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中嶋れん(日本共産党 前宮城県議会議員)のブログ
日本共産党宮城県委員会政策委員長。
シエルの会(自閉症児の親の会)会長。
原発問題住民運動宮城県連絡センター 世話人。
東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター事務局次長。
青森県むつ市大畑町生まれ。青森高校、東北大学理学部物理学科卒。
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少人数学級ー「開かずの扉」が動き始めたっ! 世論と運動を広げて移行のスピードアップ、中高も対象に、少なくとも「30人学級」に![2020年12月18日(Fri)]
小学校の全学年が「35人学級」 2025年度までに!
 公立小学校の1学級の人数を2025年度までに全学年35人以下に引き下げることが決まりました。新型コロナウイルスの感染拡大を機に、かつてなく高まった少人数学級を求める国民の声と運動が、現在の40人学級に固執する財務省を包囲し、長年固く閉ざされてきた扉を開けました。麻生太郎財務相と萩生田光一文科相が12月17日の閣僚折衝で合意したものです。法改正も行い、2021年度予算案に反映させる予定です。
 少人数学級は、長い間「開かずの扉」でした。とうとう扉が動き始めました。扉を全開にして、日本の教育条件を国際水準並みに引き上げる取り組みが今こそ求められています。

財務省の妨害 世論が動かした
 政府は2021年の通常国会に学級の上限人数を定める義務教育標準法の改正案を提出します。小学校全学年での引き下げは、1980年に小中学校の学級編成標準が45人から40人に引き下げられて以来40年ぶり。民主党政権で小学1年のみ35人に引き下げられましたが、自公政権はそれ以上の少人数学級の実現を拒み続けてきました。
 長い間、多くの国民が少人数学級を求めてきました。そしてコロナ禍のもとで、子どもたちに手厚い教育を、感染症に強い学校をと、今までにない多くの人々が声をあげました。全国知事会をはじめとする地方自治体、数百の地方議会、校長会や教育委員会の全国団体も少人数学級を求めました。教育研究者有志の署名運動は短期に20万人分近く集まりました。全国各地で教職員、保護者、市民が多彩な取り組みを重ねました。今回の合意は、こうした国民みんなでつくりだした重要な前進です。
 新型コロナ危機によって、40人学級の教室では密集・密接を回避するための距離を確保できないことが問題となっていました。文部科学省が30人以下学級を求めたのに対し、財務省は少人数学級が学力に与える影響は「ないか、あっても小さい」などと主張してきましたが、世論と運動が動かしたものです。

移行のスピードアップを! 中高も対象に! 30人以下に!
 同時に「小学校だけ、35人を5年かけて」というだけでは、不十分です。
 今回の合意は、2021年度から5年間かけて毎年1学年ずつ35人学級に移行させるもの。移行のスピードが遅く、感染症対策としても不十分です。
 中学校と高校の学級編成の引き下げが盛り込まれませんでした。なぜ、体も大きく、思春期で手厚い教育が必要な中学生や高校生の条件を何も変えないのでしょうか。
 なぜ、最低限の身体的距離をとるのも難しい35人なのか。文科省も「30人学級」を求めていました。欧米をみれば、20人程度の学級が当たり前になっています。当面、小中高全体で「30人学級」を可能な限り早く実施する計画のもとに、予算編成を行うべきです。

少人数学級は、子ども一人ひとりを丁寧に育てるために必要な条件
 多人数の学級では、少なくない子どもが理解しなくても授業は先に進みがちです。コロナ禍の分散登校で一時的に20人以下の学級で教わり、方程式が理解できたある生徒は「自分はバカではなかった」と思わず声に出したといいます。そして暗記型でない、みんなで深く考えあう豊かな授業は、少人数でこそ可能です。
 子どものケアという点でも少人数学級が急がれます。教員は子ども一人ひとりの個性を理解し、子どもの変化を感じ取りながら向き合えます。一律指導で大声を出す必要もなくなります。子ども同士の関係も、安心で落ち着いたものになります。分散登校の時、不登校の子どもが教室に顔をみせたと各地で語られました。
 こうした良さが実感できたからこそ、「今度こそ少人数学級」の声が全国に広がったのです。

あまりにも少ない教育予算の抜本的拡充を
 今回の不十分さの根底には、教育にお金をかけない自公政権の姿勢があります。国内総生産(GDP)比で見ると、経済協力開発機構(OECD)加盟諸国で、日本の教育予算は最低の水準です。
 少人数学級の効果は自明で、それを示す国内外の研究もあるのに、財務省は「効果が検証されていない」と言い張り、少人数学級に背を向け続けています。政権の姿勢を改める必要があります。

力を合わせましょう 政権交代をめざしましょう!
 日本共産党は「子どもたちに少人数学級をプレゼントしよう」と呼びかけてきました。
 来たるべき総選挙に向け、子どもたち一人ひとりの多様性を大切にし、一人ひとりを尊重するために「少人数学級は重要な一歩」と速やかな実現を掲げています。今回の重要な前進を足がかりに、本格的な少人数学級実現へ力を合わせましょう。
blog shiryo  一学級の生徒数 国際比較.jpg






























blog 国際比較 教育予算 GDP比.jpg
「新しい歴史教科書」が異例の「不合格」に。[2020年02月23日(Sun)]
 「新しい歴史教科書をつくる会」系の自由社が発行する中学歴史の教科書が、文部科学省の検定で不合格に。過去に合格した教科書が、一転して不合格になるのは極 めて異例です。
 「つくる会」が 21 日に記者会見し、ホームページ上にも「見解」等を公開しました。
 「新しい歴史教科書」は、文科省によると2008年、2010年、2014年度の検定には合格していました。
 「つくる会」によれば、昨年11月、文科省から405カ所の「欠陥箇所」が指摘されたとのこと。うち175カ所について反論書を提出しましたが、全て認められず、昨年12月に不合格が確定しました。「理解しがたい・誤解するおそれ」という指摘が 7 割以上を占めたとのこと。

