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さかな まど・みちお
さかなやさんが
さかなを うっているのを
さかなは しらない
にんげんが みんな
さかなを たべてるのを
さかなは しらない
うみの さかなも
かわの さかなも
みんな しらない 伊藤英治・編
『まど・みちお全詩集』(理論社、1994年)より
◆そうなんだろうな、と思って夕食のカレイの煮付けに手を合わせる。
一方で、さて人間の方は何を「知っていて」、何を知らないのだろう、と考えてしまう。
さかなが ○○しているのを
にんげんは しらないと主客を入れ替え、「○○」にどんな言葉が入るのか想像してみるのは楽しく、恐ろしいことのように思えてくる。