香月泰男「おもちゃの世界」[2026年04月24日(Fri)]
◆香月泰男美術館で堪能したのは「おもちゃ」シリーズだ。木っ端材や針金、TVのアンテナなどを組み合わせて造形したさまざまな動物、いろんな姿態の人間たち。
どれもが楽しみながら作ったものだということが真っ直ぐ伝わってくる。
まえに平塚の美術館でいくつか「おもちゃたち」を見た時には、子どもたちをよろこばせるための画家の余技と思っていた。
だが、今回たくさん並んだおもちゃたちを見ているうちに、若者や犬を描いた初期の油彩画に重なるものを感じた。一つには立体物を表すときの面のとらえ方だ(うまく言えないのだけれど)。
針金や銅板をもてあそびながら、面と面とが作り出すもののかたちに目を注ぎ、やがて聞こえてくる音に耳を澄ます。
どれも両手で包むことができる大きさのものたちが、互いに呼び合って手の中から立ち上がったり合奏を楽しんだりし始める。
館内のおもちゃシリーズをいっぱい並べたコーナーを行きつ戻りつする楽しさを味わっているうちに、こちらも腰を低く落として、一つ一つに、やァとか、フーン、とか声をかけたくなってくる。
中庭にも大きめのサイズのおもちゃたちが遊んでいる。
しっかりメッセージをこめたものもある。