 さて、この記者会見がまた問題のようです。 文科省は、3月中旬以降となる検定結果の公表前に、「つくる会」が不合格になったことを明かしたことについて、「省の規則に明確に違反しており、何らかの指導と事情聴取をする」(同省教科書課)とのこと。おやおや。

  以前、教科書検定では、いったん不合格となっても、指摘された点を修正して再申請すればほぼ合格していました。
 2016年3月、欠陥箇所が 1 ページあたり 1・2 カ所以上あれば再申請ができなくなる、いわゆる「一発不合格」の新制度ができました。 今回は、この制度が小中高の全教科書を通じて初めて適用された事例とされています。
宮城県が教員採用を予定より160人増、深刻な教員不足解消を求めた質問が実りました。[2019年11月13日(Wed)]
 宮城県教育員会が10月25日、2020年度公立学校教員採用試験結果を発表し、採用予定人数よりも約160人多い512人を合格としました。前年度比でも175人増となりました。
 これは、宮城県内で深刻になっている教員不足の解消を求めた9月12日の質問が実ったものです。
 8月1日現在、教員定数に対して小学校で28人、中学校で12人が不足していました。出産休暇、育児休暇、病気休暇の代替教員も小学校で42人、中学校で15人が未配置のままでした。
 被害を被っているのは子どもたちです。少人数指導のために配置した教員を学級担任にせざるをえないとか、教育計画どおりの指導ができなくなっています。中学校は教科担任制なので歪みがもっと深刻で、ある中学校では、教員が不足している教科のコマに別の教科をいれて先行授業を行い、教員が配置されたら後から埋め合わせようとしています。教員が配置されなければ、文字どおり「教育に穴が開く」状況です。
 県教委は近年、退職後の再任用の講師を増やして、教員不足に対応しようとしてきました。再任用者は、平成23年度は22人しかありませんでしたが、年を追うごとに増やし、昨年度は311人、今年度は399人に達しています。再任用者をこんなに増やしても、なお講師未配置数が急増しているのは、講師を希望して登録する人が減っているからです。四月時点では932人で、5年前に比べて598人も減っています。
 正規教員を増やさず学校を「ブラック職場」にしてきた教員政策を転換することが求められています。この方向に沿った緊急対策として、「来年度の教員採用は、予定している355人ではなく、未配置が生まれない規模まで増やすべきだ」と強く求めました。
 宮城県教育委員会の伊東昭代教育長は、「新規採用者を確保し、未配置解消に努める。定数に穴が空かない、未配置がないよう努力を続けていく」と答弁していました。

 教職員組合をはじめ先生方が声を上げ続けたことが、教育行政を動かした大元の力だと思います。学校現場の声を届けることができたことは、大きな喜びです。
 教職員を増やして「35人以下学級」を拡大していくこと、教員の長時間労働をますます深刻にする「一年単位の変形労働時間制」導入をやめさせるために、力を尽くしていきたいと思います。
このままでは学校教育が成り立たなくなるー深刻さを増す教師不足の解決策を提案し、対応を急ぐよう求めました。一般質問を紹介します。[2019年10月02日(Wed)]
 9月12日の宮城県議会本会議の一般質問で、教師不足が深刻で授業にさえ穴が開きかねない事態になっていることを訴えました。
 県教委が、市町村から申請があった復興加配の人数よりも42人少ない人数を文部科学省に申請していたことが分かりました。県教委が、現場からの要望を自ら引き下げていたわけですが、これも、県教委が教員確保に自信が持てなくなっているからではないかと思います。
 県教委を批判することは簡単ですが、自民党政権がつくり出している危機から救い出すための提案と行動が重要です。正規教員を充てることを原則にして、採用計画を大幅に見直す決断を求めました。再質問では村井知事に、「起こったことのないことが起ろうとしている」と、現状に危機感をもつことを訴えました。
 多くの県民のみなさんに知っていただきたいと思います。質問原稿を紹介します。

 大綱3点目、教師不足への緊急対応、教員政策の転換について伺います。
 教員不足が前年度より深刻になっています。
 8月1日現在、県教委が各学校に配当した定数に対して、不足している教員が小学校で28人、中学校で12人もあります。産・育休、休職・病休の代替も、小学校で42人、中学校で15人が不足しています。
 このため、少人数指導のために配置した教員を学級担任にせざるをえないとか、教育計画どおりの指導ができなくなっています。中学校は、教科担任制なので歪みがもっと深刻で、ある中学校では、教員が不足している教科のコマに別の教科をいれて先行授業を行い、教員が配置されたら後から埋め合わせようとしています。教員が配置されなければ、文字どおりに教育に穴が開く状況です。緊急対策が必要ですが、お答えください。

 4月10日現在の講師未配置数は、昨年は小学校で29人、中学校で2人でしたが、今年は小学校が61人に、中学校は20人に、急増しています。
 近年、退職後の再任用を増やして、教員不足に対応しています。再任用者は、平成23年度は22人しかありませんでしたが、年を追うごとに増やし、昨年度は311人、今年度は399人に達しています。再任用者をこんなに増やしても、なおかつ講師未配置数が急増しているのは構造的要因があるからで、来年度はもっと大きな穴が開くと考えざるをえません。
 講師に登録する人が減っており、その対策が必要です。登録者減少の原因のひとつが教員免許更新制です。文部科学省が、免許が失効している人でも採用して配置し、免許更新に必要な研修は後からでもいいという、異例の連絡を発出しました。この運用弾力化を最大限に活用して、登録者が増えるようにする対策を求めます。国には、教員免許更新制を一日も早く廃止することを求めてほしいのですが、お答え下さい。

 そもそも教員のなり手が減っています。問題の解決には、学校をブラック職場にしてきた、これまでの教員政策の転換がまったなしです。
 正規教員を原則とする配置に切り替えてください。来年度の教員採用は、予定している355人ではなく、未配置が生まれない規模まで増やすべきですが、いかがですか。
 国に対して、正規教員を配当する定数改善計画をつくること、そのための財政措置を求めて下さい。
 教員の働き方改革を目に見える形で進めること、現場の知恵を生かした教職員参加による働き方改革に転換することを求めますが、お答えください。

