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ペルーアマゾン便り

南米ペルーのアマゾン地域でNPOアルコイリスが行っている国際協力事業を中心に報告するブログリポートです。対象地域はペルーの中央ジャングルにあるウカヤリ州で、主にアグロフォレストリーを中心とした、コミュニティトレードと伝統植物の活用促進を目的としています。
このブログではNPOアルコイリスの活動と自分が参加している日系社会、それからペルーの情報を記載しています。


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ロケットストーブ式露天風呂 [2015年03月15日(Sun)]

ペルー特にアマゾンではお風呂に入る習慣はないですが、アマゾンハーブを活用したお風呂は最高だろうとずっと思っていました。日本にいた頃からアマゾンの人たちにお風呂の良さ、健康への好影響、QOL(生活の質)の改善などを伝えたいと思っていました。インターネットなどで、マキを活用したお風呂の設計をいくつか見つけることが出来たので、2014年の半ば頃、建築技師のT技師と相談したところ「銅管の螺旋状」を使った設計を試みることになりました。


R1077844.JPG
お風呂は八角の形で作ってもらい、
銅管をつなげるための鉄管や水管なども
T技師の指示のもとに配置しました。
写真では銅管の螺旋をつなげるために
穴を掘っている様子です。
(2014年10月の様子)

R1077852.JPG
銅管の螺旋と水管をつなげるための
穴を掘っています。
(2014年10月の様子)

R1077911.JPG
町で購入した銅管を
螺旋状に形を整えている様子です。
本当は螺旋状のものを購入したかったのですが
見つけることが出来なかったため、
自分たちで形を整えることになりました。
慣れていない作業ですので、上手く
曲げられなかった箇所はいくつもありました。
(2014年10月の様子)

R1077926.JPG
穴に銅管螺旋を入れて、
空気を取り入れるための吸口も
つけました。

R1077952.JPG
当時、マキを直接穴に入れて
お湯を温めていましたが、
時間がかかる上、大雨が降る際に
雨水が土の中から大量に浸透し、
火を消していました。
雨の日が一番お風呂に入りたいのに
これでは無理だと判断し、また
T技師と相談して、設計を改善することに
なりました。

DSC03841.JPG
雨水が浸透しない様にするため、
コンクリートの壁を作ることに
しました。
(2015年3月の様子)

R1078540.JPG
コンクリートには
浸透性吸水防止剤も入れました。
(2015年3月の様子)

R1078586.JPG
銅管の螺旋状の形を保つために
いくつかの鉄棒を針金で止めました。

R1078594.JPG
形を整え直した銅管を
再び配置しました。

IMG_6957.JPG
燃焼効率を高めるために
ロケットストーブ方式に
変えることにしました。
溶接技師にお願いして、
鉄板で形を作ってもらいました。

IMG_6953.JPG
ロケットストーブ式に変えてからは
お風呂のお湯を温めながら、料理も
作れることになりました。

R1078449.JPG
大き目なお風呂ですので、
ロケットストーブ式に変えても、
お湯を温めるのに2時間〜3時間かかります。
今後、手作りソーラーウオターヒーターの
活用でどれだけ時間の短縮とマキの使用料を
減らせるかが課題となりました。


アマゾンのハーブ浴に使われるアロマ・ハーブ(Sharamasho、ユーカリ、柑橘類の葉っぱ・皮、マンゴの葉っぱ)などを入れるとお風呂のリラックス効果が高まります。畑での肉体労働の後にこの様なお風呂に入れるのは本当にありがたいことです。最初、慣れていない技師たちはお湯に入るのに戸惑いを感じていましたが、今では肉体労働の後に欠かせないものとなりました。今後、マシセアの農家たちにも体験してもらいたいと思っています。


低コスト・ロケットストーブ [2012年07月26日(Thu)]
ライン作業長は農家たちのことを考えて、お金を殆どかけないで作れるロケットストーブを作って見ました。

RIMG6860.JPG
今まで金属製で作っていたロケットストーブ
形を真似て作業長が土を中心に
作ったロケットストーブです。
この形では上手くヒートライザーが
出来なかったので、バーントンネルを
改善する必要がありました。


