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造化の妙[2023年09月20日(Wed)]

◆稲刈りが始まった。
先日の豪雨で倒れた所から着手したところもある。

DSCN7271.JPG

水路に沿って彼岸花が咲きそろった向こうに、刈り終えた田んぼが一枚見える。


◆昨日のニラの花とヒガンバナとが並んで咲いているところもあった。

DSCN7283.JPG

赤と白の対照が面白い。植物としては類縁の種だそうで、育つのにふさわしい環境も一緒なのだろう。

***

◆真紅のヒガンバナの中に、不思議な形のものを見つけた。

DSCN7318.JPG

緑色の弧が組み合わさって、ラグビーボールかアーモンドのような紡錘形に見える。

DSCN7323メヒシバの開く前.JPG

中東のメディア、アルジャジーラのマークを細長くしたみたいにも見える。

肉眼ではっきり認めうるのに、レンズ越しではヒガンバナのボリュームに圧倒されて良く見えない。
しゃがんでできるだけ低い位置から撮ったら、下の写真のようになった。
形状はわかりやすく撮れたが、緑の鮮やかさはすっかり減じた。

DSCN7319.JPG

◆それにしても、この不思議な形のものは何だろう…………
灯台もと暗し、足元に答えがあった。

メヒシバ(雌日芝)だ。下の写真のように穂が開いた状態なら、至る所でお目にかかる、キング・オブ・雑草と呼んでもよさそうなアノ草である。

DSCN7321.JPG

*よく似たオヒシバ(雄日芝)も至る所に生えているが、線状の花穗の細さからいってメヒシバの方だろう。

**帰宅後、ネットで同様の画像を探してみたが、紡錘形のものは見当たらず、代わりに、穗が開く前の写真が見つかった。
下記のブログ、記事を下の方にたぐると、「ハクサ/メヒシバ」として緑色の棒状のメヒシバが紹介されている。「ハクサ」とは水戸周辺の呼び名のようだ。
【ぶらっと 水戸】
https://blog.goo.ne.jp/goooid0/e/49c01161e01011145132a1859931792a

それにしても、造化の妙というべき不思議なかたち。
暑さを口実に怠けていた散歩を再開して3日目、自然からの思いがけないプレゼントだった。




田村隆一「Fall」[2023年09月19日(Tue)]

DSCN7233.JPG

ニラの花。土手などあちこちに咲いている。
これが咲いているとなると、彼岸花も咲くころのはず。
暑い今年はどんな案配だろうか。

*******


Fall   田村隆一


落ちる
水の音 木の葉
葉は土に 土の色に
やがては帰って行くだろう 鰯雲の
旅人はコートのえりをたてて
ぼくらの戸口を通りすぎる

「時が過ぎるのではない
人が過ぎるのだ」

ぼくらの人生では
日は夜に
ぼくらの魂もまた夕焼けにふるえながら
地平線に落ちていくべきなのに

落ちる 人と鳥と小動物たちは
眠りの世界に


詩集 『新年の手紙』(青土社、1973)所収。
現代詩文庫『続・田村隆一詩集』(思潮社、1993年)に拠った。

◆葉が落ちる(fall)「秋」は様々な物思いに誘う。

肉体の死と、あとに取り残される「魂」の問題――それは人間の意識にあらかじめ組み込まれたヒヒビや欠損として知覚されるようだ。
世界への違和もそこから生じ、「旅人」として外在化して通り過ぎる者を視るもう一人の自分。

朝がまた来るように、再び春の訪れがある、などと鳥たちは思っているのだろうか?


田村隆一「秋の山」[2023年09月18日(Mon)]

DSCN7257.JPG
ナデシコ。
雑草たちに混じりながら咲いているのが、何やら好ましい。

*******


秋の山   田村隆一


遠くのものが近くなる
夏が沈黙の喊声をあげて飛び去る時

この透明度には危険なトリックがありそうだ
遠くのものが近くなる時

近くのものは見えなくなる
国家と文明と人類は

近いものか
遠いものか

それに
はっきり見えるおれたちの悲哀は


現代詩文庫『続・田村隆一詩集』(思潮社、1993年)より



◆第一連、「沈黙の喊声」という、本来反発し合う語の組み合わせに驚く。
癒合してもなお暴れ出しそうな勢いが、夏に飛ぶ力を与えているような。

◆入れ替わった秋の澄明な空気が、遠い山を思いがけない近さに見せる。
それは「惰性」という眼鏡ごしに物事の遠近を決めつけていたことに気づかせる。

空間だけの話ではない。時間においても「遠い・近い」を惰性に委ねた結果、ほとんど遠くに追いやっていた「悲哀」があった。
それをもたらした過去のもろもろを、忘れてしまっていたのだ、「俺たち」は。



DSCN7219.JPG





ゴーヤーの花[2023年09月17日(Sun)]


