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Sexuality 夜話 @仙台

地域の多様なセクシュアリティの人たちの談話会
セクマイ夜話のお知らせと、
世話人:小浜耕治の、
セクシュアリティ・人権関連のお話を発信します。


ドラマの外にいたあの頃〜新鮮なゲイもうっかり女子に告る [2019年06月01日(Sat)]
NHKのドラマ「腐女子、うっかりゲイに告る」が放映中ですが、
先日、これをネタに女子大で講義をしてきました。

ゲイが「女子とも付き合ってみた」というのはあるあるな話です。
しかし、付き合った女子にとっては迷惑な話で、
体裁の悪い「不都合な真実」だったりするわけです。
ゲイコミュニティの中ではよく話されたりすることですが、
講演でおおっぴらに話すことはどうも体裁が悪い。
「女子とも付き合ってみたんですが……」とか、
さらっと触れるくらいでした。

今回は、意を決してこの事をじっくり話してみました。
少人数に向けて、ドラマの構図と並べて、ということで、
ちょっぴり冒険してみたくなりました。
結果、その頃の自分の気持ちを呼び起こすことができたように思います。

ドラマの相関図はこんな感じ。
IMG_20190601_131103.jpg
腐女子うっかりゲイに告るの場合
https://www.nhk.or.jp/drama/yoru/fujoshi/html_fujoshi_cast.html

私の高校時代はこう。
DSC_0755~2.JPG

女子の友だちがたくさんいた高校時代。
女性的で、周囲にはソッチ系とバレバレだったものの、
頑なに自分のセクシュアリティは否認していました。
でも、否認はしても、恋には落ちるのです。
同学年の彼をどうにも好きになってしまって、
肩を組まれたりするとドキドキし、
近くにいると、体温が感じられるくらいににじり寄って
ぽーっと胸が熱くなったり。
でも、こういう感情を受け入れるということは、
自分がゲイだと認めることになる。感情を募らせることで、
本当にゲイになってしまう。本格的なヘンタイになる。
心にしまわなければ、でも近付きたい。
千々に乱れる、オトメ心だったわけです。

女友だちのなかでも特に仲の良かった彼女とは、
放課後をよく一緒に過ごしていて、一部からは
「小浜も男になって来たのか」というように
言われたりもしていました。
そういわれて、悪い気はしません。「普通に戻れる」希望ですし、
こういうドキドキしない楽にいれるのも「恋愛」のひとつだと、
本気で納得していたりしましたから。

大学に入って「遠距離」になってから、
手紙を書いて「付き合う」ようになります。
仙台に来てもらってのデートもありました。
でもね、やっぱり何か違ったんです。
彼女にはわかったんじゃないかなと思います。
さらに関係が進展することはなく疎遠になり、
彼女から改めて別れを告げられて終わりました。

その後も、彼に対する思いはそのままに、
別の女子と付き合ってみるあがきは続きます。
情が移れば家族を作れる。子どもができれば結婚できる。
そんな無謀な試みに付き合わせてしまった。
本当に申し訳なかったと思います。ごめんなさい。
セクシュアリティを受容できない苦しさに、
こんなことに巻き込んでしまったという罪悪感が加わり
20代を混乱のままに過ごして来てしまいました。

29才でゲイバーデビューし、
翌年には現在のパートナーと出会い、
しばらくは自分の本当の人生が始まったと、
その事でいっぱいいっぱいでした。
デビューの前後で人間関係もガラッと代わり、
こうした葛藤と自分勝手な時代には
あまり向き合わない日が続きました。
ゲイライフにも慣れてくると、
さらにゲイとしての自分に自信が出てくると、
この人間関係のギャップを回復したい思いが強まります。
カミングアウト前の自分も後の自分も自分として、
等しく肯定してこそのプライドなのではないかと思うのです。
「不都合な事実」だからといって、
自分の一部をなかったことにするなんて、
やっちゃいけないことです。
あけすけに率直に自分を語ることで、
私を、私に巻き込まれた人を尊重することになるのではと感じています。

ロールモデルという言葉はあまり好きではないのですが、
同性のパートナーシップという選択肢がハッキリと存在することが見えて、
自分もそうできるかもしれないと思えること。
人格形成途上の時に、そんな機会があったら、若い世代の人たちは
ホモフォビアを乗り越え、もっと力強く人生を進めることができるんだと思います。
ちゃんとドラマの真ん中にいて、ステージに昇って、
人間関係の中で確信の持てる生き方を模索することができる。
試行錯誤の中で歩んで行くことができるのだと思います。

ドラマの中のバーのオーナー・ケイトさんは「ショーが始まる」と言いました。
自分からshowを始めて、力をつけ、人間関係を深めることができる。
良くも悪くも、観念でなくてリアルで進んでいける。
そんな時代を作っていきたいと思うのです。
Posted by 小浜耕治 at 11:58 | セクシュアリティ | この記事のURL | コメント(0)
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