札幌レモンベーカリーでパン作り講習会 [2010年10月24日(Sun)]
先日、食の自給ネットワーク小麦トラスト部会が主催する
パン作り講習会に参加してきました。 会場は、札幌のレモンベーカリー。 シロクマ北海道食品が経営する、 北海道産小麦を使ったパン屋さんです。 店には、美味しそうなパンがいっぱいです。 さて、この講習会には、去年カミさんが参加しており、 なら今年はオレ!って参加することに。 カミさんに「男の参加者いた?」って聞いたら「いたよ」って。 行ってみると男は私だけ。 聞くと「去年も男性がいましたよ、一人ね ![]() まあ「いた」には変わりない。 とにかく始まりました。 (事情があって30分遅れ。予定の17時までに終わるのは危ういかな) 北海道産小麦(キタノカオリ)、古式原糖、天塩、 ホシノ酵母、生イースト少々、ぬるめの水で捏ねる。 素材のバランスやお湯の温度は、 小麦の質はもちろん、室温その他で変化する。 生地を寝かせる...(写真が無い) 寝かした生地を、(あー何グラムだっけ)分割する。 (コレは先生がやってくれました) 重さを量るにはバネ秤(天秤)を使ってるそうです。 ![]() 左の錘のハネ上がりを見れば適正な重さが分かるので、 デジタルよりずっと早いとのこと。納得。 ![]() で、また寝かせる。 寝かせる時間、控えてないなあ... ↑ ヤル気あんのかー! ↑ いや、満々。 で、これから寝かす生地。 ![]() そういえば、整形は、 右手なら外側から手元に巻き込むように、 台にややねっぱらせながら転がす。 ![]() ↑ この写真じゃ、分からないよね。まあ、握り方だけ。 ところで、十分に醗酵したか、 張りのある生地になっているかは、 丸めてちょっと切れ目を入れると分かるそうです。 張ってると、切れ目がキレイにすぐ開く。 こんなふうに。 ![]() ダメだと、切れてもべたーってして開かないそうです。 さて、寝かしたあと、 それぞれ思い思いに整形し直して、トッピングしたり、詰め物したり。 またまた写真が無い... (ここから焼き上がりまで、カメラの調子が悪くなり写真がありません) 材料は、カスタードクリーム、つぶあん、こしあん、チーズ、甘納豆、 チョコレート、しろごま、けしの実、干しぶどう、くるみ。 この作業で、今日のメンバーの特性が出た。 みんな思い切りがよく、迷わないので、一気に30分の遅れを挽回。 いつもは、ここではなはだしく遅れが出るのだそうです。 私が作ったのは、つぶあんぱん、クリームパン、 くるみとチーズと干しぶどうのパン、 ウルトラマンパン(甘納豆が目、口はくるみ、真ん中の線はチョコ)、 チョコとクリームのパン、 そしてチーズとチョコとくるみのパン(混ぜるな危険!〓って感じ) オーブンはガスだそうです。 初期投資はかかるけど、燃料代は電気よりずっと安いし、 使い勝手もとてもいいとのこと。 やっぱり料理は「火」だよねー。 炎が見えない台所なんて寒々しいし。 それはさておき、焼き上がり。 わはは、具を詰め込みすぎて一部中身がはみ出した ![]() 「混ぜるな危険」もはみ出してる。 はみ出した具を食べてみた。 うっ ![]() (でも、持ち帰って冷えたの食べてみたら、以外とイケた) さて、作業の合間に先生にいろんな話を聞けた。 (けっこう若い職人さんだよ) 毎日午前二時に出勤すること。 (今日は、このために午前一時!) 子どもの頃はパンが嫌いだったのに、 大人になって固い重いパンを食べて「美味しい」と思ったこと。 道産小麦は、質のばらつきが大きくて難しい。 一本挽きのとき(一種類の小麦)の時はまだよかったけど、 特に、不作の去年からそれが大きい。 (道産小麦の難しさは、苫小牧のケーキ職人さんも言っていました) パンが好きで、いろいろ食べ歩いて、 自分なりに学んでこの道に入ってくる人もいるけど、 やっぱり「好き」だけじゃ続かないこと。 (だって、勤務形態がハードだよね) 「美味しいパン屋」って、誰が美味しいと言ったからでもないし、 ハード系のパンが美味しいから全部美味しいというわけではないし、 それぞれに得意分野があるのだから、 つまるところ、 自分の好きなパンが美味しいところが「美味しいパン屋でしょ」って。 社長さんも途中で顔を出されて、 少しお話を聞くことができました。 これだけ小麦の不作が続くと、 トラストを続けられない生産者が出てくるかも。 (自給ネット、トラストについてはこちら) 道産小麦は不作で、 値段は上がるが品質のばらつきが大きくなってしまい、 経営者も職人も大変なこと。 道内のある地域では、小麦に未来は無いと判断して、 ニンジンとかにシフトしているところが出てきてること。 一方で、新たに取り組む若い人も出てきていること。 商品の低価格での競争は、 もうこれ以上利益の幅を狭められないところまで来ていること。 などなど。 一部、記憶を頼りに書いてるので誤解があるかもしれないけど、 (ゴメンナサイ) 大変さとともに責任感や理想を追う楽しさも感じました。 やっぱり、食べ物って(食べ物だけじゃないけど)、 生産の現場、作られる現場を見ないとホントのことは分からないよね。 「自分も、もっともっとちゃんとしなくちゃ」、 と思わせるパン作り講習会でした。 |