• もっと見る

Sexuality 夜話 @仙台

地域の多様なセクシュアリティの人たちの談話会
セクマイ夜話のお知らせと、
世話人:小浜耕治の、
セクシュアリティ・人権関連のお話を発信します。


同性パートナーシップ制度は街の飾りじゃない [2018年08月29日(Wed)]
神奈川県の横須賀市は、多様な性について早いうちから施策を展開してきた自治体です。その横須賀でも同性パートナーシップ制度導入をと当事者団体が要望に行った際、「制度のある自治体に引っ越そうとは思わなかったのか?」という質問が自治体職員からされたということです。

嫌なら出ていけと言われてるようで、というニュアンスで伝えられていますが、「先進自治体横須賀市」ですから、そういう悪意ある発言ではないでしょう。突っ込んだ会話の中、ちょっと不穏当な言葉になってしまったというところでしょう。担当課は不適切であると認識し、ちゃんと謝罪しています。

でも、少なからず違和感が残ります。担当課長のコメントは「引っ越そうとは思わないのはなにか制度に不備不満があるからではと思い云々」とあります。やはり、制度があるところに引っ越したいだろうになぁ、という認識はあるようですね。それって変じゃありませんか?

東京のように基幹自治体が入り乱れてるところですと、あっちへこっちへファッショナブルにお引っ越しもするかもしれませんが、住む場所を定めるってのは本来そんなにシングルイシューでもないはず。この街に住んでいきたい、だからこそ制度が必要だ、という順番のはずです。

「配慮欠く発言」と記事にされた背景には、LGBTという特別な人たちのためにパートナーシップ制度という特別の恩恵を授けてあげよう、それを街の魅力として売り出せる、というおかしな誘導があるように思います。


LGBTは単に多様な性のあり方が典型的でないというだけの人たちで、ごく普通に隣で暮らす市民の一人です。おしゃれな街のアクセサリーじゃない。

同性パートナーシップ制度は、恩恵で授けられるものではなく、制度の不備を補完するための苦肉の策。婚姻の平等において、欠けているものを回復させるためのステップです。魅力が、とかいう次元ではなく、少しでもマシになるようにという、そこに住む人の思いが実現させたものではないかと思います。

住んでいる仲間と共に、なくて困っている制度を埋めて少しでも暮らしやすくしてゆきたい。そんな思いを重ねて前に進んでいきたいわけなのです。


この街で暮らしてゆきたい。
暮らしてゆける街を作ろう。
私たちもそのまちづくりの担い手となろう!
ということです。
多様な性の当事者は、共に住み良い街にしたい当事者なのです。

LGBTへの配慮欠く発言で謝罪 | NHK神奈川県のニュース
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20180829/1050003800.html
検索
検索語句
最新コメント
タグクラウド
プロフィール

Sexuality 夜話 @仙台さんの画像
https://blog.canpan.info/rainbowyawa/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/rainbowyawa/index2_0.xml