日本被団協にノーベル平和賞[2024年10月11日(Fri)]
秋色増す夕べの田畑をひたすら見つめるアオサギ。
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◆夕刻のTVに飛び込んできた、ノーベル平和賞が日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)に、というニュース。
ロシア、北朝鮮、イラン……核に伸ばす指の先に破滅の二文字を見てしまう世界に向けて、ノーベル平和委員会が強いメッセージを発信したことは確かだ。
◆それにしても、「唯一の被爆国」という常套句を用いながら、核兵器禁止条約に未だ参加しない日本政府は、いつまともな主権国家になるのだろう。
そのことをきちんと批判しないメディアも「核抑止」という幻想にもたれて政府擁護の姿勢を棄てない。第一、「唯一の被爆国」と繰り返すのみで、今回のニュースでも、第五福竜丸が巻き込まれた水爆実験は出てきても、同じ実験で被曝したマーシャル諸島の人たちは全く無視している。
相変わらずの視野狭窄&思考停止報道だ。
◆東アシアサミットで外交デビューのイシバ首相、アメリカ・ロシア・中国と核保有国も参加したせっかくの機会に、核不使用・廃絶への意志を披瀝すれば、野党も世界も君を見直してくれる絶好のチャンスだったのだが。少なくとも、与党の方々だって、「そんなこと言っちゃマズイ!」などと思ってても絶対に言えない政治状況でしょうに。