• もっと見る
« 2025年03月 | Main | 2025年05月 »
<< 2025年04月 >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
最新記事
カテゴリアーカイブ
月別アーカイブ
日別アーカイブ
ベトナム戦争終結50年=再びアメリカ敗北の2025年[2025年04月30日(Wed)]

DSCN3264キツネアザミA.JPG

キツネアザミという野草らしい。土堤では見かけたことがない。昨日のレンゲ畑の中に混じって、背高の頭に小ぶりのアザミのような花を載せている。
幾通りかの別名があるらしく、「キツネアザミ」の名は、アザミかと思ってよく見たら違っていてキツネにつままれた感じがするからだとか。

*******

◆ベトナム戦争終結から50年という4月30日、TVの特集もいくつかあった。
サイゴン(現ホーチミン市)の米大使館からヘリで脱出する映像はアメリカ敗北の現実を生々しく伝えていた。
奇しくも第2期トランプ政権百日の総括がさまざまなメディアに報じられ、かつアメリカのGDP成長率がマイナス0.3%と速報された。

さまざまな指標が大国アメリカの崩壊を示している――キツネが人間をダマしているのでは決してない。




満開のレンゲにミツバチたち[2025年04月29日(Tue)]


俣野の田んぼにレンゲが満開だ。

DSCN3274.JPG

DSCN3260.JPG

DSCN3279.JPG


ミツバチも忙しい

DSCN3280.JPG


DSCN3285.JPG



北海道の東部は時ならぬ雪というが、こちらは春たけなわの気温22℃。
細長く伸びた列島ならでは、を実感する季節。



藤の花は優しい[2025年04月28日(Mon)]

PXL_20250428_055257608.jpg

境川遊水地公園の藤棚。曇り空だったのがちょっと残念。

***

◆通院の予定があったのを全くすっぽかしていたことに、一週間して()気づいた。

「忘れっぽいのはステキなことです」という歌があったけれど(中島みゆき「傾斜」)、常用薬が底をつくのは心細い限り。
幸い連休の谷間、クリニックは開院日だったので、電話で処方箋をお願いして事なきを得た。

藤の花言葉は「優しさ」「歓迎」などだそうだ。
満開の藤の花にも感謝しつつ、帰路についた。



×エノキ⇒○ムクノキに訂正いたします[2025年04月27日(Sun)]

またまたお詫びと訂正です……

◆4月10日に若葉が広がり始めた段階で「クロモジ」として書いたのを、その4日後には「エノキでした」と訂正したばかりの木の名前、再度訂正しなければいけなくなりました。

正しくは「ムクノキ」でした。
樹木(に限らないけれど)を見る目が全くないド素人の思い違い、これからもありそうなので、眉に唾つけてお読みください。
(昨年5月15日の記事にまでさかのぼって追記訂正しておきます)

その「クロモジ→エノキ」から「ムクノキ」と面目を改めることとなった樹は、現在次のように青く丸い実をたくさんつけています。

DSCN3239.JPG

大きさ・色合いともにグリーンピースによく似た実。エノキではこれが秋に赤褐色になるそうです。ところが昨秋に注目した当時からこの木の実は黒く(年明けて枯れた枝に今もひからびて残っているものも黒いまま)、これはムクノキにあてはまる特徴でした。

エノキもムクノキもニレ科に属する仲間で、ギザギザのある葉もよく似ています。
ですが、ある本には、ムクノキは盛んに分枝する、また別の本には、山地のほか川べりに生える、と書いてあったことからも、境川沿いに多数生えているのは「ムクノキ」(椋の木・椋・樸)と考えて良さそうです。謹んでお詫びし、訂正いたします。

DSCN3248.JPG



まど・みちお「せんねん まんねん」[2025年04月26日(Sat)]

