私たちが苫小牧市議会に陳情書を提出し、趣旨採択され
たことは3月16日のブログでお知らせしました。
せっかくですから、陳情書を出したら議会でどのように
議論されて行くのか、実際の議論の内容も含めて紹介して
みましょう。
陳情書を届ける先は、市議会事務局です。
事務局では、必要事項が記載されているかを確認し受け
取ります。
陳情書の様式は、自治体によってまちまちですが記載事
項に大きな違いはありません。
大抵の市町村はホームページで様式例を掲載しています
ので参考にするとよいでしょう。
陳情書は、最初から議会全体で議論するのではなく、ど
こかの委員会で審査されます。
私たちの陳情書は、文教経済委員会に審査されました。
(議論の内容は、後述します)
委員会では、陳情書提出者がその場で陳情書の趣旨を説
明することができます。
何人かで出席することができますが、発表者は一名だけ
です。
また、傍聴もできます。
文教経済委員会では、議論の結果「趣旨採択」という結
論になりました。
陳情に対する最終的な結論には幾つかの種類があり、次
のようになっています。
採択(全面的に賛成)、
一部採択(陳情書の中の一部に賛成できる部分がある)
趣旨採択(可能でない部分があるが、全体的には賛成で
きる。趣旨には賛成できる)
不採択(賛成できない。議会議論の対象外等)
できる部分がある)
この後、本会議(全体での議論)に送られ、委員長から
委員会での審査結果を報告し議論されます。
と言っても、報告に対し議長が「委員会の結果に異議は
ないか」程度を問うくらいで、すぐにそのまま議決されま
す。
さて、委員会での議論は記録として残らないようです。
私たちは、複数で出席しましたので、その簡単な記録を
とってありますので、それを少し紹介しましょう。
ただし、メモから起こしたものだということ、また、陳
情側のとったメモなのでいくらか主観も入りかねないもの
ということは理解してくださいね。
《議論の概略》
◎各議員の発言のまとめ
○陳情まで出されるとはどういうことか
○なぜ情報公開しないのか
○自治基本条例等から、すぐさま情報公開すべきである
○PTAや市民と議論し理解を得て行くべきだ
○パブリックコメントをしないのはなぜか、初歩的なこ
とであろう
○管理・運営の面で議論してはどうか
○建設・設備の面でも説明すべきであった
○PTAを中心に知らせるべきではないか
○市教委の対応は不十分ではないと思うが、陳情者と市
教委にズレがあるのではないか
◎市教委(学校教育部長)の説明
○建設内容が決定する前に、ホームページ上で開示して
いく
○今まで、全く公開していないのではなく、いろいろな
観点で公開して来た
○重要な計画に対してパブリックコメント等を義務づけ
ている自治基本条例は4月からの施行であり、この前
から計画を作り始めている建替え計画について、その
ようなことをする必要は無い。
○建設設備内容はもう変えられないので、パブリックコ
メントをしない。
○今後は、市民に対し説明、意見募集をして行く
○説明を「不特定多数」にすいるのはどうなのか、給食
費未納の話までになったら不安。
○ぱく2の意見は一部取り入れた。
○PTAのようなきちんとした団体からの意見であれば
進めて行きたい。
市教委の説明をまとめるとこうなります。
○建設設備の面の計画はもう変えないが、その他の部分
の意見を募集して行きたい。
○ホームページを使って、情報公開して行く
○パブリックコメントはしない。
○なんらかの形で説明会は行う。ただし、不特定多数
(多分、市民全体を差すと思われる)への説明会と
なるかは分からない。
私たちが市教委の説明に対して問題だと思うのは、
「公開してないわけではない」「パブリックコメントは
できない」「きちんとした団体」という部分です。
市教委は、質問書を提出し情報公開請求をする私たち
には情報を提供してきました。しかし、給食センターの
ホームページを見ると分かるように、なんら情報公開さ
れていません。
パブリックコメントを、自治基本条例の施行との関係
から行わないと言っていますが、関係なく行うこともで
きるのです。
私たちは、そういう市教委の姿勢を改めてと訴え続け
てきました。
「きちんとした団体」とは何でしょうか?
なるほど、ぱく2は一部市民の集まりであり、法人で
はなく手弁当で活動する団体です。どこかの権威機関が
お墨付きを与えた組織ではありません。
しかし、今まで提出して来た提案書は自分たち以外の
市民(簡単に言うなら逆の意見を持つ人)の意見や企業
の意見等も参考にして来ました。
陳情書の提出に至る過程も、3年間市教委と話し合い
様々な手順を踏んだ結果です。
いきなり「言うことを聞いてくれないから」等と陳情
書を出したわけではありません。
市教委は、行政と市民の関係、自治とはどういうもの
かを今一度考えて欲しいと思います。