<資料 講師未配置数 8月1日現在>
ブログ 講師未配置数.jpg












<資料 退職した教員の再任用者数の推移>
ブログ 再任用者数の推移.jpg















<資料 育児休業、産前産後休暇の取得者数>
ブログ 育児休業取得者数、産前産後休暇取得者数.jpg
教職員を増やして、教職員の異常な長時間労働を是正し、学校をより良い教育の場に−日本共産党の「提言」を届けて教育長と懇談しました。[2019年06月10日(Mon)]
 「教職員の異常な長時間労働を是正して、学校をよりよい教育の場に」することをテーマに、日本共産党宮城県議団は6月10日、伊藤昭代教育長をはじめとする教育庁幹部職員と懇談しました。
 初めに、昨年11月に日本共産党が発表した提言を遠藤いく子・党県議団長が説明し、その後は自由に意見交換しました。
 私は、2011年から続いている被災地の小中高校に手厚く教員を配置している「復興加配」継続を実現するために、復興加配を必要としている現実と復興加配による効果など、エビデンスをどう説明して政府に認めてもらうかについて発言しました。
 いつもなら、議員が質問し教育長が答弁するという関係ですが、今日はお互いの問題意識に耳を傾けあうという関係でした。こういう機会をこれからも持ちたいものです。

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私立高校でも「働き方改革」をー残業のルールを定めた労使協定を結んでいない学校が半分近く 「私学経営研究会」の調査で[2018年12月01日(Sat)]
 「読売新聞」(11月30日付け)が、以下のように報道しました。

 残業などのルールを定めた労使協定(36協定)を結んでいない私立高校が、全国で少なくとも151校に上 ることが、公益社団法人「私学経営研究会」の調査で分かった。協定の未締結による違法残業などで労働基準監 督署から是正勧告・指導を受けたケースは、昨年までの約5年間で24校に上ることも判明。公立校に比べて実 態が見えにくかった私立校の労務管理の一端が明らかになった形だ。
  同研究会は私立校を経営する全国の学校法人などで構成。調査は「私学教職員の勤務時間管理に関するアン ケート調査報告書」で、国内の全私立高の約8割超にあたる約1100校を対象に昨年6〜7月に実施した。約 330校が回答し、今年、集計がまとまった。
その結果、回答校の4割超の151校が、教員に残業をさせる際に必要な36協定を結んでいなかったことが 判明。さらに、直近約5年間で78校が労基署の立ち入り調査を受け、24校が36協定の未締結による違法残業があったなどとして是正勧告・指導を受けていた。
公立校の学校運営については、教育委員会や国が指導、監督するが、私立校は民間企業と同じで各校の裁量が 大きく、勤務実態が見えにくい現状がある。今回の調査で初めて過去の是正勧告・指導がまとまって明らかに なった。

●報告書はこちらから右矢印1公益社団法人「私学経営研究会」

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「教職員を増やし、異常な長時間労働の是正を―学校をよりよい教育の場に―」日本共産党が11月9日に発表した全文を紹介します。[2018年11月10日(Sat)]
 日本共産党が9日に発表した「教職員を増やし、異常な長時間労働の是正を―学校をよりよい教育の場に―」の全文は次の通りです。

教職員を増やし、異常な長時間労働の是正を
   ―学校をよりよい教育の場に―
             2018年11月9日 日本共産党

 「学校がブラック職場になっている」――いま、教職員の長時間労働が社会問題になっています。その是正は、労働条件の改善として緊急であり、子どもの教育条件としてきわめて大切な、国民的課題です。
 昨年、ついに政府も「教員の長時間勤務の早急な是正」を掲げました。しかし、その対策は肝心の教員増がないなど、不十分です。それだけに、国民、教職員が力を合わせて、国や自治体に必要な対策をとらせ、学校を安心して働き続けられる場にすることが求められています。なぜ教職員が長時間労働になったのか、どうやって打開するのか――私たちの見解と提案を発表します。

1、限界に達する教職員の長時間労働――教育にも深刻な影響

 国の「教員勤務実態調査」(2016年、対象は小中学校。以下「調査」)によれば、教員は月曜から金曜まで毎日、平均12時間ちかく働き、休みのはずの土日も働いています。副校長・教頭の勤務は、さらに過酷です。学校では“誰かが午前2時、3時に退勤して鍵を閉め、別の教員が午前5時、6時に出勤して鍵を開ける”“仕事が終わらず泊まり込む教員がいる”といったことも起きています。忙しすぎて教職員同士がコミュニケーションをとる時間がなく、ギスギスした雰囲気の職場も増えています。精神疾患による休職者が増え、過労死もあとをたちません。まさに、教員の長時間労働は限界に達しています。
 教員の長時間労働は、子どもや保護者にとっても深刻な問題です。
 何より、授業準備の時間が足りません。「調査」では、小学校教員は1日6コマ分近い授業(4時間25分、小学校の1コマは45分)をしていますが(注1)、準備は1時間17分です。これでは、適切な教材研究ができません。また、「先生、遊んで」「先生、話をきいて」という声に応じたり、いじめなどの深刻なケースに対応するための、時間や心の余裕がなくなっています。保護者と意思疎通をはかるための時間も、十分にとれません。

 注1
 国の「調査」は、30分単位の記入のため、授業時間は実際より多めの数値となる可能性がある。それでも多くの小学校教員が1日5コマ、6コマの授業をしていることが推定される。