DSCN3249.JPG

ミズキの花が顔を出していた。


***


せんねん まんねん   まど・みちお


いつかのっぽのヤシの木になるために
そのヤシのみが地べたに落ちる
その地ひびきでミミズがとびだす
そのミミズをヘビがのむ
そのヘビをワニがのむ
そのワニを川がのむ
その川の岸ののっぽのヤシの木の中を
昇っていくのは
今まで土の中でうたっていた清水
その清水は昇って昇って昇りつめて
ヤシのみの中で眠る

その眠りが夢でいっぱいになると
いつかのっぽのヤシの木になるために
そのヤシのみが地べたに落ちる
その地ひびきでミミズがとびだす
そのミミズをヘビがのむ
そのヘビをワニがのむ
そのワニを川がのむ
その川の岸に
まだ人がやって来なかったころの
はるなつあきふゆ はるなつあきふゆの
ながいみじかい せんねんまんねん


 伊藤英治・編『まど・みちお全詩集』(理論社、1994年)より

◆円環をなす命のいとなみと時間のめぐり。
人間はそれを切り刻んだり捻じ曲げることが好きだ、というより、それを業病のようにして棲息している。
救いようがない。




アヤメも分かぬ今朝の夢[2025年04月25日(Fri)]

DSC_0552.jpg

日曜菜園の片隅にアヤメが咲いていた。花言葉は「良い便り」とかいうのだが……

*******

◆今朝がたの夢は久々に職業病的だった――

試験の前の日の夕刻。
試験問題の印刷が未だ完成していなかったのだ。
大体できているのだが、見直したらプリントした設問と手書きのものとが混在している。
そのうえ解答用紙が出来ていないことに気づいた。

さらに悪いことに、それは明日、全県一斉に実施する試験なのだった(――そのように大規模な試験に携わった経験、実際にはないけれど)。

2時間もあれば体裁整えて印刷にかけることは出来なくはない。
――だが、またまた難題が残っていることに思い至った。
印刷が完了したとしても、それを全県の学校にどうやって届ければ良いのか?
――この辺で夢から覚めてくれれば良いのに、そうは問屋が卸してくれない。

なおも悩む。
――決断するしかない。この科目のみ中止、だ。
だが、それを全ての学校に伝えねばならない。
時計を見る――夕方4:50分。各校の先生たちに中止を伝えられるギリギリの時間だ……

……ここで、やっと目が覚めた。

脂汗かきながら頭を起こすと、朝とも夕べともつかないほの暗さの中、TVを点けたままだった――戦前の女学校が舞台の朝ドラ再放送だったみたい。



まど・みちお「いす」[2025年04月24日(Thu)]

いす   まど・みちお


ここに くると
どんな人でも からだを折曲げます

やれやれと
いそいそと
どっかりと
いぎたなく
とくいげに
われさきに
しょんぼりと
なにげなく

せかいじゅうに ないそうです
こんなに よく守られる きそくは

そして
こんなに おもしろい けしきに
目を みはる人も



 伊藤英治・編『まど・みちお全詩集』(理論社、1994年)より


◆椅子に座る時の体の使い方は誰も同じなのに、座った姿がこんなにもさまざまな印象を生むとは思いもしなかった。
こう表現されてみれば、居住まいを正して咳払いしたくなるというものだ。

思いもしなかったことをズバリ言われると、やっぱり人間は弱い。
卑しい人品をさらけ出したのでは、と気になるのだ。

◆そう言えば、黒澤明の名作『生きる』、役所の椅子、通夜に参列した人々の座布団……場面ごとに登場人物たちが腰を下ろすものも様々に描き分けられていた。

最後は主人公が漕ぐ公園のブランコの椅子――受け継がれる座だ。



まど・みちお「ねむり」[2025年04月23日(Wed)]


