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中嶋れん(日本共産党 宮城県委員会政策委員長)のブログ
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多々良哲さんのあいさつ―宮城県知事選挙の当落が判明した10月22日20時30分[2017年10月23日(Mon)]
 宮城県知事選挙に立候補した多々良哲さんが、当落が判明した後の10月22日20時30分から行った挨拶を後世のために記録しておきます。

 村井さんに当確が出たことを受けてコメントさせていただきます。
 今回の知事選、私の当選に至らなかったことは誠に残念です。ですが、告示2週間前に突如名乗りを上げた無名の新人候補である私が最後まで全力で戦い抜けたことは、支えてくださった方々、応援してくださった皆さんのお陰であり、心より感謝申し上げます。
 まだ票が開いていないので、私に何票入ったかは分からないのですが、相当な数の県民の方々が私に投票してくださったと思います。私に投票してくださった県民の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
 この知事選は短期決戦でしたが、日を追うごとに私の訴え・政策が受け入れられ、共感を呼んでいることに手応えがありました。日々、共感の輪が広がっていることを感じていましたが、やはり宮城200万有権者へ私の訴え・政策を届けるには時間が足りなかったし、まだまだ工夫も足りなかったと思っています。無名の市民候補が、現職知事+自民・公明という巨大権力に立ち向かうためには、もっと周到な準備と様々な工夫が必要であったと思っています。あれもやりたかった、これもやりたかったという思いもありますが、限られた時間の中でやれることは精一杯できたとも思っています。
 私はこの知事選挙で達成できたこともたくさんあると思っています。
 第一に、これは私の誇りとするところですが、この選挙戦に県内でこれまで様々な市民運動、住民運動や、地域に根差した草の根の活動を続けてきた人たちが、続々と結集し繋がってくださったということです。
 憲法9条を守る運動を続けてきた県内各地の方々、安保法制・共謀罪に反対する活動を行ってきた方々、脱原発運動・女川原発反対運動に取り組んできた方々、放射能汚染廃棄物の問題に取り組んできた県北や県南の方々、被災者支援・復興の問題に取り組んできた方々、有機農業や自然食運動をやってきた方々、子どもや保育の問題をやってきた方々、そして私の出身である生協運動・協同組合運動をやってきた方々などなど。そういった人たちが皆個人として、自発的に自覚的に、この選挙に参加してくださいました。私は「市民派候補」とい うことでしたが、それに相応しい戦いができたと思っています。 実際この選挙事務所には、何か手伝いたいというボランティア志願の方、政策に共感したので広めたいという方、カンパを持ってきてくださる方などの来訪が絶えませんでした。様々な活動をしてきた市民の「寄合い所帯」の事務所でしたが、とてもチームワークよく、和気あいあい と楽しく活動できたことは本当によかったと思っています。ありがとうございました。
 これは私がもともと政治家ではなく政党人でもなく、県民から選ばれた県民の候補であったということも大きいと思っています。これまで選挙運動と無縁だった人たち、むしろ選挙を遠ざけていた人たちも含めて、この知事選で初めて選挙や政治に関わったという人もいましたから、 そういう意味でもやった意味があったと思っています。 私は、最初に開催した肴町公園の集会で、大勢の市民が自発的に参加する純正市民選挙、参加型対話型の選挙をやろう、楽しい選挙をやろうと呼びかけましたが、それが出来たと思ってい ます。一緒にやってくれた仲間には、本当に楽しかったよね!と言いたいと思っています。
 そして、その市民が真ん中にいる事務所をしっかり支えてくださったのが野党の皆さんです。 日本共産党、社民党、民進党の皆さん、そして労働団体の皆さんが強力にバックアップしてくださいました。正に自分たち自身の選挙として、全力で取り組んでくださいました。本当にありが とうございました。
 この県知事選挙が、宮城に根付いてきた「市民と野党共闘」という新しい政治文化をさらに前進させることに寄与したとすればたいへんうれしく思います。これからも一層、市民を真ん 中にして野党がそれを強力にバックアップして一体となって戦う、権力に立ち向かうという選挙や政治のあり方を宮城に定着させていきたいと思います。

 次に当選された村井知事に申し上げたいと思います。
 私に投じられた村井批判票も相当あると思いますし、それのみならず、私は県下全域を回って県民の皆さんの声をじかに聞き、今の村井県政に対する批判・不満がものすごく大きいことを肌身に実感しました。 ぜひ村井知事には、4期目はトップダウンのやり方を変えて、県民の声を聞き、県民に寄り添って県民と対話しながら進める県政をお願いしたいと思います。特に村井知事に優先してやっていただきたい政策、これが私の受け取った県民の切実な声だという政策を具体的に申し上げます。