2、異常な長時間労働を生み出した三つの根本問題

 なぜ、異常な長時間労働が生じたのか。そこには、次の三つの根本的な問題があります。

(1)国が、教員の授業負担を増やした

 何より、国が教員の授業負担を増やしたことが、今日の長時間労働の根底にあります。
 教員1人あたりの授業負担は長い間、「1日4コマ、週24コマ」とされ、それを満たすことを目標に、定数配置が行われてきました(注2)。
 ところが、国はその基準を投げ捨て、教員の授業負担を増やしたのです。
 その一つは、学校週5日制(1992年から部分実施、2002年完全実施)を、教員増なしで行ったことです。「1日4コマ」という基準に従えば、勤務日が週6日から5日に減れば、担当できる授業も6分の5に(約17%)減るはずです。ところが、学校週5日制に伴う授業減は約7%でした。この結果、教員の1日あたりの授業負担が増えました。
 重大なことは、その後、授業が教員増なしに、さらに増やされたことです。国は、国の標準(学習指導要領)を上回る授業時数の確保を求めるという異例の通知を出し(2003年)、標準自体も「ゆとり見直し」の号令のもとに増やしました(2011年)。
 その結果、すでに見たように、小学校の多くの教員が1日5コマ、6コマの授業をしています。1日6コマの授業をこなし、法律通りに45分間の休憩をとれば、残る時間は25分程度しかありません(図1)。そのなかで授業準備や採点、各種打ち合わせや報告書づくりなどの校務が終わるはずがなく、長時間の残業は必至です。中学校での授業負担は1日約5コマですが、部活動指導などのため小学校以上の長時間労働となっています。

(2)業務の増大――学校のかかえる課題の増加、「教育改革」による負担の増大

 1990年前後から、不登校の増加、いじめ問題など学校のかかえる課題が増えました。また、貧困と格差が広がるもとで、子育てへの不安や困難が深まり、保護者との関わりも複雑さを増しました。こうしたもとで、教職員の負担は増えざるをえませんでした。
 しかも同じ時期に、国や自治体は、全国学力テストや自治体独自の学力テスト、行政研修の増大、土曜授業、教員免許更新制、人事評価、学校評価など多くの施策を学校に押し付けました。それらが積み重なり、教職員の多忙化に拍車をかけました。中央教育審議会の「学校における働き方改革特別部会」の「中間まとめ」(2017年12月)も、国の問題として「これまで学校現場に様々な業務が付加されてきた反省」を指摘しています。それらの施策の多くは、「競争と管理」によって子どもや教職員をおいたてるもので、そのことが教育現場をさらに疲弊させるという問題もあります。

(3)「残業代ゼロ」の法律が、長時間労働を野放しにした

 公立学校の教員が、法律で例外的に「残業代ゼロ」とされてきたことも重大です(公立学校教育職員給与特別措置法 注3)。そのもとで、どの先生が何時間残業したのかまったく分からない状態が続き、長時間労働が野放しになりました。
 ところが、政府・自民党は、問題の根本にある教員定数や「残業代ゼロ」の見直しを行わず、「1年単位の変形労働時間制」の導入を検討しています。これでは夏休み期間以外の異常な長時間労働が制度化・固定化され、新たな矛盾も生じ、問題は解決しません。

 注2
 教員定数をはじめて法律で定めたのは、1958年の「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」。法案作成に携わった文部官僚は、定数の算定について次のように説明している(佐藤三樹太郎・文部省財務課課長補佐=当時、「新しい法律と学校経営(2)―小学校の教職員定数」、『学校経営』1958年7月号)。
――今回の法律の制定にあたって「教職員数をなにから割出したか」ということについては、「教科の指導時数と、一教員あたりの標準指導時数との関係をおさえることとした」。
――「教科の指導時数」は、「基準時数を念頭におきながら、各都道府県が実際に編制している指導時数を平均化したもの」とした。
――「一教員あたりの標準指導時数」は、「1週24時限をもって標準とした」。「したがって、1日平均4時限となるが、これは1日の勤務時間8時間のうち、4時間(休憩時間を含み)を正規の教科指導にあて、残り4時間を教科外指導のほか、指導のための準備整理、その他校務一般に充当するという考え方である」

 注3
 公立学校教育職員給与特別措置法は、1971年に自民党のみの賛成で強行された。公立学校の教育職員に残業代を支給しない、教職調整額(給与4%上乗せ)を一律に支給するなどが主な内容。4%という数値は、当時の勤務実態を参考に定められたが、教職調整額自体は教員勤務の特殊性を包括的にとらえたもので、超過勤務への対価ではない。

3、日本共産党の提案

 私たちは以上をふまえ、教職員の異常な長時間労働をなくすための基本的な政策として、以下の提案を行います。

提案1 持ち時間数の上限を定め、そのための定数改善計画をおこなう

 1日5コマも6コマも授業を持てば、所定の勤務時間内に仕事を終えることは不可能です。教員の持ち時間数の上限を、1日4コマを目安に定め(図2)、それに必要な教員定数を増やします。小学校で週20コマ、中学校で週18コマを上限とします。
 そのため、小中学校の教員定数を10年間で9万人増やします(図3)。
 最終的に数千億円の予算が必要ですが、先進国最下位の教育予算のGDP比を0・1ポイント引き上げるだけで可能です(図4)。
 負担軽減を加速させるため、定数外で短時間勤務教員(再任用など)を配置します。そのためにも、教員資格を奪い、教員不足を招いている免許更新制を中止します。
 業務増が予想される事務職員など学校職員の定数を増やします。カウンセラーなどの教員外の専門職は、週一、二度しか学校に来られない非常勤ではなく、常勤とします。
 高校、特別支援学校の教職員定数も、小中学校に連動させて増やします。
 教員1人あたりの子どもの数を減らすことは、ゆきとどいた教育のためにも重要であり、少人数学級のための定数増を各学校種ですすめます。

提案2 学校の業務削減――国と自治体、学校現場の双方から推進する

 学校の業務を減らすことも重要です。業務改善等に関する「文科省通知」(2018年2月9日)や運動部活動に関する「スポーツ庁ガイドライン」(同年3月)は、積極的な面を含んでいます。それらも生かして、業務削減を大胆にすすめることを提案します。

