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ペルーアマゾン便り

南米ペルーのアマゾン地域でNPOアルコイリスが行っている国際協力事業を中心に報告するブログリポートです。対象地域はペルーの中央ジャングルにあるウカヤリ州で、主にアグロフォレストリーを中心とした、コミュニティトレードと伝統植物の活用促進を目的としています。
このブログではNPOアルコイリスの活動と自分が参加している日系社会、それからペルーの情報を記載しています。


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強風による被害A [2016年04月28日(Thu)]
昨日、プカルパ市を襲った強風についてインターネットや新聞でも大きく取り上げられていました。






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船にも大きな被害が出て、
IMPETU新聞のニュースによれば
50隻が水没・転倒したとありました。

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プカルパの船着き場では多くの船が
転倒しているのを見ることができました。

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木造の売店が倒れている様子です。

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民家の屋根が吹き飛ばされている様子です。

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屋根が壊されている様子です。

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木が根っこごと倒されている様子です。

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屋根が壊されている様子です。

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看板が特に倒れ、バイクでどこを
走っても見ることができました。


強風による被害@ [2016年04月27日(Wed)]

4月27日にプカルパ市ではいきなり強風が吹き荒れ、アンテナが落ちたり、屋根が飛んだりして町のいろいろな場所で被害が出ました。気象庁の報告によれば気温が急激に減少したことによって、70Km/hを超える強風と大雨が発生したそうです。地域によって気温は一気に35℃から20℃まで下がりました。個人的にはリマの冬の様な寒さを思い出させ、普段使わないジャンバーを着ても寒く感じました。

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丁度バイクで町の中心部に
向かっていた時に強風に
吹かれました。

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バイク、看板、アンテナなどが
転倒したり、場所によっては家の
屋根が吹き飛ばされました。

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巨大なテレビ・ラジオアンテナが
倒れている様子です。

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木が倒れたことによって
電線も一緒に落ちて、
感電事故のリスクも出たため、
街中は2時間近く停電となりました。

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SERENAZGO(公共の警備員)や警察は
直ぐに呼び出され、様々な場所で道路が
封鎖されました。

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民家の屋根が吹き飛ばされた様子です。

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多くの木が倒れたり
折られたりしました。


ニュースを見ている限りでは大きな怪我人や死亡事故は報告されていないのが不幸中の幸いです。

世界的にも地震、台風、ハリケーンなどが発生しているとよく耳にしますが、今後が心配です。プカルパ市ではここまで強い風は珍しく、サッチャインチ畑でどの様な悪影響が出ているかが心配です。

ニュースの情報:
RPPNoticias
PERU21
La Republica


エル・ニーニョ現象の影響 [2016年02月05日(Fri)]
去年の12月〜今年の1月にかけて、厳しい乾季に悩まされていました。サッチャインチ栽培がメインに行われているサンマルティンン州タラポト市やアルコイリスプロジェクトを行っているウカヤリ州プカルパ市でも雨が降らず、サッチャインチ栽培が大きな打撃を受けていました。

2月に入ってから真逆の現象が起きてしまい、大雨が止まらず、町や農地で大きな被害が出ているとニュースで報道されています。

スペイン語のニュースですが、大雨の様子が見れますので、興味のある方は覗いてみてください。



プカルパでの大雨の様子。


タラポトやペルーの各地での大雨の被害の様子。


今後、天候がどう変わって行くかが本当に心配です。




農業省プカルパ支部との協定 [2015年04月27日(Mon)]

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サッチャインチのアグロフォレストリー栽培普及のため、
農業省プカルパ支部(Direccion Regional Sectorial de Agricultura Ucayali)、
マシセア高等技術専門学校(Instituto Superior Tecnologico Masisea)と
NGO Kizuna Amazonicaが三者協定を結ぶことができました。


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協定を何度か訂正し、お互いが了解を
出したところで、サインをしました。