ねむり  まど・みちお


わたしの からだの
ちいさな ふたつの まどに
しずかに
ブラインドが おりる よる

せかいじゅうの
そらと うみと りくの
ありとあらゆる いのちの
ちいさな ふたつずつの まどに
しずかに
ブラインドが おりる

どんなに ちいさな
ひとつの ゆめも
ほかの ゆめと
ごちゃごちゃに ならないように



 伊藤英治・編『まど・みちお全詩集』(理論社、1994年)より


◆この慈しむような祈りに守られた安らかな眠りを、世界中のどの子どもたちにも与えたまえ。





まど・みちお「ちきゅうも すっぽり」[2025年04月22日(Tue)]

DSCN3230.JPG

ポピー。早くも咲き終えて実となったものも目立つ。

***

ヘグセス米国防長官が更迭されそうだという。軍事上の機密情報を身内に流していたという疑いのためだが、ペンタゴンもホワイトハウスも頭を抱えているだろう。
ヘグセス氏自身はメディアのでっち上げだと主張するが、さっさと辞めさせないと、今度はトランプ氏自身が「ミスター・遅すぎる人」("Mr. Too Late"。パウエルFRB議長にトランプ氏が付けたあだ名)と揶揄されることだろう。因果はめぐる。

◆国防長官の首がすげかわっても、「(台湾を含む西太平洋)有事の場合には日本は最前線に立つ」という発言は残る(3月30日、中谷元防衛大臣との防衛省における共同記者会見)。
ヘグセス氏の踏み込んだ発言に対して抑制や修正を加えることのないまま、自衛隊展開区域の拡大を容認したに等しい日本の無能ぶりも記憶され、既成事実化だけが進む。
彼我に違いはない。
中谷防衛大臣もまた「Mr. Too Late」なのだった。


*******


ちきゅうも すっぽり   まど・みちお


アリの下は ノミ
ノミの下は ミジンコ
ミジンコの下は 目に見えないバイキン
バイキンのまだずうっと下には ウィルス

それなのに大きいほうは
カバの上が ゾウ
ゾウの上が クジラ
で おしまいとは不公平だな

だが 天に頭がつかえるようなのが
二、三〇ぴきで
ぎゅうぎゅう まんいんなのと
小さくても いろいろ変ったのが
うじゃうじゃいるのと
どっちが おもしろいだろう
やっぱり うじゃうじゃだな
と かみさまが考えて
そっちに なさったのかな

そして 小さくても
大へんなものを一つ くださったんだ
ちきゅうも すっぽり
にんげんさまの頭を

気をつけて使わないと
とんでもないことになるよ といって



 伊藤英治・編『まど・みちお全詩集』(理論社、1994年)より


◆生き物のサイズの大小は、地球上の大国・小国にも応用できる話だ。
いずれにせよ、それらがすっぽり人間の頭に収まってしまう、と思考が跳躍するところが面白い。
しかも、キチンと釘を刺すことを忘れていない。






まど・みちお「うたを うたうとき」[2025年04月21日(Mon)]

DSCN3228.JPG
ドウダンツツジ。花の中に光を含んでほの白くかがやいているみたいだ。

*******


うたを うたうとき  まど・みちお


うたを うたう とき
わたしは からだを ぬぎます

からだを ぬいで
こころ ひとつに なります

こころ ひとつに なって
かるがる とんでいくのです

うたが いきたい ところへ
うたよりも はやく

そして
あとから たどりつく うたを
やさしく むかえて あげるのです


伊藤英治・編『まど・みちお全詩集』(理論社、1994年)より

◆J.S.バッハの教会カンタータ、復活祭第2日の今日は第66番「よろこべ、汝らの心」第6番「わがもとにとどまれ、はや夕べとなれば」を聴いた。

第6番の初演はライプツィヒ時代の1725年。ちょうど300年前のことだ。
生き生きとした演奏・合唱を聴いていると、上のまど・みちおの詩などがふさわしく思われてくる。




| 次へ
検索
検索語句
最新コメント
タグクラウド
プロフィール

岡本清弘さんの画像
https://blog.canpan.info/poepoesongs/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/poepoesongs/index2_0.xml