(1)国・自治体は、現場に負担を与えている教育施策を削減・中止する

 国も自治体も、教職員の適正な労働に責任をおう当事者です。異常な長時間労働がある以上、その一因となっている自らの施策を厳しく見直すことが求められています。この点で、6県で県独自の学力テストを休止・中止したことは、注目すべき変化です。
 ところが国は、自らの施策を見直す立場に立ちきれていません。標準以上の授業時数を求める通知の撤回、多忙化に拍車をかけている多くの施策の削減・中止を求めます。
 自治体は、現場の要求をふまえつつ、過大な授業時数の見直しや行政研修・各種研究授業の簡素化など「文科省通知」にもある事項を含め、諸施策の大胆な見直しが求められています。勤務の適切な割り振りの推奨など労働時間短縮のための措置も重要です。
 さらに、国も自治体も、教育施策によって現場の負担を再び増やさないよう、「何かを加えるのなら、何かを削る」を鉄則とすべきです。

(2)学校で、教職員の話し合いにもとづき、不要不急の業務を削減・中止していく

 各学校での教職員の話し合いにもとづく業務削減は、ただちに実行することができます。長時間労働を減らす大きな力であり、子どもの教育のためにも大切です。
 実際に、「決められたことを全部やって疲れ果てるより、要所をおさえて元気に教壇にたったほうが、子どもたちにはいい」と話し合い、業務削減を行ってきた学校もあります。職場アンケートにもとづいて、学力テスト対策の補習の中止、研究授業の指導案の簡略化、朝マラソンの中止などを行った学校もあります。また、各学校で法律にそった労働安全衛生体制の確立、労働法制などの学習をすすめることも重要です。

(3)部活動の負担軽減をすすめる

 部活動は生徒にとって積極的な意義がありますが、勝利至上主義や指導体制の保障がないもとで、多くの弊害がうまれ、そのあり方を見直すべき時にきています。
 当面する教員の負担軽減では、次の点を重視します。▽「休養日は週2日以上、土日のどちらか休み」(「スポーツ庁ガイドライン」)を、関係団体、保護者や生徒を含む関係者の議論を通じて定着させる▽新たに導入された部活動指導員(非常勤公務員)は、顧問の教員と連携した過熱化の抑制、スポーツや文化の科学的知見や教育の条理をふまえた指導を重視する▽部活動の成績を内申書や人事評価に反映させない、全国大会の精選など過熱化の抑制▽教員が顧問になる義務はなく、顧問強制をやめる。生徒への参加強制もやめる。

提案3 教職員の働くルールを確立する

 残業代をきちんと支払い、残業時間を規制する……割増賃金を支払う残業代の制度(労働基準法)は、長時間労働に歯止めをかけるしくみの一つです。その適用除外が誤りだったことは明らかで、残業代を支払うようにすべきです。また、残業時間の上限を「週15時間、月45時間、年360時間以内」(厚生労働大臣告示)とします。
 労働時間把握と健康管理……来年には、労働時間把握が使用者(行政、校長)の法律上の強い義務となります。教育委員会等は時間把握と健康管理の責任ある体制をとるべきです。
 専門職としての働くルール……日本政府も加わっている「ILO・ユネスコ 教員の地位に関する勧告」は、教員の働き方のルールを定めた重要な文書です。同勧告をふまえ、専門職としての尊重、自律性や自主的研修などを重視します。

提案4 公立、私立での非正規教職員の正規化と待遇改善をすすめる

 学校での長時間労働と並んで見過ごせないのが、教職員の非正規化の問題です。
公立学校での改善
……教員の非正規雇用を大々的に認めた規制緩和(2001年、「定数崩し」)などのため、今や小中学校では6人に1人が非正規教員です。「同じ担任の仕事をしても、給与が違いすぎる」「来年も仕事をもらえるように、病気でも休めない」など、その実態はあまりに理不尽です。教育に臨時はありません。教員は基本的に正規採用する制度とします。その実現までの間は、(1)定数増による正規教職員枠の拡大(2)正規採用試験での非正規教員の教職経験の尊重(3)本人の意思があれば、雇用を打ち切れないルールの確立(4)賃金や休暇制度などの処遇の改善をすすめます。現業職員などの正規雇用を拡大します。

 私立学校での改善
……私立学校の教員の15%をしめている常勤講師(フルタイムで有期雇用)は、専任教員とほぼ同様に働きながら、身分が不安定で給与水準も低く、退職金もありません。若い教員を使い捨てるような働かせ方は、教育の継続的発展にも逆行します。若年の常勤講師を専任教員とするように、私学助成のしくみを改善・拡充します。「無期転換ルール」適用の前に雇い止めを行うなどの脱法行為も厳しく取り締まります。
 また、私立学校でも夜8時、9時までの勤務が常態化している学校が少なくありません。部活動が勤務時間として認められない、部活動顧問の強要などの問題もあります。私学助成を拡充して教員を増やし、持ち時間数を減らすなどして、適正な労働条件にします。

「教育とは何か、教職員とは何か」を大切に

 教員は労働者であるとともに、教育の専門家です。子どもたちは、人類が蓄積した文化を学び、他者との温かい人間関係のなかで、一人ひとりが個性的に人として育ちます。その人間形成を支える教員の仕事は、自らの使命への自覚、それと結びついた広い教養や深い専門的な知識・技能が求められる、尊い専門職です。
 そうした教員の専門性の発揮のためには、それにふさわしい労働条件が必要です。授業の準備、子どもへの理解や対応、教育活動のふりかえり、教育者であり続けるための研究と人間的修養――それらが人間らしい生活のなかで保障されなければなりません。同時に、教育の営みには、教育者としての一定の自主的権限や自律性が必要です。これらのことは、教員以外の学校職員にとっても大切な観点です。
 ところが今、教員は「ブラック」といわれるような異常な労働条件におかれ、教育の専門職に必要な自律性も奪われています。そのもとで、子どもの実情や保護者の願いに応じた、柔軟で人間味のある教育がむずかしくなっています。
 日本共産党は、こうした教員のおかれた状況の打開を強く求めます。
 本提言の目的、教職員の異常な長時間労働の是正は、その重要な一つです。同時に、まともな労働時間の実現は、専門職としての誇りと自覚をつちかう土台ともなるものです。
 日本共産党は、多くの国民と教職員のみなさんと力を合わせ、教職員の異常な長時間労働をなくすために、全力をつくします。

