「感染予防」と「発症予防」 [2021年08月27日(Fri)]
「新型コロナウイルスにかからないように感染を予防する」と言ったりします。
実は、ここには「感染予防」と「発症予防」の2つの段階があるんですよね。 手洗いや三密を避けるというのは感染予防です。 免疫力を高める、ワクチンを接種するというのは発症予防です。 んなことどうでもいい? んー、その気持ちもわかる、理屈っぽいかなあとも思うんだけど、だけど...。 これだけ毎日「感染者数更新!」とか煽り報道が続くと、やっぱりここは明確にしとかなくちゃと思うんですよね。 だって「ワクチンを接種すれば感染は減る。みんなのためにワクチンを」的な報道や意見は散見するし、「ワクチンを接種すればマスクしないで孫に会えるよ、おじいちゃん!」みたいな報道もあるしね。 「ワクチンを接種すれば感染は減る」というのは、ワクチンが有効であれば「発症者」が減り、発症者が減ればウイルスの排出が減るから結果的に感染者が減るという理屈だと思います。間違っているとは思いませんが「ワクチン接種=ウイルスが体に入ってこない=ワクチン万能」という誤解につながると思うんです。 それは、一番重要な「そもそも自分に備わっている免疫力」が軽視されることになると思うんですよね。 新聞では、遂に「子どもにワクチン急務」という大見出しまで出るようになってしまったので、早くデータとかで違う見方を示したいと思うってるのですが...我慢して、もうちょっと基本的な考え方を。 感染予防も発症予防も、そもそも自分自身に備わった異物侵入に対する防衛機能が基本です。 マスクは、そもそも鼻呼吸という優秀な防衛機能があってこそのもの。 手洗いは、100兆個を超える人の体の表面にいる常在菌の均衡が取れていてこそのもの。 ワクチンは、体内の免疫力が正常に働いてこそのもの。 人の健康は、住まいや食べ物の清潔さや安全性に大きな影響を受けますが、家族、学校、職場の人間関係や仕事その他「社会の中での自分の存在」にも影響を受けます。 マスク、手洗い、ワクチンはもちろん、休業、休校その他様々な社会活動に関する制限が私たちの身体、私たちの社会の本来の機能を阻害するようでは、ウイルス撲滅どころか負のスパイラルに陥っていきます。 でも「本来の機能」を維持するのって結構大変だから、ついついマスクとか「対処療法」的な方が注目されちゃうんですよね、その方が手軽だし、ビジネスチャンスにもなるから。 「予防」とは何か「私たちのしている対策は本当に真っ当なことなのか」。 ここで振り返ってみるべきだと思うのです。 |