前職のさいたま市で制作した絵本のリメイク版! 4/7(火)発売です
制作の経緯と、あらすじ、推薦のことば、使い方をまとめました
★制作の経緯(あとがきより)
この絵本の構想は、2011年、プルスアルハの2人がさいたま市こころの健康センターに勤務していた時に生まれました。安心できない家庭の中で育つ子どもたちを応援するためのグループワークで使用するために、手づくりの温かい素材をイメージし、紙芝居を作りました。
2012年には、同センターで紙芝居を絵本(非売品)にしました。子どもだけでなく、大人が子どもの気持ちを体感し、かかわりへ生かすための素材として、関係機関に設置しました。作成に携わらせていただいたことが、今の活動につながっています。さいたま市こころの健康センター並びに児童相談で関わっていただいたみなさま、ありがとうございました。
プルスアルハの原点でもある「ボクの冒険のはじまり」。「子どもの気持ちを知る絵本」シリーズの第2作として、新たな作品に生まれ変わりました。話の流れはそのままに、絵は全てを描きかえました。主人公リクの想いを、絵本の画面の中で、ダイナミックに色彩豊かに表現しました。テーマカラーの青は空の色。リクは家の中では、ちっぽけな自分を感じて、悲しい気持ちでいるけれど...外には広い世界があります。未来へとつながる世界です。
多くの方に読んでいただけたらと思います。そして、子どもの身近な大人から、全国でがんばっているリクへとメッセージが届いたら幸いです。
★あらすじ
主人公リクのお父さんとお母さんは、最近ケンカしてばかり。愛犬のソラだけが、かなしい気持ちを話せる相棒です。ケンカはときにエスカレートし、とばっちりがくることも。担任の先生が顔のアザに気がついてたずねてきますが、リクはお母さんをかばって何も言いません。
ある日、お腹が痛くなって訪れた保健室。先生はリクの話をするペースを大切に接し、両親のケンカはリクのせいではないことを教えてくれます。
★推薦のことば[犬塚峰子先生 大正大学人間学部臨床心理学科]
親同士のけんかや暴力は、子どものこころを深く傷つけ、大きなかなしみをもたらします。そして、自分が親の笑顔を引き出さなくてはいけない、だって自分のせいでこうなっているのだからと、出口のない孤独な努力にこころとからだをすり減らし、自尊心がそこなわれていきます。
この絵本では、傷ついたボクが迷路から抜け出し、「ボクがボクである」ことに向かって歩み出すようすが、繊細な絵と言葉で描き出されています。
ボクの力をパワーアップしたものは何でしょうか。答えは絵本の中です。
ヒントは、はちみつ入りのホットミルク。もう少し言ってしまうと、だまって頭をなでてくれる手、「ボクの好き」を見つける冒険。そして相棒ソラ。
★構成と使い方
・子どものまわりの大人の方が、子どもの気持ちを知り、かかわりのヒントにしていただくための絵本です。本作では、保健室の先生が、大人のひとりのモデルです。
・子どもの頃に感じたきもち、いろいろな工夫...大人の方ご自身のための絵本でもあります。
・相談室に置いて、子どもが自分のペースで手にとれるようにしたり、安心できる関係の中で子どもと一緒に読むこともできます。
・巻末には、ポイントをギュッとまとめた解説がつきます。
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子どもの気持ちを知る絵本A
『ボクの冒険のはじまり─家のケンカはかなしいけれど...』
プルスアルハ著 ゆまに書房
2015.3.31刊行
B5版/52ページ 定価:本体1,800円+税
ISBN978-4-8433-4602-0 C0311
Amazon http://www.amazon.co.jp/dp/4843346020
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