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<再掲>宮城県の公立学校施設のエアコン設置状況ー県立学校の実際の設置率は県教委が公表している資料を大幅に下回るので、ご注意ください[2018年10月31日(Wed)]
●宮城県の県立学校のエアコン設置状況
 高等学校、中学校(中高一貫校)、特別支援学校の2018年5月1日現在
 ダウンロードはこちらから
右矢印1180730 県立学校のエアコン設置状況 2018年5月1日現在.pdf

 <注意>
 宮城県と県教委が費用を負担してエアコンを設置している普通教室は、美田園高校の5教室だけしかありません。したがって実際の設置率は、この表を大幅に下回ります。ご注意ください。
 県教委が公表したこの資料には、仮設校舎にエアコンを設置していた宮城農業高校、気仙沼向洋高校の分が含まれています。復興事業により校舎が完成して移転したため、現在は両校ともに普通教室にエアコンはありません。
 また、この資料には、仙台二高の普通教室24教室に設置しているエアコンが含まれています。同校では、PTAが設置費用を負担し、発電機のリース代金等は生徒(保護者)から8,000円を毎年納付していただいて維持しています(写真)。
 宮城県と教育委員会に対してエアコンを設置するよう求める働きかけを続けているところです。みなさまの働きかけもお願いいたします。

●宮城県の市町村立学校のエアコン設置状況
 幼稚園、小中学校、高等学校、特別支援学校の2017年4月1日現在
 ダウンロードはこちらから
右矢印1180730 市町村立学校のエアコン設置状況 2017年4月1日現在.pdf

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郡和子仙台市長が全教室へのエアコン設置を決断![2018年10月31日(Wed)]
 10月31日の各紙「宮城県版」が、全教室にエアコン設置という郡和子・仙台市長の決断を報道しました。市民の世論と運動が仙台市政を動かしました。
 かつてはエアコン設置を主張するのは仙台市議会では日本共産党くらいでしたが、9月議会では全会派が主張し、さながら「エアコン議会」になりました。
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部活動手当は削減するな! 野党4会派が共同 推移をみて改悪された条例の実態に合わせた改正を考えたい 引き続き実情とご意見をお聞かせください[2018年10月22日(Mon)]
 9月定例宮城県議会では、休日に部活動の指導に従事した教員に支給されている部活動手当を、部活動の改善を口実に一方的に引き下げる議案に、大きな反対世論がわき起こりました。日本共産党、みやぎ県民の声、社民党、無所属の会の4会派21人が、共同して反対しました。
 特殊業務手当は、「心身に著しい負担を与える」業務に従事する職員に、一日を単位にして支給されるものです。教員は、休日を返上して部活動の指導に従事しても、平日は授業を抱えているために、民間企業や知事部局の県職員とは違って代休をとることが困難です。休日の部活動への従事は、まさに特殊業務手当に該当します。1回につき3600円という現行の金額も、通勤手当が支給されずガソリン代等に教員が身銭を切っている現実を考えれば、改善することこそ考えなければならないもので、削減は論外です。
 3月に県教委が示した「部活動での指導ガイドライン及び部活動指導の手引き」にもとづいて「活動計画」を策定した市町村教育委員会はまだ9市町だけで、多くはこれからです。各学校の校長が「活動方針」を定めるのも、すべてこれからです。知事と県教委は、高校の教員の半分、小中学校を含めて県関係の教職員の4割から撤回を求める署名が届いたことを、深刻に受け止めるべきです。
 手当を削減しないと部活動の見直しが進まないという教育庁の説明は、まったく根拠がありません。
 現場の教師を信頼し、合理的な部活動をめざす関係者の論議と模索から学び、その努力を励ますことこそ県政の役割です。
 この議案の最大の問題点は、現場の実態からまったく乖離した提案であることで、真剣に努力している関係者を深く傷つけたと思います。

 現場の教員のみなさん、そして教員OBの方々からたくさんのご意見を伺い、質問と討論に生かすことができました。御礼を申し上げます。
 議案の修正案を用意していたのですが、今回は総合的に判断して、見合わせました。このままでは終わらせたくないという思いもあったからです。推移をみて、改悪された条例の改正案を提出することができます。部活動と教員労働の実態把握を進め、手当支給との乖離を確認したいと考えています。
 引き続き、現場の実情とご意見をお寄せくださいますよう、お願い申し上げます。

<写真は採決の場面、4会派21人が反対しました>
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より良い教育を求める請願5件の採択を求めて討論ー自民・公明が5件とも反対し不採択に[2018年10月18日(Thu)]
 第365回宮城県議会の最終日、教育の充実を求めて提出された請願5件について、採択すべきという立場から本会議で討論しました。自民・公明が5件すべてに反対し、不採択になったのは残念です。討論の概要を紹介します。

 日本共産党の中嶋廉です。教育に関わる請願5件について、採択すべきという立場から討論いたします。

 請願355の2は、「宮城県独自の学級編成弾力化事業を拡大し、公立小・中学校全学年で35人以下学級の実施及び特別支援学級の編成基準を8名から6名に改善することを求める」請願です。
 一学級の児童生徒を「40人以下」とする、わが国の学級編成基準は、世界の最低水準です。このため、地方自治体の裁量権を活用して、一学級の児童生徒数を少なくする「少人数学級」編成が各地で取り組まれています。少人数学級に移行した効果として、欠席が減り不登校が減った、学力が向上した、教員のゆとりが生まれ意欲的に仕事を進めるようになったことなどが報告されています。
特別支援学級の編成基準は、児童生徒が8人まで1学級となっています。この基準は、過疎地の学校における複式学級の編成基準を、特別支援学級にそのまま当てはめているもので、一人ひとりの障害に即した配慮や支援をすることは明らかに無理です。
請願は、公立小中学校の一学級を「35人以下」にして、一人ひとりの子どもたちによく目がゆきとどくようにすること、特別支援学級は6人以下にして困難をなくしていくことをめざすものであり、採択を求めるものです。