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写真は農業省ウカヤリ支部の
地域局長(Director Regional)が
サインをしている様子です。

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2ヶ月近く調整をした結果、
無事に三者協定を結ぶことができました。

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この三者協定を基に今後、
マシセア地区で様々な活動が行われていく
予定ですが、まずは細かい計画、予算作りに
取り組んで行きます。


農業省でもサッチャインチを大々的に販売を促すよりも、慢性栄養失調を改善するために、農家たちの間での消費を促す活動を多く行われることになりました。農業省ウカヤリ支部の局長が「ウカヤリ州は資源に恵まれた地域なのに、国の統計では慢性栄養失調が最も高い州の一つに含まれている。この状況は食べるものがないと言うよりも、栄養に良いものが畑にあっても消費する習慣がなければ、農家たちは決して口にしない。例えば、地域政府が栽培普及している『カカオ』は非常に栄養的に良いが、農家たちは販売しても、食べている人は殆どいない。国連のMDGsにもある様に『極度の貧困と飢餓の撲滅』は大きな課題なので、この新しい協定を通じて、収入の向上はさることながら、少しでも農家たちの栄養改善が出来ればと思っている。サッチャインチには機能性や高品質のタンパク含有が高いと聞いているので、栄養改善には非常に向いた農作物だとみている。今後が楽しみだ」とコメントしていました。

この協定を機能させるためにはいくつかの課題を乗り越えなければいけないが、少しずつ力を合わせてやっていきたいと思っています。


プリン村からの工場訪問 [2015年03月19日(Thu)]
マシセアのプリン村からA農家がUNU(ウカヤリ国立大学)の工場にサッチャインチを50Kg持ってきました。A農家はプリン村の先住民族村の代表でありながら、音楽活動もやっています。彼は初めの頃、あまりサッチャインチを信用していませんでしたが、近くでE農家が一生懸命やっているの見たり、定期的に技師たちが技術指導に行ったりして、試してみる気になったそうです。今では家族のサポートも得て、積極的にサッチャインチ栽培に取り組んでいます。


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今回持ってきたサッチャインチの
品質チェックを行いました。
A農家は搾油している様子を初めて
見ることができ、嬉しそうにしていました。

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出てきたオイルは非常に品質が良く、
A農家も簡易酸化チェッカーの色を見て
「なるほど、こうやって品質を見るんだね〜、
僕が持ってきたものはいいと言う意味だよね?
嬉しいよ」と言っていました。
搾りたてのオイルもみんなで味見をして
「このオイルが体にいいのであれば、
毎日飲みたいね〜。ナッツのほのかな味もあって
美味しいし」とコメントしていました。


今後はまさに各村でサッチャインチオイルやトルタを消費し、栄養改善に力を入れていく予定だと説明したら、A農家は非常に嬉しそうに「僕も積極的に手伝っていきたい」と力強い言葉を頂くことができました。

品質管理専門家のプカルパ訪問 [2015年02月16日(Mon)]

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アルコイリスの品質管理専門家のCHさんが
プカルパに来てくれました。
今回はプロジェクト全般の話を
技師たちと行い、最後には加工や
品質管理に関するアドバイスを行ていました。

大学の工場にも行き、ライン作業長と
加工全般の注意点について話をしていました。

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NGOの会計士とのミーティングが終了してから
撮った写真です。CHさんは自分の会社を経営している
こともあり、我々より会計や税務に詳しので、
今回会計士との話し合いの場を設けました。
決算や税務が主なテーマでした。


トリコデルマ菌の到着 [2014年12月29日(Mon)]
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SENASA(農業検疫局)から
トリコデルマ菌が到着しました。


トリコデルマ菌はツチアオカビの名で呼ばれることもあるそうです。一般に森林土壌などに多く、枯れ木や朽ち木などにもよく繁茂します。このカビには他の菌の生育を妨げる物質を分泌する特性を持っている(他感作用)と言われています。ペルーでもこの特性を活かして、様々な病害の予防、若しくはコントロールに使われています。

