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中嶋れん(日本共産党 前宮城県議会議員)のブログ

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新型コロナはどうなる。根絶? 排除? 共存? 大炎上? 「世界は元には戻らない」の感がある。JAMAの論文の紹介を見て。[2021年07月19日(Mon)]
 中澤港・神戸大学教授がブログで、Kofman A et al. "Potential COVID-19 Endgame Scenarios: Eradication, Elimination, Cohabitation, or Conflagration?"(JAMAのViewpoint,2021年7月8日)の要約を紹介していた。
 新型コロナの根絶は困難。地域的な排除はできるかもしれない。おそらくは人類との共存になる。より良い共存に持ち込み、大炎上は避けたい。すぐれて政治の課題。「世界は元には戻らない」という感がある。しかし、紛争のない世界を思う人、貧富と格差のない世界を思う人が増えるのであれば、未来は興味深い。
 以下が、その紹介文。

 米国成人ではワクチン接種率が高くなったので,パンデミック以前の生活に戻れるという期待が高まっているが,ワクチン接種機会には格差があり,忌避もあり,感染力が強い変異株の出現もあるので,世界の感染の波が続くのはSARS-CoV-2の不変な属性となりそうで,将来到達する定常状態には問題が残りそうだ。この視点論文では4つのありうる「ゲーム終了」シナリオ(根絶[eradication],排除[elimination],共存[cohabitation],大炎上[conflagration])について述べる。他のシナリオもあるかもしれないが。

 根絶について。定義により世界中のSARS-CoV-2有病割合を永遠にゼロにすることである。これはワクチン接種か感染を通して十分な集団免疫がつかないと達成できない。ワクチン接種や感染によって得られる免疫が,現在存在する,あるいは将来発生するかもしれない,感染力の強い変異株に対しても,有効で,長期間続き,二次感染と再感染を防がねばならない。この比較的厳しい要件を考えると,根絶は,公衆衛生対策だけでは思考実験としてでさえ厳しすぎるゴールだとわかる。同じようにきわめて感染力が高い呼吸器系感染症の天然痘が根絶できたので,ワクチンがあれば根絶可能と考えられたこともあったが,麻疹や風疹のような他の経気感染するワクチンで予防できる感染症は,世界からの根絶ではなく,地域レベルで有病割合をゼロにする排除の対象となってきた。

 排除について。根絶よりは短期的ゴールとして現実的。排除成功が可能なエビデンスは蓄積しつつある。ワクチン効果の理想の一つで排除が近いと思われるイスラエルでは,罹患率はピーク時の0.7%(中澤注:ごく最近はデルタ株が再燃しているが)。ワクチン開発前でも,一時的な排除が起こりうることは,ニュージーランドが2020年の8月上旬に示した。

 ワクチン接種が進んだ国で根絶や排除が成功したとしても,コウモリや養殖ミンクや未知のリザーバー宿主からの動物由来の感染が起こる疑いがあるので,SARS-CoV-2やその変異株へのワクチン接種は続けなくてはいけない。ここがヒト以外の宿主が存在しなかった天然痘とは違うところ(中澤注:麻疹も風疹も,天然痘と同じくヒト以外の宿主は存在しない)。そう考えると根絶だけでなくある程度続く排除も起こりそうにない。むしろ共存。ワクチンによる免疫が重症化を防ぎ,伝播を阻害し,強力な変異株の出現に対抗できるというシナリオ。ワクチン接種率が低い地域で散発的にアウトブレイクは起こるだろうし,新変異株を含むさまざまな理由でワクチン接種後感染からのアウトブレイクも起こるだろう。しかし,全体的には,人類が耐容可能な,低いレベルの常在が,現在のパンデミックを置き換えるだろう。ワクチン接種機会が拡大しワクチン忌避も減って,ウイルスの増殖と変異株発生が減れば,排除達成地域が増えるはずだが,より感染力が強い変異株に備えてブースター接種は必要だろう。ワクチン接種率が落ちるところがあれば,局地的な流行の種が撒かれるので,そういうところでは感染拡大防止のための公衆衛生的手段を導入して遵守する必要がある。ワクチン接種を受けているか有病割合が低い地域の住民は,感染力が強い変異株が選択されない限り,感染リスクは低いままに保てるだろう。そうして長い時間が経った後では(中澤注:たぶん数年以上を想定している),世界中の人々の免疫があることが普通になり,季節性コロナウイルスによってもたらされる普通の風邪のような病気になるだろう。

 しかし,共存オプションが成立しない場合は,ゲームの終了は大炎上となる。中程度のSARS-CoV-2感染が常在する状況である。アクセスの制約や忌避によりワクチン接種が低いままだったり,十分な免疫がつかない人が多いと,SARS-CoV-2の世界的流行が継続し,感染を通して獲得した免疫やワクチン由来の免疫に適応した新しい変異株が出現する機会が提供され続ける。そういう新変異株は免疫を突破して感染し伝播するし,実際にワクチン接種後感染例が最近2例報告されている。大炎上の程度は地域ごとのワクチンの有効性とカバー率にかなり依存する。B.1.351に対するアストラゼネカ製ワクチンの有効性低下の例が示すように,新しい変異株に対してワクチン有効性が低下する可能性がある。

 たった1年前,最初の大流行の波の最中に,世界の多くの地域はロックダウンで一体となっていた。現在の世界はきわめて多様で,イスラエル,ニュージーランド,ベトナム,ブルネイは排除に近づいているし(中澤注:デルタ株のためイスラエルとベトナムは,最近は増加フェーズにある),英国,米国,中国の一部は共存状態にあるようにみえる一方,インドその他の南アジアや,南米の多くの地域では大炎上に近い状態にある。これらの国の運命を逆転させるには,変異株に有効なワクチンを使って集団レベルの免疫状態を上げる必要がある。きわめて有効な治療法開発にブレークスルーも起こるべきだろう。究極的には,個々の国での多様な「ゲーム終了」がどんな形になるかは,グローバルコミュニティの集合的選択とその実現と,何度も起こる不可解でたぶん予測不能なSARS-CoV-2のダイナミクスの両方に依存するだろう。

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