 請願355の4は、「少子化・過疎化が進む地域の高校の存続を図るとともに、学級編成基準を35人以下とするなど弾力的な運用を認めることを求める」請願です。
 県立高等学校の将来構想に関わって、県内5カ所で開催された意見聴取会やパブリックコメントでは、地域を存続させるために小規模の高等学校を残してほしいという意見、身近に通学できる高校が無くなるのは復興に反するという意見、高等学校の一クラスを35人以下にすることを求める意見が相次いで提出されました。
 県内では近年、小中学校の統廃合が急速に進み、「このまま高等学校まで地域からなくなってしまっていいのか」という、以前にはなかった声が広がっています。
請願は、高等学校において一部で実施されている35人以下学級をさらに推し進めること、少子化・過疎化が進んでいる地域にとくに配慮して地域の存続を図るものであり、賛同をお願いするものです。

 請願363の1は、「スクールソーシャルワーカーの全中学校への配置とスクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの正規職員化」を求める請願です。
 子どもたちの悩みを聞き取り、成長を支えるスクールカウンセラー。家庭の問題も把握して教職員や保護者への助言、関係機関と対応を検討する「ケース会議」を主導するなどの重要な役割を担っているスクールソーシャルワーカー。いずれも重要な役割を果たしています。
 しかし、身分のうえでは期間契約の職員であり、専門性の高いスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを確保するためには、正規職員化して身分を安定させることが、どうしても必要になっています。
 被災地の児童生徒に対する心のケアがまだまだ必要とされていること、本県の不登校出現率が全国一であること、子どもの貧困が深刻になっていることなどを考慮して、本請願を採択することを求めるものです。

 請願番号363の2は、「特別支援学校の過大・過密解消及び仙台市内にもう一校新設すること」を求める請願です。
 全国特別支援学校長会や特別支援教育に関わる研究者が、特別支援学校の整備について、適正規模は児童生徒150人程度までだとする提言を繰り返し行っています。それは、この規模を超えれば、一つの体育館で体育の授業や全校的な行事を安定的に開催することが難しくなり、大人数の教職員をまとめていくことにも、学校マネージメントにも、さまざまな困難がおこるからです。
本県でも、仙台圏を中心に過大・過密が深刻で、仙台市秋保地域に特別支援学校を新設することが決まりました。しかし、過大・過密を解消できるかどうかは見通すことができず、仙台圏以外の地域も同様です。
 こうした事態を生んでいる原因は、国が特別支援学校の設置基準を設けていないことにありますが、請願はさしあたり県の裁量で問題の解消をめざすよう求めているものです。
障害のある児童生徒、保護者、関係者の想いに応えて、採択するようお願いいたします。

 請願363の3は、県独自の給付制奨学金制度の創設を求める請願です。
 貧困が世代を超えて連鎖することは許されず、教育を受ける機会の均等をめざして、国において給付制の奨学金制度が創設されました。
 しかし、日本学生支援機構の給付型奨学金の宮城県に配当された推薦枠は、平成30年度の大学入学者については426人でした。県内各高校に割り振れば、進学校でも一学年10人前後にすぎず、あまりにも少なすぎます。来年度の推薦枠は、さらに少なくなって、わずか369人になっています。
 そこで、国の奨学金制度を補完するために、新潟、秋田、岐阜、長野などの各県が独自の奨学金や返還支援制度を創設しており、若い世代の定住と地元への就労を促進する施策ともしています。
宮城県でも独自の奨学金を創設することは可能であり、この請願の採択を求めるものです。

 教職員を増やすこと、教育の予算を増やすことをめざし、よりよい教育を願う県民の声に応えられるよう、議員のみなさまに賛同を呼びかけて、討論といたします。

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エアコン設置の具体化をー「政府が補正予算編成」の報道を受けて、あらためて宮城県教委に求めました。[2018年08月22日(Wed)]
 秋の臨時国会に、政府がエアコン設置の補正予算の提出を検討しているとの報道を踏まえて、県内の学校へのエアコン設置に前向きに取り組むよう、8月21日の文教警察委員会で改めて求めました。
 この日の委員会は、午後に議会改革検討委員会などが予定されていたため、午前だけに事実上制限されていたので、一問しかできませんでした。引き続き取り上げます。

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地域と学校の将来は「住民参加と納得」でー強権的な高等学校再編は地域を亡ぼす 宮城県の県立高等学校再編計画のあり方を追及しました[2018年08月22日(Wed)]
 宮城県教委は8月21日の宮城県議会・文教警察委員会に「大崎地区における高校の在り方検討会議」を設置すると報告しました。対象地域の首長、教育長に連絡し、人選を進めている段階とのことです。
 宮城県教委は県立高等学校の再編を進める「 第3期高校将来構想」をまとめたいとして審議会をつくっていますが、まだ最終答申は出ていません。宮城県教委は10月頃に最終答申を得て、これを踏まえて再編計画を2019年3月までにつくるという手順を公表していましたが、「在り方検討会」の設置は大崎地域で高校の統廃合を先行させようとするものです。
 宮城県教委は、「(仮称)第3期県立高校将来構想の策定を進めており、6月に公表した答申中間案では各地区の高校配置の方向性を示している。その中で、大崎地区については11校中6校が(一学年が)3学級以下の高校で、充足率も低い状況にあることから、今後の中学校卒業者数の減少を考慮すると、再編を含めた学校の在り方を検討する必要がある。 ただし、区域が東西に広く、地域ごとに交通事情や地域特性も異なることから、旧古川市部、東部、西部の3つのブロックに分けて学校の在り方について検討し、再編等を進めることとしている。検討に当たり、地域ニーズを踏まえた魅力ある高校づくりを推進するため、地元市町や学校関係者等をメンバーとする『大崎地区における高校の在り方検討会議』を設置するものである」としています。
 「学校規模や充足率、通学への影響を考慮し、まずは東部プロック(遠田郡・旧志田郡) において検討を行う」としており、小牛田農林高校・南郷高校・涌谷高校を統合・再編の対象として検討するということです。2018 年(平成30年)度末を目途に検討を進め、 具体的な再編方針を再編整備計画に位置付けるとしているとしているので、あっという間に統廃合計画が具体化される公算が出てきました。
 「在り方検討会議」の構成員は、@関係市町の教育長及び市町長部局関係者、A高校関係者(高校長,PTA会長、同窓会長)、B地区中学校長会長、地区PTA会長、産業界関係者等とされていますが、東部地区の次に旧古川市部、西部の高校再編を検討をするときには「メンバーを入れ替える」としています。

