◆やっと新型コロナのワクチン接種
1回目を受けて来た。
場所は市内に特設された集団接種会場である。2回目も同じ場所で受けることになる。
いろいろあったが、電話でようやく集団接種の予約が取れたため、8月下旬に入れてあったかかりつけ医での接種はキャンセルした上で今日の接種に臨んだ。
◆パソコンによる予約申込は結局最後の最後まで果たせず、操作不慣れというより、使い勝手が全く悪く、アクセスが集中すると動かない代物であった。
*(希望日が×表示のままで予約に至らず、当初よりは丁寧な画面に改良されていたものの、本人確認をした先が動かない。何度か入力し直してカレンダーを確認したら25日は「×」の表示が記されてあり、「×」の印が付いていない他の日を選ぼうとしても動かない。一時間近くトライしたが予約システムは結局動かなかった。電話もつながらないので諦めて、翌日電話してみたら、25日は大丈夫ですよ、と答えが返ってきたので拍子抜けした。予約システム上は「×」と書いてあったはずなのに。)
予約システムは恐らく国が導入し各市町村に使用を推奨したシステムであろうと思っていたら、TVのドキュメンタリー(6月下旬放映されたもの)の再放送で埼玉県のワクチン接種取り組みに密着した番組の中に全く同じ画面が出てきた(下に予約システム入力画面の一部を掲げる)。

入力画面の最下段に「Copyright

MRSO Inc. ALL RIGHTS RESERVED.」のクレジットがあり、〈
MRSO〉社なる企業のサイトへのリンクが張ってあったのでアクセスしてみたら、「
マーソ」と読み、人間ドックなど医療検査のWeb予約を業としている会社のようであった。会社設立は2015年という。
5月に大規模接種予約システムの欠陥が話題になったが、あれもこの会社が作ったシステムではなかったか。
社長以下、役員の名前が連ねてある中に、一人だけ見覚えのある名前があった。
竹中平蔵氏である。肩書きは「経営顧問」とのこと。氏は人材派遣会社パソナの取締役会長で知られるが、同社はコロナ対策や五輪関連でもしばしば名前が登場している。
この御仁、あちこちで"濡れ手にバブル"なのだろうか。
◆接種を担う各自治体は、国の朝令暮改にさんざん振り回され、現在もそのただ中にあるわけだが、マーソ社システムの不具合についても事例をしっかり記録して政府の説明をしっかり求めるべきではないか。同社には血税が支払われたはずであり、業者選定の経緯も含めて不明朗な点があれば、責任の所在も明らかにすべきである。
◆接種会場に行ってみて驚いたのは、市の広報(7/10付け)では7/31まで数回設定した接種日は「高齢者集団接種」であり、「一般の方(64歳以下)の予約はお控えください」とあったのに、会場には30~50代と思われる若い人がずいぶん多かったことだ(中には20代では?と思われる人も)。
すでに高齢者への接種は一段落して、次の世代が始まったということか。
ちっとも知らなかった。山あり谷ありでようやく今日を迎えた自分は何だったんだろう。
カフカの「掟の門」で足踏みしていただけだったのか、と暗然とした気分。
帰りのエレベーターで一緒になった同年配らしき人に声をかけてみたら、その人も若い人が多かったことに驚いていた。ある若者は「自分たちが受けても良かったのかしら」と恐縮しているようすだったとか。
*帰宅後2、3日前に配られた「広報ふじさわ」(7月25日付)を確認したら、7月16日までに16歳以上へのクーポン券送付を完了した由。ただし、7月中は65歳以上の高齢者が優先で、それ以下の人は8月中旬以降から予約を開始する、と書いてある。だが、接種会場を見た限り、実際にはもっと前倒しして進んでいるようなのだ。
ようやく加速しつつあるのならケチをつける筋合いではないが、しかし、かかりつけ医との約束を反古にしては申し訳ない、と思ってガマンを続けている律義な高齢者はまだまだいるのではないか?
(当方が電話で集団接種の予約を取ったのは、先週の7月18日。その後かかりつけ医にキャンセルを伝えたらアッサリ解除の手続きをしてくれた。当初「予約したらキャンセルはできませんよ」とクギを差されていたので、これも拍子抜けしたのであったが。)
いずれにせよ、自治会に入っていないなどで広報紙が手もとに届くわけではない情報弱者がいることを行政は忘れてほしくない。猫の目のように変わる情勢を正確に伝え、しかも混乱を生じさせないように事を進めるのは至難のわざかも知れないが、受け手の身になってみれば最適のやり方はそのつど見つかる。細やかな目配り・気配りを絶やさぬことが基本だと思う。