マティ・ステパネク「旅を信じて」[2024年10月13日(Sun)]
3メートル足らずの木に、こんなにたくさんの柿が。
鳥たちだってこの季節は食べ物に困らないのか、少し突っついただけで草の上に転がったままのものも。
せっかくの大地の恵み、もったいない限りだ。かき集めるなり、干し柿にするなりして、必要なところに届けるすべはないものか。
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旅を信じて マティ・ステパネク
廣瀬裕子[訳]
まいにち
世界のみんなが
すくなくともひとつ
ほかの人のために
いいことをすればいい。
そうすれば、ひとりひとりの人を
助けてあげられる。
もっと自分を信じて
自信をもてば
ひとりひとりの人がはげまされて
もっともっといいことをしようと思う。
自分のため
ほかの人のために
世界のために。
そんな前むきな姿勢と行動が
ぼくたちの旅のはじまりの1歩。
世界の平和への。
世界の平和と
調和と自信は
なくてはならない。
ぼくたちの未来のために。
May 2000
『すてきなすてきな世界のため ハートソング2』より(PHP研究所、2002年)
◆マティ・ステパネク(Mattie J.T.Stepanek 1990~2004)はアメリカの詩人。生まれながら筋ジストロフィーを発症、3歳のときに一歳年上の兄じゃミーを同じ病気で亡くしたことをきっかけに詩作を始めたという。
「争いのないしあわせな世界を」――彼の詩に一貫している願いだ。