仙崎2(青海大橋のたもと−引き揚げの地)[2026年04月28日(Tue)]
◆仙崎のバス停終点、「青海大橋」(おうみおおはし)から大橋のたもとまで行って眺めると、橋はゆるゆるとだが、ずいぶん向こうまで上り坂である。
その先から目にするであろう仙崎の街の展望と海の眺めを思い遣り、上りきるに必要な余力と時間とを天秤にかけて撮ったのが下の写真。(バスがこの先まで行ってくれるのであったら間違いなく、王子山公園に立ったであろう。)
結局、踵をめぐらして海端をぶらつく。
と、思いがけなく、次の碑に出会った。
前日の夜、東萩の宿で手にした仙崎のパンフレット1枚をたよりのささやかな旅に過ぎなかったのが、−(シベリヤ・シリーズの画家・香月泰男を経て)−ここ仙崎の港で、海の向こう、茫々たる大陸からようやく帰還した人々が、疲れた足を踏み下ろしたであろう地点に、いま立っている。
敗戦後の昭和20(1945)年9月2日に上陸した約7千人を皮切りに、翌昭和21年末まで仙崎港に上陸した人々は約41万4千人、一方、ここから朝鮮へと帰って行った人たちもおよそ34万人を数えるという。
不思議な感覚を覚える。
こんな穏やかな春の日ばかりではない。
沖に碇泊した引き揚げ船から往き来する小舟に乗った人たちの襟元に雪が降りかかり頬を刺すように北風が吹く日もあったことだろう。
しばらく佇んでいると、80年前、ここに着き、またここから帰途に着いた人たちが、前から、後ろから、体を通り抜けていくような気がする。
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★今朝のNHK-BS「にっぽん縦断 こころ旅」が、なんと仙崎のみすゞ通りを通って青海大橋を渡り、王子山公園へと上って行くところだった。(旅人・田中美佐子さん)
こちらは断念した王子山からの眺めを、見せてくれるに違いない。
「シンクロニシティ」と言うのだったか、意味深い偶然の一致に感謝する。