 (仮称)第3期県立高校将来構想の答申中間案に対して、生徒数の減少を「一学級35人以下」にするチャンスにして学校の存続を図るべきだという意見が寄せられました(栗原市での意見聴取会など)。
 中間案は高等学校の適正規模を「一学年4学級から8学級」として一学年3学級以下の高校を統廃合の網の中に入れようとしていますが、京都府では一学年3学級以上の学校は存続させる対象で「一学年4学級以上」に教育学的な根拠はありません。京都では、地域の実情や住民の合意により一学年2学級の高校も存続させており、高知県では一学年一学級でも存続させています。

 私は文教警察委員会で、根拠のないものを『基準』にした統廃合を先行させてはならないと主張しました。
 また、安倍政権の「地方つぶしの地方創生」路線のもとで、公共施設等管理計画をつくることが地方自治体に押し付けられているが、公共施設の約7割を占めるのが学校施で、無批判にこれに従えば地方が自らの手で「農村たたみ」を進めることになると指摘しました。
 そして、地域の実情により「賢い縮小」の道を選択する場合であっても、「住民参加と納得」により進めなければならないと力説しました。
 「地方つぶしの地方創生」路線との闘いは、これからも何年も続くと思われます。

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学校をますます「ブラック「」にしてはならないー「部活動手当の削減は提案すべきでない」と、文教警察委員会で主張しました[2018年08月21日(Tue)]
 インターネットで宮城県教育委員会が教職員団体に教員の部活動手当てを削減する提案をしていたことを知りました。そして、9月定例会に条例改正を提案しようとしていることがわかりました。
 削減が先にありきです。8月21日の宮城県議会・文教警察委員会で、根拠のない議決を求める提案はすべきでないと主張しました。

 休日に部活動の指導のために出勤した教員に、「概ね4時間」を目安に3600円の部活動手当が支払われています。宮城県教委は、3月に「部活動ガイドライン」を公表し、休日の部活動を2時間程度にすることを打ち出しました。そうすると教員が指導に当たる時間は部活の準備も含めて3時間程度になるとして、手当てを「概ね3時間」で2700円にしようというのです。
 しかし、学校現場まで「部活動ガイドライン」の説明がされたのは、小中学校では仙南地方(大河原教育事務所何内)だけ。それ以外の4つの教育事務所管内は夏休明けからになります。市町村の教育委員会がガイドラインを定め、各学校がガイドラインを定めるのは、まさにこれからです。
 しかも、学校現場の現実が変わっていくまでには相応の時間を要することは、県教委も認めています。そこで、今年度半ばに状況を調査し、12月末にその結果を取りまとめる計画です。
 それなのに、現場で部活の改善が進んでいるのかどうか、実態を知る情報がない9月の定例会に手当を削減する条例改定を提案するというのです。宮城県議会議員は、実情がわからないまま、将来の見通しも定かではない状態で議決を求められることになります。
 「内容の問題点は、仮に提案されたら質疑しますが、提案すべきではないということを申し上げておきます」

 学校現場で人間らしく働くことができるルールがないがしろにされていることが知られ始めています。文部科学省までが「教員の働き方改革」を言わざるをえなくなっています。それなのに、学校をもっとブラック職場にすることは、あってはならないことです。

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宮城県の村井知事と高橋教育長に学校の普通教室にエアコンを設置するよう申し入れました。[2018年08月17日(Fri)]
宮城県知事 村井嘉浩様
教育長   高橋 仁様

学校の普通教室等にエアコン設置を求める要望書
2018年8月17日  
日本共産党宮城県会議員団 団長 遠藤いく子

 日頃からの住民福祉の向上及び教育条件整備への取り組みに敬意を表します。
 この夏、宮城県では仙台市で最高気温が37.3℃の新記録に達するなど、記録的な猛暑に見舞われました。名取市・下増田小学校をはじめ県内の学校で熱中症により児童が緊急搬送される事態が発生しましたが、愛知県豊田市では小学一年生の児童が熱射病によって亡くなるという痛ましい事案が発生しました。こうした中で、県立学校の普通教室へのエアコン設置を求める声が、これまで以上に切実な要望として届いています。県議会でも、学校における熱中症に確実な対策を求める意見は超党派の声になっています。
 これまで県教委は、保健室や閉鎖性の高い音楽室等の特別教室にはエアコンの設置を進めてきましたが、児童生徒が一日の大半を過ごす普通教室については優先度が低いとして、先送りしてきました。しかし、この夏の状況を踏まえれば、もはや猶予は許されない課題になっています。本県の約24万人の児童生徒、約2万人の教職員のいのちと健康を守るための財政措置と考えれば、県民の理解は十分得られるものと考えます。
7月20日の文教警察委員会で、高橋仁教育長が普通教室へのエアコン設置について、従来の考え方を変えなければならないという認識を示しましたが、緊急に以下の項目について、要望するものです。


1、県立学校の普通教室へのエアコン設置について、早急に計画を策定し順次進めること。
2、国に対して、@エアコン設置に関わる補助率を1/3から1/2に引き上げるとともに補助対象を拡充すること、A来年度予算での対応はもとより予備費の充当または補正予算により今年度内に予算措置をとること、B補助対象になっていない高等学校を補助対象に加える―等の予算拡充を求めること。
3、全国の低位にとどまっている市町村立小中学校のエアコン設置を支援すること。
以上


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