれたキャストたちが、水撒きしたり、雑草抜いたり、自主的にやってもらった。ほっとくと物凄い生命力で雑草が生えてきた。台風が来て折れ曲がったり、それでもまだまだ成長し続ける命の姿が目の前にあった。
農園のご主人も「ほっとくのが一番伸びる」とおっしゃってた。効率よく管理されて生産されていくよりも、自然にしておくのが強く逞しくなるわけだ。きっと人も同じだ。
ミュージカルプログラムに参加するとわかるが、ある程度ほっておかれる。ミュージカルという正解がない芸術だからこそ、自分で応えていくしかない。自分で表現して生きていくしかない。これは放置ではなく、環境的にそうなっている。
最初は戸惑いを隠せないが、そうした環境下で100日かけて自分と向き合ったあとのステージ上の表現は人の心を動かすことができる。
自然に自然に。