RIMG6888.JPG
最初のバーントンネルの形です。
空き缶を重ねて作ったものです。


RIMG6885.JPG
形を改善してから
上手く火が上手く
出る様になりました。


RIMG6879.JPG
結果は予想を超えるものでした。
これであれば、作成コストは0に
近いですので、貧しい農家たちにも
手が出しやすいと思っています。


ライン作業長は常に農家目線で物事を考えていますので、この様な発想になります。しかるべきタイミングが来れば、普及を始めたいと思っています。


ロケットストーブ3号での料理 [2012年07月21日(Sat)]
RIMG6776.JPG
農園で通常使われている
薪ストーブの灰を集めて
もらっていましたので、
今回は砂ではなく軽い灰を
断熱材として使うことが出来ました。


RIMG6782.JPG
出来上がったロケットストーブ3号で
初めての調理です。
ライン作業長の十八番の
INCHICAPIスープを作りました。


RIMG6783.JPG
火力は非常に強く
アッと言う間に
沸きました。


RIMG6794.JPG
トウモロコシの粉末を入れて
出来上がりです。


RIMG6796.JPG
好きな鳥のもも肉を
選びました〜〜。


PENT2802.JPG
娘は初めて食べるスープだと思いますが
勢いよく食べました。


小さな枝で大きな火力が得られ、煙が少なく、調理時間は短縮できるので、農地ではロケットストーブは本当に便利です。

ロケットストーブ3号 [2012年07月20日(Fri)]
以前、スクラップ屋で購入した産業用の氷の型と日系人協会プカルパ支部の会長に頂いた農薬をまくためのタンクで、KIZUNA農園のためのロケットストーブ3号を作ってもらいました。

PENT2747.JPG
まずは断熱材を入れるための
アルミの円柱を溶接屋にお願いしました。


PENT2759 (2).JPG
農薬をまくためのタンクを
切ってもらっている様子です。


PENT2765.JPG
タンクを切り終えて
産業用の氷の型を切るための
準備をしている様子です。


PENT2777.JPG
溶接道具で産業用の氷の型に
切れ目を入れている様子です。


PENT2780.JPG
最終段階に入ってきました。
切ったタンクを氷の型に
溶接する直前です。


続く・・・

ロケットストーブの材料探し [2012年05月31日(Thu)]
ロケットストーブの特徴の一つは2次燃焼で排気ガスまで燃えるところにあります。今ままで試した1号2号では、燃焼が上手く行っている時は確かに煙は出ませんが、マキを新しく入れたり、温度が減少したりすると、黒い煙がモクモクと出て、鍋を真っ黒にしてしまいます。そこで、煙突付きの新たな型を試そうと思い、スクラップ・リサイクル屋を出歩きました。

maki06.jpg
煙突付きのロケットストーブです。
図面は「地球のココロ」と言う
ページのものです。


RIMG0151.JPG
スクラップ屋です。


RIMG0154.JPG
入った瞬間はゴミのたまり場に
見えますが、ゆっくり見ていくと
宝が眠っていることが多いです。


今回は4か所周りましたが、残念ながら探していた金属製のバケツが見つかりませんでした。お店の人に尋ねたら「さっきまでたくさんあったけど、丁度リマにスクラップを運ぶトラックが来て、全部持ってっちゃったよ」と言っていました・・・少し時間をおいてまた行く予定です。

RIMG0159.JPG
帰り際に大学の木工工場により
普段燃やされている材木の切れ端などを
もらってい行きました。


RIMG0160.JPG
農民組織化担当が材木の切れ端を
運んでいる様子です。


ロケットストーブ2号の仕上げ [2012年05月28日(Mon)]

ロケットストーブ2号について:https://blog.canpan.info/pucallpa/archive/325

全ての材料を組み立てると下の写真の様になりました。

RIMG0074.JPG
組み立てたロケットストーブ2号です。


RIMG0078.JPG
今回、1号と同様、砂を断熱材代わりに
使いました。


RIMG0087.JPG
点火する前の記念写真!!


RIMG0089.JPG
向上の周りにあった小枝を拾い集めて、
早速試してみました。上手く炎が出るのを
確認して、お湯沸かしにチャレンジしました。


RIMG0094.JPG
お湯は見事に15分ちょっとで沸きました。


ロケットストーブ2号を使ってみて、1号に比べるとマキの投入が行いやすく、長く調理するには便利だと気が付きました。2号の高熱煙突を大きめ(約8インチ)を選びましたので、火力は凄いです。「2号であれば農家たちも喜んで使うと思うよ」と農民組織化担当が喜んで言っていました。

煙についてですが、上手く燃えているときは煙は一切出ませんが、油断してマキが少なくなってしまうと(温度を下げてしまう)とモクモクと煙が出ます。今回はいろいろ試していましたので、鍋は最終的に真っ黒となりました。