DSCN7188ゴーヤーの花.JPG

◆ゴーヤーの花。
黄色は好きな色だ。葉の緑によく映える。

*******

◆ガソリン価格は少しだけ下がったが、それでも170円台後半。
車での買い物程度なら暑い日中でも極力エアコンは使わず、窓全開にして走っている(日中はまだ30度越えが続く)。

◆スーパーの食料品は、値段を抑えるために一回りも二回りも小さいサイズになっている。
弁当しかり、魚の切り身、おにぎりセットしかり。

カップラーメンの棚に、どん兵衛のミニサイズがずらりと並んでいて肝をつぶした。
ミニシリーズは以前にも出ていた気もするが、物価高を乗り切るべく再登場か。

◆人間のサイズを小さくできない以上、せめて胃袋を小さくできる便法はないものか。
(食料調達が難しい環境だと生き物の個体数は減り、サイズも小さくなると、生物学者の本に書いてあったような……)




ヤブカラシ[2023年09月16日(Sat)]

DSCN7207.JPG

ヤブカラシ。
雑草たちをねめつける無法者のような名で、実際いたるところ伸び広がっているけれど、花の色・形が愛らしいこととの落差が面白い。


福岡教育大の下記サイトにヤブガラシについて詳細な説明と写真が載っていて、大いに教えられる。
https://staff.fukuoka-edu.ac.jp/fukuhara/keitai/yabugarashi.html





里芋、花は?[2023年09月15日(Fri)]

DSCN7184.JPG

地元には里芋畑がけっこうある。
縮んで波打ったようになった葉が、この夏の暑さを物語るものの、茎はたくましい。

DSCN7187.JPG

考えてみれば、里芋は花の姿を見たことがない。
この辺りで植えている野菜では、サツマイモの花などもお目に掛かった記憶はない。

ジャガイモなどとちがい、里芋・サツマイモは花の咲く前に芋を収穫してしまう、ということだろうか。




センニンソウ[2023年09月14日(Thu)]

DSCN7204センニンソウ.JPG

センニンソウ。

甘い香りがテイカカズラに似ており、同じように蔓性だが、花は大分違って、こちらの方が、はかなげに細い。但し、この白いのは萼片だそうで、花弁は持ち合わせぬらしい。




実りの秋[2023年09月13日(Wed)]

DSCN7203.JPG

暑い暑いと音を上げているうちに実りの秋になっていた。

DSCN7196.JPG





ツルボ(蔓穂)[2023年09月12日(Tue)]

◆オーバー・ツーリズムというのがTVの話題になっていた。
コロナ後の観光客の殺到に伴う迷惑行為を指すようだ。

◆それと関係あるかどうかわからないが、ポイ捨て物回収で汚物入りの缶に出くわした(いきなりビロウな話題で申し訳なし)。

帰宅し、外水道でペットボトルや缶を洗うのがいつもの習慣だが、キャップ式のアルミ缶で重いヤツに時々出くわす。たいがいは吸い殻で、重い缶の場合は水に漬かっていることが多い。ヤニ臭いのを我慢して洗う。
(たまに「小」を入れたものもある。渋滞に巻き込まれた家族旅行、「持たないよう」と半べそで訴えた子どもに用足しさせたのだろう、と思うことにしている。)
だが、今回は違った。

キャップ式のコーヒー缶だが、キャップは潰れていたので、アルミ缶の腹を剪定鋏で切開した――これがいけなかった。
中味は「大」なのであった。

赤ん坊用とおぼしき小さめの紙おむつにくるんではあったが、ブツは洩れ出てくる。
ご丁寧に、缶の口はシリコン樹脂らしきものでコーキングまでしてあった。これも、缶を開腹したから何の意味もない(おそらく車内に臭いが充満し事故を招くことを想定して、あらかじめシーリング器材を用意したのだと想像する――おかげで赤ん坊を連れた若いカップルは無事帰宅できたに違いない。少なくとも缶を発見した地点に事故の形跡などは見当たらなかった)。

ただ、臭いに対するそうした用心は、誰かがその缶を回収する未来にまでは及ばなかった、残念ながら。つくづく、人間の想像力には限界がある、と思わずにはいられない。

◆その後の始末の委細は省くが、ゆくりなく思い出したのは、学生時代、一日だけ従事したバキュームカー助手のアルバイトだ。
半世紀前のあの時も、風呂でまんべんなく洗ったはずなのに、ニオイは二、三日鼻について、参った。

*******

◆――気分転換。
不思議な花に出会った。


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ツルボ(蔓穂)というらしい。
葉は根方に小さくあるため、他の草に覆われて、見えにくい。
すうっと伸びた20センチほどの茎の先に、薄紫の小さな花が集まって咲いている。

川の堤など、日当たりの良い場所が好みらしい。

DSCN7209.JPG

緑のとんがり頭が次々と小さな花を開いていくようだ。
上の写真だと、左が開花途中、右がすっかり咲きそろったところ。


奏楽の花[2023年09月11日(Mon)]

DSCN716.JPG


アベリアという常緑低木。
白いラッパ状の花が、天に向けてアンサンブルを奏でているように見える。




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