 一つは、子ども医療費の助成を中学卒業まで引き上げるということです。すべての子ども達が 平等に、いつでも安心して病院にかかれるようにすることは、政治がやらねばならない最も基本 的な事柄です。これを国がやらないのであれば、それを補ってやるのが地方自治の役割です。これはぜひ村井知事に優先的にやっていただきたい政策です。
 二つ目は、被災者の医療や介護の費用負担の減免措置です。沿岸部の被災者の皆さんから今のままでは暮らしていけないという切実な声を聞きました。被災者の命を守るための政策を速やかに実施していただきたいと思います。 財源はあります。それは村井知事が一番よくわかっていると思います。大企業ではなく県民のために、人のため子ども達のためにこそお金を使う県政をお願いしたいと思います。
 そして、なんといっても女川原発再稼働の問題です。全県どこをまわっても、女川原発を止めてくれという圧倒的な声をいただきました。これは私自身が最も強調した政策だったわけです が、それ以上に県民の皆さんのほうから強い声をいただきました。
 村井知事は今回の知事選で「再稼働は国が決めること」 「知事選の争点ではない」と一貫して 言っておられたことは、非常に残念に思います。村井知事は再稼働に対する態度を明確にして、こ の知事選で県民の審判を仰ぐべきであったと思います。
 一方で村井知事は、事実上、女川原発再稼働容認する、国が進める原発推進政策に従うという発言もしています。そうではなく、少なくとも、この問題について県民的議論を巻き起こし県民の意見を聞くことは絶対に行っていただきたいと思います。 なにせ県民の7割が再稼働反対なのです。報道機関各社が何度アンケートを取っても何度世論 調査をしても、この数字はこの6年半の間、下がらないのです。村井知事は、再稼働反対が県民世 論であり多数派意見なのだということを率直に認めて、県民の声を聞き県民の願いを反映させた判断をしていただきたいと思います。
 また県議会の中でも、しっかりとした議論をやっていただきたい。村井知事は逃げずに、県議会 でも、女川原発再稼働について論戦を戦わせていただきたいと思います。
 また宮城県は、専門家・学者を集めて「女川原発2号機の安全性検討会」を設けて何度か会合をやっています。しかし残念ながら、その中身は国の審査の後追いに終始していて、委員同士の真剣な議論がない。女川原発再稼働は是か非か、県民の安全は守れるのか否かという、真剣な議論はなされていないのが実態です。しかもその検討会の議論の中身が、ほとんど県民に開示さ れていません。県民は検討会の存在さえ知られていないのが実態です。検討会において県民の安全を守り、被曝を防ぐにはどうすればよいのかという議論を真剣にやって、その内容を県民にわかりやすく情報提供していくことが必要です。そうやって県民にしっかりと判断材料を提供したうえで、知事自ら積極的に女川原発再稼働の是非について県民的議論を巻き起こす。しっかりと 県民の意見を聞いて、県民の意見を反映させた結論を出していただきたい。
 村井知事が、私の政策を読んでいるか分かりませんが、ぜひ読んでいただいて、ひとつでもふ たつでも取り入れた県政をこれから進めていただきたいと思います。
 残念ながら今回は、私が知事になって女川原発再稼働を止めるということは出来ませんでした が、私は今後もあらゆる手段・手立てをもって、女川原発再稼働を止める運動を継続していきま す。選挙の中でも主張したように、絶対に止めなければならないと思っていますから、これからも 一市民、一県民の立場で、粘り強く女川原発再稼働を止める戦いを続けていきたいと思っていま す。
 日本の市民が原発を止める運動は、日本の社会を根本から変える運動につながると思っていま す。日本の市民は未だ、市民が自分たちの実力で日本の社会を根本から変えたという体験がありません。ですが、脱原発運動はそれにつながる可能性を持っています。
 原発は何をエネルギーにして動くか、皆さん知っていますか?  ウラン燃料というのが普通の答えです。ですが、見方を変えるとこのように言うことが出来ます。
 原発は、この社会が生み出している(この社会を成り立たせている)差別、格差と分断を食べ て、エネルギーにして動いているのです。ですから原発を止める運動は、差別、格差と分断で成り立っているこの社会を根本から変えていく運動につながります。私はそのように信じていますから、これからも粘り強く戦い続けていきたいと思っています。
 今回の知事選挙によって、カタツムリの歩みが1センチでも1ミリでも前進したとすれば、大変うれしく思っています。皆さん、本当にありがとうございました。
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