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中嶋れん(日本共産党 宮城県委員会政策委員長)のブログ
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放射能を「閉じ込める」から「放出する」に変わったこと、確率論的安全論の危うさー第17回女川原発安全性検討会を傍聴[2019年06月07日(Fri)]
 6月7日、仙台市青葉区一番町のベルニア会館で開催された「第17回 女川原子力発電所2号機の安全性に関する検討会」を傍聴しました。 この日に報告されたのは、事故対応の基盤である制御室の整備についてと炉心損傷防止対策でした。

 重大事故対応では、福島第一事故以前は例外的措置だった(格納容器に放射能を閉じ込めることが原則だったので)ベント(放射能のある気体を放出する操作)を多用することが説明されました。
 周辺住民の被ばく機会を増やすことになりますが、フィルターを通すこと等により放射能は一万分の一に低減できると説明されました。
 東北電力は原子力規制委員会の適合性審査での説明で、元からあるフィルターのないベント管(耐圧強化ベント管)を温存しておいて、放射能を含む期待を外部に直接放出することがあると表明していますが、その場合の放射能値についての言及、委員からの質問はありませんでした。

 炉心損傷防止対策について、東北電力はPRA(確率論的安全評価)にもとづいてプラント全体の炉心損傷頻度を10万年で8.9回とする評価を示しました。
 原子力規制委員会の適合性審査では、PRAは事故のさまざまな事象(事故シーケンス)を選ぶ出すために行われています。では、対策により安全性がどの程度向上するのか。東北電力は、再稼働維した後の「安全性向上評価」で示すことになると説明しました。公表されるのは再稼働の一年後くらいになります。これは、本末転倒です。
 対策は、それが安全性の向上に役に立つのか、役に立たないのか、役立つとすればどの程度なのか、事前に評価してから取り組むものです。事後に行う評価は、それを確認するだけのことです。説明しているようでも、逃げているだけのことです。
 案の定、検討会の委員からも、PRAは「方法論として確立していない」(関根勤委員)ことに念を押す発言がありました。「新たにとられた対策は(代替循環冷却のことが念頭にあると思われますが)、実際に稼働した例がない」ことを指摘する意見(岩崎智彦委員)などがありました。

 香川県多度津にあった振動台を解体してしまい、もともと乏しかった実験による検証の道を過去の原発行政が閉ざしてしまいました。
 安全性の検証は解析コードだのみ、それもアメリカで開発された解析コード(この場合はMAAP)に依存しています。
 確率論的安全評価は、実際とは乖離しています。
 原発の歴史を想いおこしながら傍聴をつづけました。

 設置申請時と適合性審査とで最高使用圧力などが異なる数値になっているため、数値の異同について整理して資料を示すことを求める要望(岩崎智彦委員)が委員から出されました。
 また、被災原発である女川原発の健全性をどのように審査したのか、原子力規制委員会に照会してほしいという要望もありました。

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