アルコイリスのG技師はいろいろ調べた結果、煤病やフザリウムには効果があると見つけました。早速、試してみたいと言う思いが強くなり、自分のルートを使って、リマ市のSENASA(農業検疫局)から取り寄せることができました。

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到着したトリコデルマ菌の箱を
手にしているG技師です。

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箱を開ける時も、新しい玩具を
もらった子供の様にウキウキした
顔で開けていました。

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素人から見ると
全く価値のない
青くカビタ米にしか
見えません・・・

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今後このトリコデルマ菌を
使ってプリン村のE農家の畑で
第1回の試験を行う予定となっています。
トリコデルマ菌は煤病やフザリウムを
コントロールするとされていますので、
その効果に大きな期待を抱いています。



新しい手動莢剝き機 [2014年12月01日(Mon)]

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若い農業技師たちの努力のお陰で
マシセア地区での活動範囲が広がり
着々と対象農家が増えて来ました。
その影響で、サッチャインチの莢を
剝くための手動莢剝き機を5機
追加しました。

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プカルパ市ではこの手動莢剝き機を
作っている技師は一人しかおらず、
5機作るのに約1ヵ月半かかります。

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T技師が新しい手動莢剝き機を
試している様子です。


マシセア地区の各村の畑の進展状況に合わせて、これらの手動莢剝き機を配って行く予定です。畑の大きさ、畑と畑の距離、収穫量などを計算し、大体農家3〜5人に1機渡しています。



JICAのウカヤリ国立大学視察 [2014年10月20日(Mon)]
2012年6月からJICAの草の根技術協力事業(パートナー型)により「マイクロビジネスによるアグロフォレストリー生産者コミュニティー支援事業」をウカヤリ州で開始し、10月半ばにJICA東京による中間レビュー調査が行われました。

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ウカヤリ国立大学の調査視察の様子です。
大学側から学長や工場運営委員長が参加しました。
学長や運営委員長から挨拶と今までのプロジェクト
経緯についての説明がありました。

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T技師からサッチャインチの加工全般についての
説明が行われ、特に品質管理に集中しました。

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手動搾油機で搾油と酸化チェックの
デモンストレーションが行われました。

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プロジェクトが持っている特徴や弱点に
ついても説明が行われました。




プカルパから無くなりつつあるルプーナ [2014年10月04日(Sat)]
数十年前まではプカルパ周辺では巨大なLupuna(学名:Ceiba pentandra)で溢れ、子供の絵本や詩が出来るほどでした。木材としては柔らかいため、人気はありませんでしたが「合板」の技術が進んだことによって無責任な伐採が急速に進みました。プカルパ市内では唯一見られる場所は「Lupuna公園」で観光目的として残されています。


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Yarinacocha地区にある公園の
Lupunaの木です。

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ネットで調べた限りでは日本語では「カポック」と呼ばれており、高さ60〜70メーター、直径3メーターまで成長するとありました。それから、カポックの実から採れる繊維は撥水性に優れ、枕などの詰め物として使われている他、第二次世界大戦中は、救命胴衣にも利用されていたそうです。最近、この繊維が油を大量に吸収することが発見され、油吸収材として使用されるようになった他、農薬・化学肥料を使わず、また、樹木を切り倒す必要の無いなどのことから、地球に優しいエコロジー素材としても関心が高まっているとありました。

マヤ文明では聖なる木とされており、グアテマラでは国木とされています。産業用途や伝統的な利用用途はたくさんありますが、現在プカルパではLunpuna由来の素材を手に入れるのは本当に難しくなりました。

KIZUNA農園では何本かLUPUNAの苗を植えていますので、今後大切に育てていきたいと思っています。自分は見れないかもしれませんが、子供たちがプカルパでも巨大なLUPUNAが見れたらいいな〜と思っています。

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