北杜夫... [2011年10月29日(Sat)]
北杜夫さんが亡くなりました。
中学校の時に、教科書に載っていた 「どくとるマンボウ航海記」で北さんを知り、 初めて買った文庫本が、 北さんの「あくびノオト」。(中学生のとき) いや「へそのない本」だったかな。 代表作の「楡家の人々」や「夜と霧の隅で」「幽霊」などは、 難しそうでだいぶ後から読みました。 「どくとるマンボウ航海記」も全部読んだのは、ずっと後。 しばらくエッセイと短編が収められたものを読んでました。 北さんの文章の中に現れる、 恥ずかしがり屋な部分、 シニカルな部分、 それなのに素直に自分を表しちゃう部分、 大げさに話を膨らませる部分、 そういうところが大好きでした。 特に、比喩の仕方が個性的で、 私もかなり影響を受けてます。 5年以上、北さんの作品は買ってませんでしたが、 (最後に買ったのは「母の影」かな) 中学生以降、ずっと一番好きな作家です。 というか、小学校の時は作家なんて知らないし、 これから最も好きな作家が現れるとも思えないので、 死ぬまで一番で、結局ずっと一番好きな作家ということですね。 亡くなった日の2日後、 私は、自分が卒業した中学校の40周年記念行事に パネリストとして参加することになってました。 中学校から仲の良かった友達にも亡くなっているのがいますが、 こうして少しずつ「思い出」が、 向こうの世界へ行ってしまうのかなと、 ちょっと感傷的になりました。 |