
亡国の学術会議法案は廃案に[2025年06月09日(Mon)]
◆マサキの花が姿を見せていた。
緑の葉を背景にした白はすがすがしい。
※マサキの赤い実の画像は下記から
⇒https://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/3315
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方舟 うめだけんさく
いまおれたちは
荒れた海を渡っているような気分じゃないか
指導者のような顔つきの奴らが
きれいなことばをならべて
危ないことを進めているような気分だ
へんてこな巨大な箱
つまり方舟にとじこめられて
どこへ行きつくのかさえ分からない
われらのねがいの
なんと異なること
一つとしてつながらぬさまざまなおもい
花ひらく野に出ても
敵は敵*
誰が敵で誰が味方か見分けもつかない方舟
こんないかれた舟は壊してしまったらいい
どこかに爆弾はないかとさえ思う
そんな爆弾はあるか
あったら教えてほしいものだ
舵を握っている奴が辺りを舐めるように見廻している
そいつのまわりには似たような顔つきのとりまきが
指示待ち顔をしている
*小野十三郎詩集『異郷』所収の「雲も水も」より
うめだけんさく『海へ向かう道』(土曜美術社出版販売、2020年)より
◆ロサンジェルスのデモ隊鎮圧に駆り出されたカリフォルニア州兵にせよ、グレタ・トゥンベリさんらを載せガザ支援に航海中の舟を拿捕(だほ)したイスラエル軍にせよ、トランプ、ネタニヤフという当代きっての独裁者の指示を受けた取り巻きである点で違いはない。
これに目下のわが国会で言うと、日本学術会議法案の成立を企む坂井学担当相も加えるべきだろう。彼の場合は6名の委員任命を拒否したスガ元首相の取り巻きであり、そのスガ自身は今は亡きアベの取り巻きとして、親分がバツ印を付けたリストを実行に移しただけだ。
スケールの大小は関係ない。無理無体を押しつけて民草の困窮など意に介さないばかりか、荒れ狂う嵐の海に突き進んで一気呵成に国を滅ぼす点で、独裁者のやることはうり二つだ。
◆太平洋をはさんで日米ともに学問の自由を踏みにじり、科学も文化も窒息させて平気な輩とその取り巻きばかり。
こちら岸の学術会議法案、廃案しかないのはハッキリしている。