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門井慶喜「夫を亡くして」〜藤沢の人・平野友輔登場[2024年11月10日(Sun)]

◆朝ドラや新聞連載小説など、続けて見たり読んだりする習慣はないまま来たのに、このところそうは行かない作品に出会うことが続いて、我ながら驚く(ヒマになったから、というわけではないのだが)。

◆今度もそうなるかも、と思っている。朝日新聞朝刊に11月1日から連載が始まった、門井慶喜『夫を亡くして』である。
予告で石坂ミナのことを書く、というので、へエーと思ったのが一つ。神奈川県民として明治の自由民権の歴史をひもとけば出会う名前である。というより、かの北村透谷(1868-1894)の夫人となった人だ(すでに、波瀾万丈のドラマの幕開けが告げられたようなものだ)。透谷も小田原の生まれ。

その第一回を読んでまたまた驚いた。平野友輔(ともすけ)(1857-1928)という名が登場する。ミナへの求婚者の許嫁として、である。
平野友輔は民権家の一人で、しかも地元・藤沢の人である。
これは心して読まねば。

すでに拙ブログでも平野については二度ほど言及した。(ただし、その生涯について詳しくは知らない。藤沢宿に生まれ、医師として八王子、のち長後に開業、さらに藤沢市中心部に移ったのではなかったか。)
去年の3月に、藤沢辻堂地区の自由民権散歩に参加した折に、平野の墓も訪れて、確か写真をこのブログに上げたはず。下にリンクを貼っておこう)。

透谷が登場するなら島崎藤村(1872-1943)も出てくるに違いなく、藤村の『春』にも話が及ぶことだろう。
市内、県内のゆかりの場所のみならず、新たな人物にスポットが当てられるかもしれない。
いずれにしても、思わぬところで新たな楽しみができた。

【参考記事】
藤沢市羽鳥の耕余塾[2017年12月3日記事]
https://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/700

移民と国策―猪俣弥八の生涯から思うこと(3)[2019年5月22日記事]
https://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/1236  
石坂ミナ(美那)・公歴(まさつぐ)姉弟について少し触れた。

小笠原東陽墓・耕餘塾跡地を訪ねて
[2023年3月26日記事]*平野友輔の墓所写真
https://blog.canpan.info/poepoesongs/archive/2628






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