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基調講演の紹介〜西原由記子さん [2008年03月06日(Thu)]
最初に自死遺族ケアのシンポジウムを考え時に思い浮かんだのは、過去と未来をつなぐ、つまり”今”でありライブ感のあるシンポになれたらいいなあということでした。一言で遺族ケア、とりわけ自死遺族ケアといっても本当にいろんな考え方、見方があります。良かれと思った事が良くなかったり、多くの人がいる場にいてかえって孤独感を感じる事だってあるかもしれません。・・・なぜ自分を遺して逝ってしまったのかについて問い続けるのと同じように、本当の自分を認めてくれる場所がどこなのかについても問い続けるのは、大事なことである一方で、とてもたいへんな作業だと私は思います。そこで安易に「そんなことは考えるべきではない」とか「自殺は○○のせいだ」「こういう遺族ケアがいいのだ」ということを一方的に発信するのではなく、特に現場で関わってきているいろんな立場から一緒に考えることが今求められているのではないかと思いました。

そんなことを考えて、じゃあ最初に誰にお話してもらうのがいいだろうとなったときに、脳裏に浮かんだのが西原由記子さんでした。「自殺する私をどうか止めて」の著者であり、東京自殺防止センターの創設者である西原さんは、本当に波際での自殺防止活動に取り組まれる過程の中で、日本では誰よりも早く遺族の存在に気づき、かれらの声こそ聞かねばならないと考え、電話相談のみならず、都内での遺族のつどいも開いてこられました。今とは違い、社会的な注目もそれほどなかった時代から、今に至るまで、片時も休まずに取り組まれてこられた情熱こそ、今の私たちが受け継がねばならないものと思い、ご依頼申し上げた所、多忙にも関わらず奇跡的に日程の都合も良く快諾してくださったのでした。わずか30分と限られた時間ではありますが、これまでの歴史を最も紡いでこられた西原さんのお話を聞きながら、今、そしてこれからの遺族ケアについて考えたいものです。

今回のシンポジウムに際して、西原さんの声を紹介しておきます。
「遺族関係者の方々が安心して語り、涙を流し、あるいは怒りをぶつけてくださる場を提供して参りました。30年間、横に座って辛いお気持ちを聞かせていただき、共に悩み、共に苦しみ、手を取り合ってほっとするひと時を過ごしてきました」
Posted by yang at 00:33
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