それからマシセア地区では金属の箱や円柱は揃えにくいので、近々、農園では土のロケットストーブにチャレンジしてみたいと思っています。

ロケットストーブ2号前編 [2012年05月28日(Mon)]

ロケットストーブ1号について:https://blog.canpan.info/pucallpa/archive/324

ロケットストーブ1号を試して、マキの投入に手間がかかると言うことを確認して、ネットで新たな型を試すことにしました。いつものようにまずはスクラップ・リサイクル屋に行って材料を探しに出かけました。

RIMG0054.JPG
スクラップ屋で材料を
交渉する農民組織化担当です。
この様なお店では必ず値段交渉をしないと
かなり高く売られます。


RIMG0061.JPG
スクラップ工場で購入した
中古のアルミ板と農民組織化担当の足元に
あるのがヒートライザー(高熱煙突)に使う予定の
鉄パイプです(約8インチ)。


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アルミ板で断熱材を入れるための
チューブを作ってもらっている様子です。


RIMG0067.JPG
この缶は元々産業用の氷を
作るための型だったみたいです。
道具がないので大学の近くにいる
バイクの修理屋さんに切ってもらいました。


RIMG0073.JPG
缶は最終的にこの様な形に
なりました。


続く・・・

ロケットストーブ1号の仕上げと試作 [2012年05月26日(Sat)]

ロケットストーブの材料集めの様子:https://blog.canpan.info/pucallpa/archive/323

最終仕上げとして、一斗缶をもう1個切り、高さの調整をしました。最初はパイプを切る予定でしたが、ネットで作り方を見ていたら、高めの方がいいとありましたので、缶を付け加えることにしました。それにペルーではストーブが殆ど使われていないため「煙突用の九十度に曲げられたパイプ」は手に入らず、曲げられたパイプを見つけるのに苦労したので、切って失敗したら大変だと思い、まずは缶の追加を考えました。

RIMG0012.JPG
余分に購入した一斗缶を
ライン作業長が切っている様子です。


RIMG0003.JPG
通常断熱剤には灰が使われるみたいですが、
大量に手に入れるのが難しく、
取りあえず砂で試作を
することにしました。


RIMG0014.JPG
最終的に出来上がった
ロケットストーブです。


RIMG0032.JPG
早速、近くで拾い集めた
小枝で試してみました。
火力は強く、鍋に入れた
水は見る見る熱くなりました。


RIMG0064.JPG
お湯が沸くのを確認してから
妻が実際にスープを作って見ました。
これも上手く調理でき、
通常のマキコンロと比較できない
速さで出来上がりました。


今回の試作で気づいたことは、この形のロケットストーブだと、マキの量に気をつけないと、炭と灰が溜まり一気に温度が下がります。温度が減少すると煙がモクモクと出ます。それからマキの投入口が小さいため、操作が難しくコツが必要です。

みんなで話し合った結果、この形のロケットストーブの構造は単純で、簡単に作れるが、調理時に手間暇がかかるため農家たちが生活に導入しないだろうと出ました。

ネットで更に情報を集めて、違う形のロケットストーブにチャレンジすることになりました。


ロケットストーブ1号 [2012年05月25日(Fri)]

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モデル農園にあるマキコンロを
用いてスープを作っている様子です。
アマゾン地域の殆どの小農家は
この様なマキコンロを用いて
料理を作っています。


このやり方では、ガスや電気コンロに比べて、料理が出来上がるまでかなり時間がかかります。それから細いマキ・枝では長持ちしないので、太い物を探したり、切り倒したりしなければいけません。何かいい方法がないかと考えていたところ、4月の日本出張中に視察することが出来た小川町でヒントを見つけることが出来ました。

RIMG0186.JPG
小川町で初めて見た
ロケットストーブです。


日本から帰ってきて、早速作って見ようと思い、ネットで様々なロケットストーブのモデルを探しました。その中でも構造が一番単純なものを選び、農民組織化担当と材料を探しに出かけました。

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プカルパにはペットボトル、
プラスチック、金属品などの廃棄物を
買い集める場所がいくつかあります。
今回はリサイクルもので、出来るだけ
安く仕上げようと思っていましたので
まずこの様な店を出歩きました。


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金属を中心に買い集める
お店です。
ここではロケットストーブの
中心部にある管を
購入しました。


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お店を7か所周って
なんとか材料を揃え、
作り上げた
ロケットストーブ第1号です。


ロケットストーブの最終仕上げと試作に続きます:
https://blog.canpan.info/pucallpa/archive/324