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中嶋れん(日本共産党 宮城県委員会政策委員長)のブログ
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明日、宮城県の新型コロナ対策本部会議。「みやぎアラート」などに、専門家の知見がどのように生かされるか。[2020年07月12日(Sun)]
 宮城県は明日(7月13日)、新型コロナ対策本部会議を開く予定です。(1)疲弊する地域経済対策を考慮した感染症対策の新たな対応方針案、(2)今後のイベント開催の在り方、(3)「みやぎアラート」を含めた医療体制の見直し−が主な議題になると、報道されました。対策本部会議は11回目で、5月26日以来の久しぶりの会議になります。「みやぎアラート」とは、「患者数の増減に応じた病床確保の指針」とされていますが、さて、どんな内容になるか。

 宮城県の新型コロナ対策の委員をつとめている西村秀一氏のインタビュー記事が「朝日新聞」(7月11日付け)に掲載されました。西村氏は、仙台市に所在する国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター長で、これまで新型コロナ対策について活発に発言を続けている一人です。
 西村氏は、接触感染よりも経気感染(airborne infection)の方がリスクが高いという趣旨のことを発言しており、対策をリスク評価に見合ったものに修正すべきだと主張していると受けとめました。リスクについて、あるかないかの定性的な話ではなく、「どれくらいあるか定量的に評価しなければなりません」と発言しています。
 そのとおりだろうと思いますが、明日の会議で打ち出される対策に関して、その裏付けとなる根拠が示され、それがどのように説明されるのか、見守りたいと思いました。
 「議事録があるか」「政治と専門家の間に適切な距離があったのか」−宮城県の対策本部において、その実例が示されていくことも期待したいところです。
 循環器学会の記念対談で、北海道大学の西浦博氏が、対策を打つ時期を「待ちすぎると、手遅れになってしまって、社会全体の経済を止めなければならなくまります。今は、分水嶺に差し掛かっている状態ではないかと、心配しています」と発言していました。表現は抑制的ですが、内容は深刻です。
 「(為政者が)全体を適正に勘案できるようにする」(西村秀一氏)ために、専門家がどのような役割を果たすのか、試行錯誤の経過を見つめていきたいと思いました。

 言うまでもなく、対策を決定するのは政治です。米紙ニューヨークタイムズは「新の指導者は危機の中で際立つ」(4月30日付)と題した社説で、「感染症の発生を隠蔽しようとする中国の試み、あるいはトランプ大統領のあまりも長期にわたる軽視が、破滅的であったことは今や明らか」だと批判し、「決断力、勇気、共感、科学への尊重、基本的良識を示し、それによって人々の病気への影響を和らげている指導者もいる」と、ドイツのメルケル首相などを挙げました。
 同紙は、真のリーダーシップの要素として、科学への敬意、率直なメッセージの伝達、根拠と証拠の継続的な更新、財政支援の迅速な保障等を指摘しました。
 公衆衛生対策の責任者である都道府県と政令都市・中核市の首長にも、この要素を踏まえた対応を期待したいものです。
 県民運動にも、首長に対する提案と、眼の前で展開されている「対策」を評価し発言する、タフな努力が求められていると思います。

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